日本財団

海・川の仕事人

〈漁業協同組合しょくいん
の仕事

愛媛県愛南町
かじ ひでさん
(愛南漁業協同組合)

ひめけんあいなんちょうの,あいなん漁業協同組合(漁協)のしょくいんとして働いています。漁協はりょうさんがお金を出し合ってつくる組合で,全国に1000近くあります。漁協のしょくいんは,組合員であるりょうさんにやとわれて,漁業や漁村のらしをささえる仕事をしています。おもな仕事は,市場のうんえいりょうさん向けのけん会社や銀行のような仕事,水産物を売るえいぎょうなどです。また,漁協には漁場を利用するにあたってのルールを決め,海のげんかんきょうを守るやくわりもあるんですよ。

漁協の市場では,りょうさんから魚をあずかりセリでなかがいにんさんに売ります。なかがいにんさんはその魚を地元のスーパーや加工屋さんに売るほか,東京のつきなど都市部の市場にも送っています。わたしたちは,漁船からみずげした魚を種類や大きさ別に分け,重さを量ってからセリにかけます。こうした市場の仕事には,魚のせんひんしつを落とさないよう,速さ,せいかくさ,ていねいさが求められます。この努力が市場の信用につながり魚のだんにもはんえいするので,せきにん重大です。

漁協では,ものなど,あいなんちょうの水産加工品のえいぎょうもしています。えいぎょうは「あいなんのファン」をやすことにつながる仕事だと感じています。ふるさとのために働けることは幸せです。また,あいなん漁協では,「ぎょしょく教育」という,魚に親しんでもらうための教育活動もしています。あいなんちょう内のいくえんや学校だけでなく,東京の小学校にも大きなカツオやマダイ,本物の竿ざおを持って出前じゅぎょうに行き,魚にれたり魚のことを知ったりしてもらっています。

助成:公益財団法人 日本財団
協力:NPO法人 共存の森ネットワーク,愛南漁業協同組合
取材・執筆:大浦 佳代/イラスト:友永 たろ,川島 星河,広野 りお