
人の役に立つ仕事

私は,飯綱町立飯綱病院で看護師をしています。
主な仕事の内容は,患者さんの看護です。熱や血圧を計ったり,状態を見て,体をふいたりします。一日の労働時間は,だいたい8時間くらいです。夜の間に仕事をする,夜勤のときもあります。朝までで,体力的にも大変ですが,集中して仕事をするように努めています。
看護師を目指すようになったのは,看護師をしていた母に看護師の道をすすめられたこと,そして自分でも,中学校に入ってから,改めて看護師になりたいと思ったことが理由です。もともと,人と関わる仕事がしたくて,人の役に立ちたいと思っていたことも,この仕事に就くことにした理由です。
仕事に就いてから,苦労することもありますが,前向きな気持ちで取り組むようにしています。しかし,患者さんの数が増えると,多くの患者さんの名前や看護のしかた,病名などを把握する必要があるので,少し苦労しますね。
患者さんからの「ありがとう」や「おいしい」がうれしい

私はいつも,患者さんに何も起きないように,今以上に状態が悪化しないように,少しでも状態が良くなるようにと思いながら働いています。
看護師になって良かったと感じるのは,患者さんから,うれしくなる言葉をかけていただいたときです。週に何回かしかお風呂に入れない患者さんの体をふいているときに「ありがとう」と言ってもらえたり,ご飯を食べさせてあげるときに「おいしい」と言ってもらえたりすると,看護師になってよかったなと思います。
みなさんは,看護師というと「優しい人」というイメージを持っているかもしれません。しかし,この仕事をするうえでは,自分の意見を言うことが大切なので,優しいだけでなく,自分の考えを持ち,それを周りの人に伝えられる人が向いていると思います。
人の命を預かる仕事

看護師として働くうえで大切にしているのは,「患者さんを中心にして考える」ということです。患者さんと同じ目線に立ち,きちんとした丁寧な言葉遣いで接することで,患者さんは嫌な気持ちにならずに生活することができます。患者さんが快適に過ごせるように考えながら働いています。
患者さんはみな,具合が悪くて病院に来ています。そして,人によって病気の種類が違います。私たち看護師は,それぞれの患者さんに合った「やるべきこと」を覚えなければいけません。例えば,間違った薬を投与してしまうと,患者さんが危険な状態になってしまう可能性があります。ですから,絶対に間違うわけにはいきません。
看護師は人の命を預かる仕事です。患者さんの体調の変化に気づくのも,大事な仕事の一つです。患者さんの様子が普段と違い,おかしいと感じた場合は,まず他の看護師に「この方,様子がおかしくないですか?」などと聞いて,もし他の看護師もおかしいと感じている場合は,医師を呼びます。自分一人で判断し,その判断が間違っていると,患者さんや他のスタッフに迷惑をかけてしまいます。そのため,自分だけで判断することはしません。周りに相談し,協力することで,人の命を預かる看護師として働いています。