日本財団

海・川の仕事人

〉の仕事

千葉県南房総市
ふち としさん

千葉県みなみぼうそうしらはまぐら地区で,70年近く,漁と農業をしています。みなみぼうそういそかいそうがよくしげっていて,かいそうで育つアワビやトコブシ,サザエなどをもぐってとる漁が昔からさかんでした。わたしも母に習ってになり,けっこんしてからほんかくてきもぐるようになりました。にんしん中も8か月くらいまではもぐっていましたね。海が好きで,毎日でも海に行きたくて80さいをすぎてもをしているんですね。健康で海に行けることにかんしゃしています。

貝をとる漁に出るのは,5月から9月の海がおだやかな日で,多くて年間に50日くらいです。小屋で,漁のあとは夏でも火にあたって休みます。貝をとる漁では,かいそうがしげる岩場にもぐってアワビをさがしますが,海の中はうすぐらくアワビは岩にそっくり。目がれるのに3年はかかります。アワビを見つけたらいそカネという道具で岩からはがします。昔は水深10メートル近くまでもぐりましたが,今は3,4メートルまで。無理はきんもつです。

アワビなどをとりつくしてしまわないように,漁の決まりごとはたくさんあります。になれるのは地元の人だけで,とっていいサイズや漁の時間,もぐるときのふくそうも決められています。アワビをやす努力もしています。いきの漁協ではアワビのがいを放流していますし,漁がきんじられているきんりょうもあります。がいを買うお金に協力するほか,海岸のせいそうもしています。海のめぐみにかんしゃしつつ,守り続けていく気持ちを大切にしているんです。

助成:公益財団法人 日本財団
協力:NPO法人 共存の森ネットワーク,愛南漁業協同組合
取材・執筆:大浦 佳代/イラスト:友永 たろ,川島 星河,広野 りお