• 福井県に関連のある仕事人
  • 1973年 生まれ

    出身地 福井県

けんきゅうしゃ研究者

福岡ふくおか 清人きよと

  • 仕事内容

    めっきに関する研究,開発を行っています。

  • 自己紹介

    旅行やスポーツが好きです。体を動かし,旅行をして新しいことを発見することが刺激(しげき)になります。

  • 出身高校

    福井県立羽水高等学校

  • 出身大学・専門学校

    福井大学 工学部材料化学科

福岡 清人


仕事人記事

”めっき”は昔から使われている最先端(さいせんたん)技術(ぎじゅつ)

”めっき”は昔から使われている<ruby><rb>最先端</rb><rp>(</rp><rt>さいせんたん</rt><rp>)</rp></ruby><ruby><rb>技術</rb><rp>(</rp><rt>ぎじゅつ</rt><rp>)</rp></ruby>

(みな)さんは"めっき"と聞くとどんなことを(おも)()かべますか。「めっきがはがれる」という言葉があります。その"めっき"とは何でしょう。簡単(かんたん)に言うとものの表面に(うす)金属(きんぞく)をつける技術(ぎじゅつ)のことです。昔は金属(きんぞく)がさびるのを防止(ぼうし)したり,見た目を美しくしたりするためにめっきが使われてきました。使われ方は多様になり,最近では,自動車やスマートフォン,タブレット端末(たんまつ)にも使われる最先端(さいせんたん)技術(ぎじゅつ)になっています。(わたし)は,その先端(せんたん)的なめっき技術(ぎじゅつ)の開発,研究をしています。
お客様からは,具体的にこのような技術(ぎじゅつ)のめっきができませんかという要望を受けます。もっと漠然(ばくぜん)とした要望には,技術(ぎじゅつ)(しょく)である(わたし)からお客様にめっきの技術(ぎじゅつ)や,使う素材(そざい)などを提案(ていあん)します。また,お客様からやってみないと分からない(むずか)しい依頼(いらい)が来ることもあり,手さぐりで研究しながら進めることもあります。

研究と後輩(こうはい)の育成

研究と<ruby><rb>後輩</rb><rp>(</rp><rt>こうはい</rt><rp>)</rp></ruby>の育成

(わたし)技術(ぎじゅつ)部のリーダーでもあるので,後輩(こうはい)の育成にも力を入れています。ある1日をご紹介(しょうかい)しましょう。朝7時には出社して,メールをチェックしてから1,2時間ほど後輩(こうはい)と会話しながら,その日に実施(じっし)する内容(ないよう)確認(かくにん)や相談を受けたりします。そして,昼から午後にかけては(わたし)が取り組んでいるめっきの試作や研究を行います。夕方になると後輩(こうはい)報告(ほうこく)を聞き,今日の内容(ないよう)()まえて明日やることの確認(かくにん)をします。自分の研究をするだけの時間というのは,なかなかとれないのですが,試作の内容(ないよう)を研究に当てることで確保(かくほ)するようにしています。
(わたし)の研究対象は,(みな)さんが目にする車のホイールやアクセサリーなどではなく,スマートフォンの中で使われている部品など,目に見えないほど小さなものです。非常(ひじょう)に小さいものなので,目ではなく電子顕微鏡(けんびきょう)を用いて確認(かくにん)をしています。

粉末にめっきする新技術(ぎじゅつ)

粉末にめっきする新<ruby><rb>技術</rb><rp>(</rp><rt>ぎじゅつ</rt><rp>)</rp></ruby>

(わたし)は,入社したころから粉末へのめっきの開発に(たずさ)わってきました。樹脂(じゅし)の粉一つひとつにニッケルでめっきをします。小さいものは(かみ)()の太さの20分の1,約5ミクロンくらいの粉末にめっきをするんです。そうすることで,めっきをした樹脂(じゅし)の粉に電気が流れるようになるのです。身近な例をご紹介(しょうかい)しましょう。家電の電子部品には電気を効率(こうりつ)よく通すための素材(そざい)として,値段(ねだん)の高い銀などが使われています。この銀を使わなくても,めっきをした粉末で代用することにより,電気を流すことが可能(かのう)になるのです。めっきをした粉末は銀と(くら)べて非常(ひじょう)に安いので,これにより家電自体が安く製造(せいぞう)できるようになるのです。しかし,実はこの目で見えない大きさの粉末にたった1(つぶ)でもめっきができていないと,電気が流れなくなることがあります。そこで(わたし)は研究を重ね,粉末すべてにめっきができる技術(ぎじゅつ)を開発しました。この研究の成果が(みと)められ,ありがたいことに,平成28年度の文部科学大臣表彰(ひょうしょう)科学技術(ぎじゅつ)賞を受賞しました。今は,(さら)なるめっき開発技術(ぎじゅつ)(はげ)んでいます。

失敗の経験(けいけん)は次へ生かす

失敗の<ruby><rb>経験</rb><rp>(</rp><rt>けいけん</rt><rp>)</rp></ruby>は次へ生かす

お客様が要望されたものを開発するのに,1,2か月かかることがあります。時には出口が見えず,最終的に駄目(だめ)だったというつらい経験(けいけん)もたくさんありますね。お客様の要望を100%満たすとことができない場合,別の提案(ていあん)をすることもあります。失敗してしまったことは,ひとつの良い経験(けいけん)として次に生かすようにしています。めっきに(たずさ)わって長い年月が()ち,やってみないと分からないことはまだまだ多いですが,これが研究というものです。試行錯誤(さくご)しながら,失敗したことは次に生かせるよう,日々(ひび)研究に(はげ)んでいます。

自分が納得(なっとく)する品質(ひんしつ)を求めて

自分が<ruby><rb>納得</rb><rp>(</rp><rt>なっとく</rt><rp>)</rp></ruby>する<ruby><rb>品質</rb><rp>(</rp><rt>ひんしつ</rt><rp>)</rp></ruby>を求めて

研究職(けんきゅうしょく)としての魅力(みりょく)は,自分で仮説(かせつ)を立て,それが思った通りの結果になったときですね。その瞬間(しゅんかん)の喜びは今でも(わす)れられないほどです。会社として,お客様の要望に(こた)えることが第一なのですが,その前に自分が納得(なっとく)できていないものを出したくないという気持ちがあります。自分が納得(なっとく)できていないものを(とど)けて,お客様は果たして喜んでくれるのでしょうか,と(つね)に思うのです。しかし,納期(のうき)はお客様との重要なお約束で,守らなければなりません。いつもできるとは(かぎ)りませんが,自分が納得(なっとく)し,お客様の要望も満たした最高の品質(ひんしつ)になるよう,普段(ふだん)から最善(さいぜん)()くしています。

地元の企業(きぎょう)就職(しゅうしょく)

地元の<ruby><rb>企業</rb><rp>(</rp><rt>きぎょう</rt><rp>)</rp></ruby>へ<ruby><rb>就職</rb><rp>(</rp><rt>しゅうしょく</rt><rp>)</rp></ruby><ruby><rb>

福井(ふくい)県には化学系(かがくけい)の会社が多く清川メッキもその一つです。(わたし)は大学では化学を専門(せんもん)にしていたので,化学系(かがくけい)の仕事をしたいと思っていました。そんなときに福井(ふくい)県の産業会館で就職(しゅうしょく)セミナーが開かれており,清川メッキが出展(しゅってん)していました。清川メッキは全国でも有数のめっき技術(ぎじゅつ)の会社ですが,県内にこのような会社があるとは,()ずかしながら就職(しゅうしょく)活動をするまでは知らなかったですね。大学での専門(せんもん)分野をそのまま生かせるわけではなかったのですが,同じ化学分野でめっきにも興味(きょうみ)がありましたので,入社を決めました。会社はアットホームな雰囲気(ふんいき)で仕事もやりがいがあり,入社して良かったです。

理科への興味(きょうみ)は未知への好奇心(こうきしん)

理科への<ruby><rb>興味</rb><rp>(</rp><rt>きょうみ</rt><rp>)</rp></ruby>は未知への<ruby><rb>好奇心</rb><rp>(</rp><rt>こうきしん</rt><rp>)</rp></ruby>

小学生のときはソフトボール,中学生ではサッカー部に入り,外で体を動かすのが大好きな子どもでしたね。また,小学生のころから理科室で実験することが大好きでした。科学雑誌(ざっし)頻繁(ひんぱん)購読(こうどく)し,ミジンコを育てたり,プリズムで遊んだりしました。そのころは特に星座(せいざ)などを覚えて宇宙(うちゅう)興味(きょうみ)を持っていたので,宇宙(うちゅう)飛行士にあこがれていましたね。理科への興味(きょうみ)は未知への好奇心(こうきしん)なんです。子どものときの経験(けいけん)が,今の仕事にもつながるきっかけになりました。

どんなことにも興味(きょうみ)を持とう

どんなことにも<ruby><rb>興味</rb><rp>(</rp><rt>きょうみ</rt><rp>)</rp></ruby>を持とう

(みな)さんには,いろいろなことに興味(きょうみ)を持ってほしいと思います。興味(きょうみ)を持ったら,調べて実際(じっさい)に行動し,試してほしいですね。それは科学に(かぎ)らず,自分が疑問(ぎもん)に思ったことでもかまいません。考えるだけではなく,実際(じっさい)に行動することが大切です。行動した先に,うまくいけば感動がありますし,うまくいかなくとも決して無駄(むだ)にはなりません。それは自分の経験(けいけん)として蓄積(ちくせき)されるからです。やってみて駄目(だめ)だったとそこで終わるのではなく,次への意欲(いよく)に変えて,また新しく興味(きょうみ)のもったことにチャレンジしてほしいと思います。(わたし)はこれからもチャレンジし続けます。

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私のおすすめ本

  • ニュートン

    子どもの頃から宇宙が大好きで,宇宙の特集が掲載されていると読んでいました。宇宙は分からない部分が多く,それを人類がひも解いていくことにわくわくして,自分でも見つけたいと思っていました。私が研究しているめっき技術も,まだまだ知らない領域があるので,宇宙を知りたいとという気持ちとつながるところがあります。