仕事人

社会にはいろいろな仕事があるよ。気になる仕事や仕事人をたくさん見つけよう!

東京都に関連のある仕事人
1995年 生まれ 出身地 岩手県
晴山はれやま 紋音あやね
子供の頃の夢: 物やエンターテインメントを作る仕事
クラブ活動(中学校):
仕事内容
げんざいしょうじょうきょうから今後を予想し、わかりやすく伝えるための画面のこうせいひょうげんの仕方なども考えて、伝える。
自己紹介
オンオフのえはハッキリ。休みの日は旅行やショッピングなどを楽しんだり、ゲームをしたりして一日中ダラダラとごすような日もあります。
出身大学・専門学校

※このページに書いてある内容は取材日(2022年11月25日)時点のものです

天気を予想して、テレビで伝える

天気を予想して、テレビで伝える

しょうほうというのは、「天気を予想する」のがメインの仕事です。わたしの場合はそれに加え、「テレビで伝える」ということも仕事になっています。りょうかいせきして天気を予想し、さらにテレビで伝えるときにどうひょうげんするか、どう画面を出すか、そういうところまで考える仕事です。
今は、NHKそうごうで平日の夜7時から放送されている『ニュース7』という番組でしょうキャスターをたんとうしています。放送は2〜3分ですが、この数分のニュースを作るため、大体、お昼の12時ごろに出社しています。そこから7時間ほどかけて、その日のしょうじょうきょうぶんせきしながら、天気ほうの部分のニュースげん稿こうを作っていきます。

自分に自信をつけたいという思いからかくしゅとく

自分に自信をつけたいという思いから資格を取得

子どものころから天気やちゅう、自然にきょうがありました。自分の名前が「晴山」ということもあり、小さいころに「この名前でしょうほうになったらおもしろいんじゃないかな」と思ったことはありました。本当になるとは思いませんでしたが、たぶん心のおくそこにはその思いがばくぜんとあったんじゃないかなと思います。
大学生のときに、ふと「しょうほうかくっておもしろそうだな」と思い、子どものころにそういうふうに思ったことがあるのを思い出して、かくしゅとくを目指しました。大学生だったので時間もあったこと、またしゅうしょく活動にさいしても何か強みになればいいなという思いもありました。自分自身に自信がなかったこともあり、「何か自信になるような強みがしい!」と思ったんですね。そこに関しては必死でした。

大学ざいがく中に試験にごうかくし、しょうじょうほうがいしゃしょぞく

しょうほうというしょくぎょうを選んだのは、大学生のうちにかくごうかくしたことも大きいと思います。もしかくが取れずにしゅうしょく活動をむかえていたら、たぶんちがう仕事にいていたのではないでしょうか。
わたしは、大学3年生のときにかくしゅとくしました。通っていたかくしゅとくこうしゅさいしていた、しょうじょうほうがいしゃの「かぶしきがいしゃウェザーマップ」から、「うちでアルバイトをしないか」と声をかけてもらいました。卒業後はそのままウェザーマップにしょぞくし、しょうほうとして活動しています。
今、こうえんをするとしょうほうきょうを持ってくださる方には、ぼうさいへのしきが高い人と、こうれいの方が多いんです。でも、小学生や中学生にとっても、天気って生活にみっせつに関わってくるものですよね。例えばどこかに出かけるとき、天気ほうを見て決めませんか。しょうきょうを持つわかい方が、もっとえてくれればいいなと思っています。

当たるほうも、見てくれないと意味がない

しょうほうは「せいかいがない」仕事です。よく当たるほうを出せる人はすごくかっこいいと思うんですけど、せっかく当たるほうをしても、それを見てくれる人がいなかったら意味がありません。まず聞いてくれる人がたくさんいること、そして聞いてもらえるじょうほうになることで、天候のじょうたいにどうたいさくするか、ぼうするか、どう行動してほしいか、というのが伝わる。だから「当てにいく」というよりも、「これを聞いた人にどういうふうにしてほしいからこうひょうげんしよう」ということを考えるようにしています。「何時ごろ雨がりますよ。はい、りました。当たった。」ではなく、「かさを持って出かけてもらうにはどう言葉を選んだらいいか」ということですね。

こくいっこくと変化するものだからこそたいおうりょくが求められる

刻一刻と変化するものだからこそ対応力が求められる

わたし自身、「この仕事のやりがいって何だろう?」と考えることがあります。そこで思ったのは、天気のニュースというのはほんてきに事前にしゅうろくしておけないんですね。こくこくと変わるものなので、ほんてきには直前のものをお伝えしないと、どんどんじょうほうが古くなってしまう。天気は一分一秒、それこそきゅうしている間にも変化しているものなんです。例えば、放送している間に天気が急変してじょうほうが新しく出てしまうこともあれば、放送中にぼうさいじょうほうが出ることもあります。そういうときはりんおうへんたいおうが求められるし、自分のたいおうりょくためされます。だからこそ生放送でしゃべっているときに、自分にしかできないようなりんたいおうができたときは「やった!」と思いますね。

しのころは他のしょうほうひょうげんを勉強

仕事を始めたばかりのころは、各局のしょうほうの番組を全部録画して見ていたこともあります。この人はこういうたいおうの仕方をしているとか、こういうひょうげんの仕方をしているというものを参考にしましたね。他のしょうほうの方のひょうげんをテキストファイルにまとめたり、どういうことをしゃべっているかを聞いたりして学びました。今は多少仕事にれてきたこともありますし、たくしてテレビをつけるとどうしても仕事モードで見てしまうので、えのためにもあえてテレビは見ないことが多いです。

せいかいがない」仕事のむずかしさ

天気ほうには「こういうふうに画面を使って、こういうことを伝えるのが正しい」みたいなものは何もないんです。だから、同じチームで作っていて「これがいい、いやあっちのほうがいい」と意見が分かれることもあります。それを取りまとめて放送したとしても、やはりせいかいはわかりません。たとえ自分が「今日はすごくいいものを作ったな」と思っても、受け取る側にはそうではなかったり、「わかりにくい」と思われたり、「これってそんなに重要なの?」と思われたりすることもあります。ひょうげんの仕方に関しても「こういうのは好きじゃない」という意見をもらうこともあります。また、ちょうりつを取っていればいいというわけでもありません。
そんな「せいかいがないもの」だからこそ、自分がどれぐらいできたかなということをつねに考え続けなければいけない仕事だなと思います。

自分の思いやかんじょうに正直になれば、しょうらいにつながる

これを読んでいる多くの方は、「自分が今やっている勉強が何につながるかわからない」と思っているのではないでしょうか。わたし自身がそうでしたし、「三角関数なんかしょうらいぜったい使わないでしょ」と思っていたタイプでした。でもばくぜんとでいいので、自分がしょうらいこういうふうになりたいなとか、こういうふうに生きていきたいとか、これが好きとか、自分のそういった思いやかんじょうに正直になってごすのがいいんじゃないかなと思います。わたしも子どものころはしょうほうになるとはまったく思っていませんでしたが、当時、見たニュースに出ていたしょうキャスターの方をなんとなく覚えていて「わたしもいつかこういうふうになれたらいいな」とぼんやりおもえがいていた気がするんです。そこに今いるわけですから、本当に何がどうなるかわからないですよ。

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取材・原稿作成:リーブルテック/川口有紀(フリート)/東京書籍株式会社