社会にはいろいろな仕事があるよ。気になる仕事や仕事人をたくさん見つけよう!
※このページに書いてある内容は取材日(2007年03月28日)時点のものです
皆(みな)さんは「電子マネー」というものを知っていますか?例えば,専用(せんよう)のカードにお金を入金しておいて,コンビニのレジでは専用(せんよう)の機械にそのカードをかざすだけで支払(しはら)いが終わる。このように,現金(げんきん)を使わなくてもお金を払(はら)うことができる仕組みが電子マネーなんです。私(わたし)たちの会社ではEdy(エディ)という電子マネーサービスを提供(ていきょう)しています。とても便利な電子マネーですが,たくさんのお店にEdyのカードを読み取る機械がおいていなければEdyを使うことは出来ません。だから,まだEdyを読み取る機械を置いていないお店や会社に対して「Edyの機械を置きませんか?」,「Edyが使えるお店になると,お客さんが増(ふ)えますよ」などの案内をする必要があります。こういった案内をするのが「営業(えいぎょう)」の仕事なのです。また,すでにEdyを使えるようになっているお店に対して,「もっとEdyで買い物をしてもらうにはこんな方法が良いですよ」などのように相談に乗ったり新しい提案(ていあん)をすることも営業(えいぎょう)の仕事なんですよ。
私(わたし)の担当(たんとう)範囲(はんい)は,すでにEdyを使えるようになっているお店の人の相談に乗ったり,Edyに関わる新しいサービスを提案(ていあん)することです。お店の人と言っても,お店屋さんの中で働いている人ではなくて,コンビニのようにいくつものお店があるチェーン店の本部の人と話をします。そういった本部を持っている会社さんだけではなくて,社員食堂を運営(うんえい)している会社さんも私(わたし)のお客さんです。こういったお客さん7社ぐらいが私(わたし)の担当(たんとう)で,たいてい毎日どこかのお客さんのところに営業(えいぎょう)に出かけます。営業(えいぎょう)にでかける回数は季節によってずいぶん変わります。例えば,会社の社員食堂では,新入社員の方がたくさん入社される4月には新しいEdyの機械をおいたりすることが多いので,4月の前である2月や3月には,社員食堂を運営(うんえい)されている方のところに営業(えいぎょう)に出かけて行くことが多いです。
営業(えいぎょう)の仕事は,私(わたし)たちが提供(ていきょう)しているEdyというサービスを単に紹介(しょうかい)するだけではダメで,お客さんが困(こま)っていることの解決策(かいけつさく)を一緒(いっしょ)に考えることが大切です。例えば,遊園地と会社の社員食堂ではEdyを使う目的が違(ちが)うのです。遊園地では,乗り物などを利用するたびに現金(げんきん)を払(はら)うと面倒(めんどう)だし,楽しい気分が覚めてします。社員食堂ではお昼休みに多くの人が一斉(いっせい)にご飯を食べにくるとレジで行列ができてしまう。そんなそれぞれの課題をEdyを使って解決(かいけつ)できるように考えるのが私(わたし)の仕事です。Edyのカードを読み取る機械の台数や置く場所もしっかりと考えないといけませんし,Edyには現金(げんきん)の代わりというだけでなくて,Edyを使えばポイントが貯まる・割引(わりびき)ができるといったサービスもありますし,カードのデザインを変えることもできます。それぞれの会社の方にとって,本当に必要なEdyのサービスを見つけるお手伝をしているのです。
外で仕事をすることも多いのですが,自分の会社の中で行う仕事もたくさんあります。例えば,ある会社から「Edyを読み取る機械をこちらのお店にも置きたい」と申し込(もうしこ)みがあった時には,機械をお店に設置(せっち)する仕事を担当(たんとう)している部署(ぶしょ)に,いつ,どこに,どのような機械を置いてください,というようなことをまとめて書いた紙を作って持っていく必要があります。他にも,Edyを置いているお店では,Edyでどのような買い物がなされているのかを調べて,グラフなどにまとめるという仕事もあります。グラフなどにまとめると,どんな時にお客さんがEdyを使ってお買い物をしているかが良く分かります。その資料(しりょう)を持って,「Edyを使えば割引(わりびき)になるサービスの効果(こうか)で,売上が伸(の)びていますよ」と分かりやすく説明することが出来るようになります。
以前,私(わたし)が営業(えいぎょう)の担当(たんとう)していた大学で,大学の中の食堂やお店でEdyが使えるようになりました。その大学に出かけて行った時に,たまたまその食堂で働いている方が学生さんに話しかけているのを見かけたんです。「便利だからあなたもEdyを使いなよー」って。本当に嬉(うれ)しかったですねぇ。いくつもの仕事を引き受けて,自分で解決(かいけつ)できる限界(げんかい)を超(こ)えてしまって,体力的にも精神(せいしん)的にも辛(つら)かった時期もありましたが,実際(じっさい)にEdyを使っている人を見かけた時や,便利だなぁと言っている人を見かけた時には,この仕事をしていて良かったなぁ,と思います。Edyがどんどん広まってみんなが喜んでいる姿(すがた)を見る事が夢(ゆめ)ですね。
私(わたし)がこの会社に入ろうと思った理由は2つあります。1つは,Edyを初めて知った時に「面白そう!」と思ったからです。ちょうど大学生活の後半で,将来(しょうらい)どんな仕事をしようかと考えている時でした。もう1つは,大学で「消費者行動」の勉強をしていたからです。商品の宣伝(せんでん)にもいろいろな方法がある事を学んだので,「どの宣伝(せんでん)の仕方がこの商品をたくさん売るための役に立つんだろう」とか,「こういう宣伝(せんでん)をしたら買う人はどう思うんだろう」と考えるようになりました。電子マネーサービスは「消費者行動」を考える必要があるので,こうやって学んできた事が発揮(はっき)できるんじゃないかと思ったんです。他の色々(いろいろ)な仕事も考えましたが,最後は「自分のやりたい事がここならできる!」と思ってこの会社に決めました。
仕事をしていると辛い時(つらいとき)もありますが,そういう時ほど「楽しんで仕事をしよう」思っています。私(わたし)はもともと人と話すのが好きなので,仕事を抱え込(かかえこ)んで1人で辛(つら)くならないように,会社の人とたくさんコミュニケーションをとるようにしています。話をするだけで気持ちも変わりますし,いい情報(じょうほう)をもらえることだってあります。また,仕事を楽しくするためにも,仕事とプライベートをはっきり分ける事も大切にしています。週末を楽しむために平日は仕事も一生懸命(いっしょうけんめい)やる。週末はめ一杯(いっぱい)楽しむ。金曜日になると,明日は休みだぁと思うと疲(つか)れていても頑張(がんば)れるのです。
私(わたし)は子どもの頃(ころ)から活発で,小学校の頃(ころ)は,サッカーや当時流行っていたボール遊びをしていたことを覚えています。友達が多くて,家の外でも内でも大勢(たいせい)で遊んでいました。中学校の頃(ころ)は部活動に一生懸命(いっしょうけんめい)だったのであまり遊ぶ時間はありませんでしたが,本を読んだり一人で遊ぶのは得意ではなかったし,仲の良い友達が多かったのでいつも友達と一緒(いっしょ)に過(す)ごしていました。
子どもの頃(ころ)はたくさん遊んだ方がいいと思います。大人になって仕事を始めたら子どもの頃(ころ)のように遊ぶ機会は少なくなってしまうからです。子どもの頃(ころ)には遊ぶことができる時間が多いだけではなくて,お金をかけずに遊べる様々(さまざま)な遊びを思いついたり楽しんだりすることができる豊(ゆた)かな感性(かんせい)があるのだと思うんです。子どもの頃(ころ)にしかない,とても貴重(きちょう)なことだと思います。他にも,文化祭や運動会などの行事に積極的に参加するのもいいですよ。仲間と一緒(いっしょ)に何かを作りあげるという経験(けいけん)は何物にも代えがたい,いい経験(けいけん)になると思います。