島根県江ごう津つ市しの江ごう川がわ（江ごうの川かわ）で，おもにアユをとる川かわ漁りょう師しをしています。江ごう川がわは中国地方でいちばん流りゅう域いきの広い川で，私わたしの家は日本海の河か口こうから15キロメートルほどのところです。アユは寿じゅ命みょうがたった1年の魚です。冬に川でふ化すると海に下り，春になると川に戻もどってきます。アユ漁の解かい禁きんは6月1日ですが，大きく育ち，味がいいのは梅つ雨ゆ明あけごろから。秋になると産さん卵らんをひかえ身の味が落ちてくるので，生出しゅっ荷かではなく焼きアユや塩しお辛からに加工して販はん売ばいしています。

漁は魚と人の知ち恵え比くらべです。川の自然をよく観察し，アユの行動の理由をとことん掘ほり下さげて考えることがとても大事です。「なぜこういう行動をするのか」「どうしてこの場所にいるのか」など，行動の理由をいつも考えてきました。自分なりの予よ測そくを立てて漁をして，実じっ際さいにたくさんアユがとれたときは，本当にうれしくて，これが漁のやりがいになっています。