• 沖縄県に関連のある仕事人
  • 1981年 生まれ

    出身地 沖縄県

がっこうきょうざいえいぎょう学校教材・営業

島袋しまぶくろ さとる

  • 【このページに書いてある内容は取材日(2017年03月16日)時点のものです】

島袋 悟


仕事人記事

学ぶことを応援おうえんする仕事

学ぶことを<ruby><rb>応援</rb><rt>おうえん</rt></ruby>する仕事

わたしは,「株式会社かぶしきがいしゃ学友館がくゆうかん」という学校教材を取りあつかう会社につとめています。学校教材とは,算数ドリルや,図工の時に必要となる絵の具や紙ねんど等,みなさんの学びを助ける材料や道具のことです。この“あしたね”を見てくださっているみなさんにとって,もっとも馴染なじみのあるモノだと思います。
わたしはこの会社で,営業えいぎょうという仕事を12年間しています。具体的な仕事の内容ないようは,学校の先生方に「どんな授業じゅぎょうをする計画がありますか」とヒアリングをしたり,「この教材を使うと安全で楽しく学べます」と提案ていあんをしたりすることです。わたし営業えいぎょうを行っている範囲はんいは,沖縄おきなわ本島100kmにおよぶ北から南のはしまでと,本島から船や飛行機でしか行くことができない離島りとうといわれる島々しまじまです。活動範囲はんいは広いですけど,もともと動くことが大好きなので,ちっとも大変ではありません。

勉強なんか大きらい!!

勉強なんか大<ruby><rb>嫌</rb><rt>きら</rt></ruby>い!!

わたしは今,子どもたちが学ぶことをサポートする仕事をしていますが,なんと!子どものころは勉強が大っきらいでした!!
小学校のころ宿題もそっちのけでゲームにはまり,お父さんにゲーム機を取り上げられ,家ではゲームができなくなってしまったんです。そんなことではめげないわたしは,友達の家でかくれてゲームを楽しんでいました。まぁ,おかげでどんどん授業じゅぎょうについていけなくなり,勉強が楽しくなくなり,とうとう中学校のころ成績せいせきは150人中140番台と,下から数えた方が早くなってしまいました。家に帰ると両親に,学校では先生に「勉強しなさい」「将来しょうらい,あなたがこまるのよ」と毎日のようにしかられて,つらかったですね。
でも,サッカーのクラブ活動に熱中していたので,楽しく学校生活を送っていましたよ。

自分の未来が見えなくなってしまった

自分の未来が見えなくなってしまった

中学校3年生。志望しぼう高校を決めなくてはいけないのに,わたし成績せいせきではどんな公立高校も入ることがむずかしいことがわかりました。友だちといっしょに通いたい高校,興味きょうみがある学科やコースがある高校とか,好きなことや楽しそうなことを選びとるための学力が足りず,とにかく入れそうな高校を決め,合格ごうかくにむけた勉強を始めるしかありませんでした。受験のため,やらなくちゃいけない勉強,人にやれって言われる勉強,ホント勉強きらいでしたね。
サッカーに熱中した高校時代を終えた時,わたしは自分が何をしたいのか,将来しょうらいどうなりたいのか分からなってしまいました。そんなわたしを見かねた両親が,医療いりょうに関する知識ちしきが学べる専門せんもん学校への進学を進めてくれました。そのことについて今でも両親には感謝かんしゃしていますが,やはり興味きょうみがあることではないので,専門せんもん学校に行っても,勉強が,楽しくなかったです。

勉強って,やっぱり必要なの?

勉強って,やっぱり必要なの?

専門せんもん学校も最終学年になり,職業しょくぎょうくための活動(就職しゅうしょく活動)の時期になりました。学校には,いろんな会社の情報じょうほうとどくので,わたし専門せんもん学校で学んだことを活かせる会社や,自分に向いていそうな会社を選んで入社試験を受けてみました。すると次々つぎつぎ不合格ふごうかくの知らせがとどくんです。不合格ふごうかくの理由は,入社試験の点数が悪いということなんです。何点だと思います?10点ですよ。それも100点満点のテストで10点。まいりましたよ。「勉強って,やっぱり必要だったの?」って思いましたし,いやぁ正直,小学生の時,せめて中学校からでも,両親や先生の言うとおり,素直すなおにまじめに勉強しておけば良かったって,心の底から思いましたよ。

きびしい環境かんきょうの中で自分を試してみたい!

<ruby><rb>厳</rb><rt>きび</rt></ruby>しい<ruby><rb>環境</rb><rt>かんきょう</rt></ruby>の中で自分を試してみたい!

わたし営業えいぎょうの仕事をしてみたいと思った理由は,専門せんもん学校の先生に質問しつもんした答えからです。「先生 一番むずかしい仕事って何ですか?」 「営業えいぎょうだよ」
わたしはこれまで楽しいことには熱中し挑戦ちょうせんすることはできたけど,大変とかきついとか言われる環境かんきょうの中で,自分がどこまでできるか試してみたいと思いました。先生が教えてくれた営業えいぎょうという仕事は,どこの会社にもある職種しょくしゅなので,どんな会社で働いたら自分が成長できるのだろうと考えました。勉強は苦手で,そのために後悔こうかいしたこともあるので,教育に関係する会社で子どもたちが「勉強って楽しい!」と思ってもらえる事に貢献こうけんできたらいいなと思いました。もうひとつわたしが決めたことは,卒業をしたと同時に両親の元からばなれ,食事,洗濯せんたくなどの身の回りのことも自分でできるような環境かんきょうに身を置くことです。実際じっさいに始めてみると,両親のありがたさを身にみて感じるほど大変ではありましたが,これも自分の未来のためです。

「がんばろう!」は成長と信頼しんらいに変える

「がんばろう!」は成長と<ruby><rb>信頼</rb><rt>しんらい</rt></ruby>に変える

営業えいぎょうってむずかしい仕事ですけど,とてもやりがいがあります。一番の魅力みりょくは喜びの言葉,表情ひょうじょうとおしかりの声を直接ちょくせつ聞くことができるということですね。
わたしたちの会社は,学校に教材をとどける仕事ですが,子どもたちが手にする理科の学習用のヒマワリやホンセンカの花の種は,一生に一度しかチャンスはありません。大げさに聞こえるようですが,小学1年生は,人生に二度は経験けいけんできませんからね。その花の種がきれいにくと子どもたちの笑顔もきます。先生からも「ありがとう」と感謝かんしゃの言葉をいただけます。でも子どもたちが手にする種の数が足りなかった,種をまくタイミングに間に合わなかった……と考えると気がまります。そうならないためにも「いつまでに,何をすればいいのか」を考えて,行動にうつしていかなくてはいけません。基本きほん的な決まりはありますが,仕事のほとんどは,その時々ときどき,関わる人や場所がちがえば方法を変えていく必要があると思います。
もっとも重要でむずかしいことは,おしかりの言葉をいただいた時に,素直すなおに受け入れることが大切です。「ありがとう」は,「がんばろう!」に変えて,「ダメですね」は,「もっとがんばろう!」に変えていくことが,自分の成長と信頼しんらいにつながると思っています。その機会にもっともめぐまれるのが,営業えいぎょうの仕事だと思います。

部下のために自分が成長する

部下のために自分が成長する

現在げんざい取締役とりしまりやく営業えいぎょう部長として23名の部下がいます。わたしの仕事の中で,もっとも心を注いでいることは,部下の育成と自分の成長です。
わたしの会社の社是しゃぜという会社目標の中に,「素直すなお」「真面目」「丁寧ていねい」の言葉があります。どこの会社も同じだと思いますが,会社が信頼しんらいされるためには,社員一人ひとりがお客様に信頼しんらいされることだと思います。たとえば4月に配られる新しい算数セットの箱を,ワクワクしながら開けたのに,中身がグチャグチャだったら,がっかりしませんか。「いいかげんな会社だな」って思うでしょ。お店の人が,とてもえらそうな態度たいど接客せっきゃくしてきたら,「次は別のお店から買おうっと」そう思っちゃいますよね。態度たいど,あいさつ,言葉づかい,服装ふくそうなどの小さなことが,大きなことにつながっていきます。「また学友館さんにたのもう」と思ってもらえるかどうかは,社員全員の丁寧ていねいで真面目な仕事ぶりからしか生まれてきません。
そのことを部下にわかってもらいたくて,時にはしかったりきびしく指導しどうしたりすることがあります。どんな言葉で伝えればいいのだろうとか,どんなスキルを身につけたらいいのだろうとなやむこともありますが,今は部下の信頼しんらいを得られるように,自分が成長していきたいと思います。

好きなことに熱中しよう!

好きなことに熱中しよう!

みなさんには,今,好きなことに熱中してほしいと思います,どんなことでも大丈夫だいじょうぶですよ。できれば熱中していることや好きなことが,自分の未来とつながることをイメージできたらいいですね。
何かに熱中できた経験けいけんを持つ人とは,どんな状況じょうきょう環境かんきょうに置かれても,一生懸命いっしょうけんめいがんばることができるということなので,将来しょうらい,仕事や人間関係を長続きする力になります。
長く続けられるということは,あたえられた場所で「素直すなお」に「真面目」に,そして「丁寧ていねい」に責任せきにんを果たせることと同じなので,自分自身が成長し人にも信頼しんらいされて,必ず自分が目指す未来へつながっていきます。

  • 取材・原稿作成:一般社団法人グッジョブおきなわプロジェクト/協力:株式会社学友館