※このページに書いてある内容は取材日(2020年03月09日)時点のものです
山,川,海を安全に楽しんでもらう
その日の環境やお客さんに合わせた遊び方を考える
天候に左右されやすい
お客さんの笑顔
安全第一
安全に楽しんでもらえることが第一です。
私が同行して体験してもらうときだけではなく,その後,お客さんだけで山や川へ遊びに行く場合でも,ケガや事故なく楽しんでもらいたいので,そのための説明をするということを大切にしています。
自然環境の変化を読み,「今日は危ない,ここまででやめておこう」ということが判断できるようになるには,とても時間がかかります。インターネットが普及し,ある程度の情報は調べれば出てきますが,経験が少ない状態で自然の中に入ると,道に迷ったり,事故が起きたり,最悪の場合は,命を落としてしまうこともあります。そうならないために,安全管理はとても重要です。
例えば,紅葉時期のトレッキングガイドの仕事では,落ち葉で道が分かりにくくなっていたり,木の根っこが隠れていて,歩くときにつまずきやすくなっていたりするので,事前にコースを歩いて危険がないかどうか確認します。野いばらなど,とげのある植物が生えていたら切ったりもしています。
師匠の手伝いを通して
山登りが好きになって,アウトドアショップで働きながら山に登ったり,後輩を山や川へ連れて行ったりしていました。
その中でカヤックのガイドの師匠と出会い,「夏の間,ガイドの仕事を手伝ってみないか?」と誘われました。カヤックがうまくなりたいという思いもあったので,手伝うことにしました。手伝いの中でお客さんに接すること,案内することが楽しいと思ったのがきっかけで,ガイドを目指すようになりました。
山の登り方やカヤックのこぎ方など座学で学べる知識もありますが,危険を察知したり,お客さんを楽しませたりするためには,実際に山や川に行って,経験を積むことが必要です。先輩ガイドと一緒に山を歩いたり,自分一人でも山や川へ行ったりしました。ガイドの仕事では,どの業務にも「ここまで」という限界がないので,常に勉強が必要です。
まじめで,特徴のない子
小中学生時代はまじめで,学級委員長をしていましたが,どちらかというと特徴のない子でした。高校時代はファッションに興味をもち,アパレル系の専門学校に進学しました。
子どものころは,こうなりたいという目標はありませんでした。いろんな仕事を経験して,遠回りはしましたが,今は自分のやりたいことを見つけられたのかなと思います。
学校や今までの仕事で身につけた知識や技術の中には,今の仕事に役立っているものもあります。今,将来のことがぼんやりとしか見えない人もいると思いますが,焦らなくてもいいのかなと思います。