杜氏(とうじ)とは、日本酒造りを管理する責任者のことです。日本酒の製造元を「蔵元」といいますが、杜氏は基本的にそれぞれの蔵に1人しかいない、酒造りの最高責任者にあたります。日本酒は、日本酒造りの技術を持つ「蔵人(くらびと)」という職人たちによって造られますが、杜氏は、その蔵人たちを指揮し、日本酒造りの現場を取り仕切ります。どんな日本酒を造るかを決め、原料の仕入れから日本酒ができ上がるまでの全ての工程を管理します。また、働く人の手配など人員管理を行う場合もあります。
日本酒は微生物の働きを利用して造られます。まず、米を蒸し、そこに米に含まれるデンプンやたんぱく質を糖やうまみに変える麹菌を繁殖させて、麹を造ります。次に、できた麹に米や水、酵母と呼ばれる微生物を混ぜ合わせると、「酒母(しゅぼ)」ができます。その後、酒母に米・麹・水を加えて発酵させる「仕込み」と呼ばれる作業を行い、その後、3週間から1か月ほど発酵させてできる「もろみ」を搾った液体が日本酒になります(残った固体部分は「酒粕」です)。
かつては「杜氏集団」と呼ばれる、杜氏と杜氏が率いる蔵人の集団が蔵元に雇われて酒造りをするのが一般的でした。春から秋までは農家として働き、冬に杜氏や蔵人として酒造りに従事するという形です。現在では、会社や蔵元の従業員として働くのが一般的になりつつありますが、今でも昔ながらの形を続けている蔵元や杜氏集団もあります。
杜氏になるには、大学の醸造科などで学んでから就職したり、入社後に酒造組合などが主催する講習や研修などで知識を深めたりします。かつては長年に渡る現場での修行が必要とされていましたが、蔵元によっては機械化も進み、若くして杜氏になることも可能になってきました。杜氏になるために資格は必須ではありませんが、「酒造技能士」という国家資格を取得すると日本酒の製造に関する知識と優れた技術があることを証明できます。
日本酒造りの工程は複雑でデリケートです。そのため、杜氏には、おいしい日本酒がわかる味覚や感性のほか、きちょうめんさや判断力、蔵人たちをまとめる統率力が求められます。
日本酒は微生物の働きを利用して造られます。まず、米を蒸し、そこに米に含まれるデンプンやたんぱく質を糖やうまみに変える麹菌を繁殖させて、麹を造ります。次に、できた麹に米や水、酵母と呼ばれる微生物を混ぜ合わせると、「酒母(しゅぼ)」ができます。その後、酒母に米・麹・水を加えて発酵させる「仕込み」と呼ばれる作業を行い、その後、3週間から1か月ほど発酵させてできる「もろみ」を搾った液体が日本酒になります(残った固体部分は「酒粕」です)。
かつては「杜氏集団」と呼ばれる、杜氏と杜氏が率いる蔵人の集団が蔵元に雇われて酒造りをするのが一般的でした。春から秋までは農家として働き、冬に杜氏や蔵人として酒造りに従事するという形です。現在では、会社や蔵元の従業員として働くのが一般的になりつつありますが、今でも昔ながらの形を続けている蔵元や杜氏集団もあります。
杜氏になるには、大学の醸造科などで学んでから就職したり、入社後に酒造組合などが主催する講習や研修などで知識を深めたりします。かつては長年に渡る現場での修行が必要とされていましたが、蔵元によっては機械化も進み、若くして杜氏になることも可能になってきました。杜氏になるために資格は必須ではありませんが、「酒造技能士」という国家資格を取得すると日本酒の製造に関する知識と優れた技術があることを証明できます。
日本酒造りの工程は複雑でデリケートです。そのため、杜氏には、おいしい日本酒がわかる味覚や感性のほか、きちょうめんさや判断力、蔵人たちをまとめる統率力が求められます。