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暮らしのアドバイザー

近藤 こんどう 典子 のりこ さん

  • 暮らし力をアイデアに
  • アメニティアドバイザーの仕事から見えたもの

この仕事を始めたきっかけは何ですか

引っ越し業務の付帯サービスとして、荷物を詰める仕事を主人が始め、それを手伝ったのがきっかけでした。かたづけや家事が苦手だったので、最初は戸惑いましたが、それは逆に強みだと気付きました。知らないことを調べて次のお客様に伝えると喜ばれ、それがうれしくてさらに勉強する。その繰り返しの蓄積から、家という限られた空間の中にある暮らしの理屈が見えてきたことが、現在の仕事のもとになっています。

仕事の内容を教えてください

  • 小学校用教材のDVD 撮影

  • インテリアの講義

これまで、2,000軒以上の家に関わり、暮らし方をアドバイスしてきました。10人いれば10通りの生活があり、家によって悩みは異なります。単に物をかたづけるハウツーを伝えるのではなく、話をよく聞き、本当の問題点を探り出し、それぞれの家に合った暮らし方を提案するように心がけてきました。そうすることで、家の中が暮らしやすくなると同時に、住んでいる家族の関係や気持ちも改善されていくと感じています。 当初、この仕事を表す肩書きがなかったため、快適さを表すアメニティという言葉とアドバイザーを合わせた名前を付け、アメニティアドバイザーとして仕事を続けてきました。より暮らしを快適にしたいと思う方々のために、現在はこれまで つちかった知識や技を広めることに力を入れています。また、暮らしの理屈は家の中だけでなく、いろいろな分野につながります。身の回りの電気製品・家具・キッチン設備はもちろん、車やパソコンもみんな暮らすための道具。企業の商品開発、店舗や建物づくりのコンサルティングというように、暮らしを核にしたこの仕事は、まだまだ広がる可能性があると思います。

挫折 ざせつしそうなとき、どうやって乗り越えましたか

私にも失敗や挫折はあります。でも、そのとき直面した困ったこと、分からないことは、自分への課題だと思うようにしています。その課題から逃げずに向き合い続け、解決しようとすることが自分への自信になりますし、そうした積み重ねがよい方向へ向かっていくんです。不思議なものですよね。

これからの夢や抱負は何ですか

生活の中で身に付けた暮らし力は、自分を裏切らないし、自分を支えてくれ、人の役に立てることもできます。そうした知識を大勢の人に伝えたいし、いろいろな職種の方に身に付けてもらい、キャリアアップのお手伝いをしたいと考えています。これらの知識を今の世代の人たちに伝えて終わりではなく、伝え続けていくことが大切。ですから、次世代に伝えていけるシステムづくりもしていきたいと思っています。

高校生にアドバイスをください

自分が生まれてきたことの意味を、家族の中だけではなく、社会の中で考えてみてほしいと思うんです。「何のために働くのか」を難しく考えず、自分の得意なこと、好きなことで考えてみる。私のように不得意なことでも仕事になることもありますしね。人の役に立つという方向もあります。そうやって生きること、生活すること、勉強することで仕事のふくらみが出ます。それが生きる価値です。まずは3年先を見据えて、将来のことを考えてみましょう。1年2年先はぼんやりと想像がつくのですが、3年先の自分は意外とイメージしにくいもの。ちょっと頑張ってジャンプすれば届くぐらいの可能性のある希望を持って挑戦してみるとよいと思います。

  • 住生活に かかわる職種
  • 建築士/インテリアデザイナー/インテリアコーディネーター/福祉住環境コーディネーター/家具クリエーター/建築施工管理技士/大工/左官/塗装業/畳職人/庭園設計士など

仕事内容や必要な資格などは、自分で調べてみよう!