• 東京都に関連のある仕事人
  • 1989年 生まれ

    出身地 千葉県

シンガーソングライター

南壽なす あさ子あさこ

  • 仕事内容

    自分で作詞,作曲をして歌う。

  • 自己紹介

    読書好きで落ち着いた性格。自宅やカフェでゆっくり過ごすことが好き。

  • 出身大学・専門学校

    東京女子大学

  • 【このページに書いてある内容は取材日(2016年12月15日)時点のものです】

南壽 あさ子


仕事人記事

曲づくりとPR

曲づくりとPR

(わたし)は,作詞(さくし),作曲をするシンガーソングライターです。5(さい)からピアノを習い,大学生のときに自分の曲をつくるようになりました。プロとして事務(じむ)所に所属(しょぞく)し,レコード会社からCDアルバムもリリースしています。CDアルバムは,レコーディングといわれる収録(しゅうろく)を行い,スタッフと一緒(いっしょ)につくりあげていきます。新しいCDをリリースするときには,各地のラジオ局へ行ったり,テレビに出演(しゅつえん)したりといった宣伝(せんでん)活動も行います。アルバムをリリースしてからは,発売記念のライブツアーを行います。みなさんと距離(きょり)が近いところで,ピアノの()(がた)りをすることもありますね。このように,ライブをするタイミングは,CDのリリースと合わせることが一般(いっぱん)的ですが,(わたし)の場合は,スタッフと相談してCDをリリースしていないときでも,ライブを行うことがよくあります。ライブをすると今までに出会えなかった人と(めぐ)り合う可能(かのう)(せい)があるので,大切にしたいですね。

作った曲と向き合う

作った曲と向き合う

作詞(さくし),作曲の方法は人によってさまざまですが,(わたし)の場合は,曲をつくってから()を考えることが多いです。作曲するときは「さあ今から曲をつくるぞ」と身構(みがま)えるのではなく,ぶらりと街を歩いているときや,お風呂(ふろ)に入っているときなど,何気ない日常(にちじょう)の中でメロディーが()かんできます。例えば,Aメロと言われる曲の頭の部分が()かんだら,それをボイスレコーダーに記録しておき,後からBメロやサビといった部分を加えて全体を作ります。作詞(さくし)は,その曲から思い(えが)く世界観,背景(はいけい),ストーリーといったことをイメージして言葉を(つむ)いでいくのです。カメラに例えると構図(こうず)を決めてから,ピントを合わせることに()ています。そこには,あえて言葉にしない余白(よはく)も入ります。早いときはメロディーが()かんでから1日で曲を作ることもありますが,作った曲をすぐに「完成」と決めるのではなく,次の日,冷静になってから,その曲ともう一度向き合います。そうして,自分が納得(なっとく)した曲をリリースしているのですよ。

ライブへ(いど)むコンディション

ライブへ<ruby><rb>挑</rb><rp>(</rp><rt>いど</rt><rp>)</rp></ruby>むコンディション

自分が好きだったものを仕事にしていると,趣味(しゅみ)とは全く(ちが)った側面があります。趣味(しゅみ)のときは何も考えないで何気なく()ごす日々(ひび)もあったのですが,プロになってからは(つね)に音楽のことを考えるようになりましたね。 特にライブで歌うとき,気持ちのバランスをつくっていくことは(むずか)しいです。どんなに体のコンディションが悪いときでも良いライブにするためにベストな状態(じょうたい)にするには,情熱(じょうねつ)を持ってライブへ(いど)もうと考えます。同じライブでも一つひとつの会場は(ちが)った空間で,参加してくれた方との新しい出会いがあります。自分がなぜ歌いたかったのかという気持ちをその瞬間(しゅんかん)に高めます。初心を(わす)れず歌えることの喜びや感謝(かんしゃ)の気持ちをこめるのです。しかし,思いが強すぎても空回りしてしまいますから,勇み立つ気持ちを(おさ)えながら,会場の(みな)さんにしっかり伝えるということを心がけて歌っています。

ファンの(みな)さんは(わたし)(ほこ)

ファンの<ruby><rb>皆</rb><rp>(</rp><rt>みな</rt><rp>)</rp></ruby>さんは<ruby><rb>私</rb><rp>(</rp><rt>わたし</rt><rp>)</rp></ruby>の<ruby><rb>誇</rb><rp>(</rp><rt>ほこ</rt><rp>)</rp></ruby>り

(わたし)の曲を聞いてくださった方から,手紙やラジオでメッセージをいただくことがあります。ある人からは,過去(かこ)(つら)い事があったのだけど,(わたし)の曲と出会って共感し,気持ちの整理ができましたという感想をいただきました。また,ある人は友人のこと,ある人は故郷(ふるさと)のことと(わたし)の歌が重なって,その人の深い部分に(ひび)いたという感想もいただきました。歌っていなければ,こうしてたくさんの人と出会うことが無かったかもしれません。(わたし)想像(そうぞう)()えたところで,人とつながることができるのは,(おどろ)きでもあり(うれ)しさでもあります。シンガーソングライターとして幸せなことです。

心に(ひび)く歌を大事にしたい

心に<ruby><rb>響</rb><rp>(</rp><rt>ひび</rt><rp>)</rp></ruby>く歌を大事にしたい

感謝(かんしゃ)(わす)れてはいけません。ライブの場合,当日,(わたし)がステージに立てるのは,お客さんやスタッフの(みな)さんなど,たくさんの人の(ささ)えやつながりから実現(じつげん)しています。ですから,声が()れたり,風邪(かぜ)をひいたりしてつらいときでも,その日の感謝(かんしゃ)(わす)れないようにしています。たくさんのライブをしてきましたが,うまく歌えていても,気持ちが空っぽでは相手の心には(ひび)かないのです。歌う技術(ぎじゅつ)が全てではなく,その人の心に(とど)くかどうかということ,自分の想いを()めることを一番大事にしています。

大学生までの葛藤(かっとう)創作(そうさく)

大学生までの<ruby><rb>葛藤</rb><rp>(</rp><rt>かっとう</rt><rp>)</rp></ruby>が<ruby><rb>創作</rb><rp>(</rp><rt>そうさく</rt><rp>)</rp></ruby>に

(わたし)の両親は荒井由実さんやイーグルスなどが好きで,赤ちゃんのときから音楽に囲まれた環境(かんきょう)で育ちました。5(さい)のときにピアノを始めてから,ますます音楽が好きになって,小学生の(ころ)には,ピアノ教室の楽譜(がくふ)だけでなく,()(がた)りの楽譜(がくふ)を買ってもらい,ピアノを()きながら歌っていましたね。そして,中学生のときに作詞(さくし)にチャレンジしてみたのですが,思うような()ができなかったのです。ちょっとした挫折感(ざせつかん)を味わいました。今思えば,()をつくるときには,自分の中の経験(けいけん)背景(はいけい)といったものが表現(ひょうげん)されます。中学生の自分には早かったのかもしれません。それが,大学生のときに,友人の(すす)めで,あらためて作詞(さくし)・作曲に挑戦(ちょうせん)したときは,あっという間に曲が完成したのです。中学,高校を()て友達との別れもあり,身の周りの変化,世の中の(うつ)り変わりを経験(けいけん)し,物事が色褪(いろあ)せる悲しさや,郷愁(きょうしゅう)感という思いが曲になったのです。それがシンガーソングライターとしての始まりでした。

自分の意見を持とう

自分の意見を持とう

(みな)さんは,学校生活を送っているとクラスのみんなが言うから,何となく自分も流されるという経験(けいけん)はありませんか。たとえ,友人の意見でも少し立ち止まって自分なりに考えて行動できる人になってほしいです。 学校生活の中で悲しい思いをしたり,つらい思いをしたりすることもあるでしょう。でも,今いるその場所が全てではありません。無理に人に合わせる必要はなく,自分なりの意見や世界を持ってほしいです。そのために本を読んだり,外の世界にも目を向けたりして視野(しや)を広げてください。きっと将来(しょうらい)へつながりますよ。

  • 取材・原稿作成:東京書籍株式会社

私のおすすめ本

  • 陰翳礼讃

    谷崎潤一郎

    ほの暗さの中にある美しさを表現した随筆です。きらきらして明るい世界は目立ちますが,明かりを落とし,静まった世界にこそ「東洋の神秘」はあります。日本人ならではの美への感性に魅せられました。

  • こころ

    夏目漱石

    没後100年を迎えた漱石の言わずと知れた名作です。語り手は「私」から始まりますが,最後には一人称が「先生」に移り変わります。そこからもうひとつのストーリーがはじまり,読む人のこころを惹き付けます。人のこころは,その人にしかわからない・・・ということを考えさせられた一冊です。