• 東京都に関連のある仕事人
  • 1981年 生まれ

    出身地 愛媛県

はいゆうけんぷろでゅーさー俳優兼プロデューサー

矢野やの 平祐たいすけ

  • 仕事内容

    役を演じる、劇団を運営する

  • 自己紹介

    笑って泣けるエンターテイメントな作品を創造そうぞうすることをかかげ活動し、演劇えんげき企画きかくハッピー圏外けんがい公演こうえんのプロデュースも行いながら演出えんしゅつもしています。

  • 【このページに書いてある内容は取材日(2012年11月14日)時点のものです】

矢野 平祐


仕事人記事

笑って泣いて楽しんでもらえる舞台ぶたい

笑って泣いて楽しんでもらえる<ruby><rb>舞台</rb><rp>(</rp><rt>ぶたい</rt><rp>)</rp></ruby>

わたしは,「演劇えんげき企画きかくハッピー圏外けんがい」という団体だんたいで,舞台ぶたいで役をえんじる俳優はいゆうと,裏方うらかたとして舞台ぶたい運営うんえいするプロデューサーの仕事をしています。「演劇えんげき企画きかくハッピー圏外けんがい」は,主に東京都内の小さな劇場げきじょうで,1年に2~3作品を上演じょうえんしています。団体だんたいには,俳優はいゆうだけでなく,脚本きゃくほんを書く作家や,舞台ぶたい準備じゅんびする制作せいさくスタッフも所属しょぞくしています。「演劇えんげき企画きかくハッピー圏外けんがい」が目指すものは,「笑って,泣ける娯楽ごらくエンターテインメント」です。舞台ぶたいを観に来てくれた人が,感動したり,考えさせられたりすることで,元気になったり,勇気がいたりすると素敵すてきですよね。

2つ3つ先の公演こうえんを考えながら仕事をしています

2つ3つ先の<ruby><rb>公演</rb><rp>(</rp><rt>こうえん</rt><rp>)</rp></ruby>を考えながら仕事をしています

一つの公演こうえんを行うためには,準備じゅんびに半年くらい時間がかかります。プロデューサーであるわたしは,お客様に楽しんでいただくために,まず,どんな場所でどのような作品を上演じょうえんするのか,どのような俳優はいゆうやスタッフが必要であるのか,お客様を集めるにはどうすればいいのか,などを考えます。2年,3年先のことも考えながら計画しています。計画が終わった後も,ただ俳優はいゆうえんじるだけでは舞台ぶたいはできません。監督かんとくや照明・音楽・制作せいさくスタッフなど,たくさんの人たちの協力が必要です。舞台ぶたいに必要なお金を集めなくてはなりませんし,俳優はいゆうが練習をする場所も用意しなければなりません。舞台ぶたいで使う大道具や舞台ぶたい装置そうちも作らなければなりません。ここでは書ききれないほど多くの仕事があります。

舞台ぶたいはいつも真剣しんけん勝負

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俳優はいゆうとしての仕事では,1ヶ月ほどかけて,舞台ぶたいの練習をします。俳優はいゆうは,体力をつけて健康を管理したり,歌やダンスも練習したりしなければなりません。趣味しゅみでする演劇えんげきと,仕事としてする演劇えんげきは,全くちがいます。自分の家で趣味しゅみで作ったおいしいケーキと,パティシエが作ったおいしいケーキが全くちがうのと同じです。演劇えんげきなど,人の前に立つ仕事の世界は,「親の死に目には会えない」と言われるくらいきびしい世界です。人を楽しませるということは大変なことです。わたしはちょうど,舞台ぶたいの本番中に病気で母をくしました。舞台ぶたい公演こうえん中でしたので,実家に帰ったのは,母がくなってから1週間以上ぎた後でした。一緒いっしょ舞台ぶたいをしていた共演者きょうえんしゃやスタッフのみんなには,母の死については知らせませんでした。周りの人たちに心配をかけることや,自分が落ちんでいる姿すがたを観せることで,お客様をガッカリさせてしまうことになってはならないからです。どのようなことがあっても,舞台ぶたいに立つのが俳優はいゆうの仕事だと思っています。どんなにつらいことや苦しいことがあっても,楽しい人物をえんじなくてはならない場合もあります。それくらい真剣しんけんな気持ちで舞台ぶたいを成功させようとしている人たちばかりです。

お客様の感動のなみだ

お客様の感動の<ruby><rb>涙</rb><rp>(</rp><rt>なみだ</rt><rp>)</rp></ruby>

演劇えんげきは,それぞれの役割やくわりの人が,協力しあって作る,「総合そうごう芸術げいじゅつ」ともばれます。俳優はいゆうは,お客様に楽しんでもらうために,どうえんじればよいのかを考えます。スタッフは,どのように光を照らせばよいか,どのような音楽をどのように流せばよいのかを考えます。演出家えんしゅつかは,どのように舞台ぶたい全体をまとめあげていくのかを考えます。舞台ぶたいに必要なお金や,スケジュール管理,人間関係の調整も必要になってきます。みなが目的に向かって,様々さまざま提案ていあんや,アイディアをぶつけあいます。こうして作った舞台ぶたいを観たお客さんが,はらかかえて笑ったり,感動したり,大泣きして劇場げきじょうから出て行く姿すがたを見ると,やりがいを感じます。自分達がやってきた仕事に対して魅力みりょくを感じてもらい,人の心に残り,何かにつながっていくのを感じられることは,かけがえのないことです。

子どものころから言われていることを大切に

子どものころから言われていることを大切に

仕事をする上で大切なことは,礼儀れいぎ,特に挨拶あいさつです。挨拶あいさつ一つで世界が変わるといってもいいかもしれません。挨拶あいさつは,それくらい大切なことです。「おはようございます」の一言で,周りの人を良い気持ちにすることができます。挨拶あいさつや「ありがとう」も言えない環境かんきょうでは,気持ち良く仕事はできませんし,お客様に楽しんでもらえるお芝居しばいなんて,できるはずもありません。いつも感謝かんしゃの気持ちはわすれてはいけないと思います。また,挨拶あいさつをすることで,コミュニケーションが取れます。毎回同じ俳優はいゆう共演きょうえんすることはありませんし,同じスタッフや現場げんばで仕事をするともかぎりません。短い時間の中で,気持ち良く仕事ができる環境かんきょうづくりを,一人ひとりがしていかなければなりません。子どものころから言われていることが,今も大切だと思います。

演劇えんげきを観て圧倒あっとうされて

<ruby><rb>演劇</rb><rp>(</rp><rt>えんげき</rt><rp>)</rp></ruby>を観て<ruby><rb>圧倒</rb><rp>(</rp><rt>あっとう</rt><rp>)</rp></ruby>されて

この仕事を始めたきっかけは,地元の西条さいじょう市で行っていた演劇えんげき鑑賞会かんしょうかい舞台ぶたいを観る会)です。演劇えんげき鑑賞会かんしょうかいでは,舞台ぶたい上演じょうえんするために市外から劇団げきだんが来てくれていました。演劇えんげき鑑賞かんしょう会に入れば,舞台ぶたいを観ることができたのですが,メンバーには学生がおらず,年上の方ばかりで入りづらかったです。でも,どうしても舞台ぶたいを観たかったので,思い切って演劇えんげき鑑賞かんしょう会に入りました。入って,観て,圧倒あっとうされて,「ぼく舞台ぶたいに立ちたい」と思いました。舞台ぶたいが終わってからは,舞台ぶたいに出ていた俳優はいゆうの人たちを,楽屋から出て来るまで待っていました。帰りがけにび止めて,「舞台ぶたいに立つにはどうしたらよいか教えてください」と直接ちょくせつ声をかけたことがきっかけで,今の仕事にきました。でもまさか,こんなに大変だとは思いませんでした。

今も,これからも。

今も,これからも。

挨拶あいさつをすること,感謝かんしゃの気持ちをわすれないこと,親を大事にすることをわすれないようにしてください。今,わたしがこうして舞台ぶたいに立てるのは,これまで出会った方々かたがたの協力や,助けがあったおかげです。どんなことも自分ひとりではできません。必ず協力してくれたり,助けてくれたりした人たちがいます。大人になってから気が付くこともたくさんあります。自分で見えていないことや,気が付いていないことがたくさんあります。水や空気のように当たり前にあるものがどれほど大切なことであるのか,いつも心にめておくことができる大人でありたいと思います。いつも考え方を広く持つように心がけ,感謝かんしゃの気持ちをわすれないようにしないといけません。

  • 取材・原稿作成:西条市商工労政課 西川・淺野、編集:(c)学校ネット株式会社