私は,紙を作る工場で働いています。私が勤めている工場は広島県大竹市にあり,東京ドーム約10個分の広さがあります。薄い紙や段ボールなどの板紙,それからカートカンの容器に使われている紙など,1年間で約33万トンもの紙を作っています。工場には紙の原材料になる古紙や木材を砕いた「チップ」が運ばれてきます。これらを溶かして「パルプ」と呼ばれる繊維を取り出し,それからパルプを網の上に薄く広げて乾燥させます。そして最後に,表面に滑らかさや美しさを出す塗料を塗って完成です。私たちの工場には約400人の従業員がいて,そのうち約300人が交代で24時間365日,工場の機械を動かしています。また,残りの約100人で,原料や機械部品の仕入れ,出来上がった製品の品質検査など様々な仕事をしています。私は品質検査を担当する技術グループのリーダーをしています。