映画には役者、脚本家、音楽家、美術家など多くの人たちが関わっています。映画監督は、それらの人たちのトップに立ち、全体の指揮をとるのが仕事です。映画監督の仕事は映画が撮影に入る前から始まります。まず脚本家とともに映画の構成を考え、その作品のイメージに合わせた役者やスタッフを選びます。撮影に入ると、演技指導やカメラワークなど、すべての決定が映画監督の手にゆだねられます。さらに撮影が終わると、今度はフィルムの編集作業をおこなわなくてはなりません。脚本を判断する文学的センスと、画面を作り上げる美術センス、さらには多くの人を束ねるリーダーシップが必要とされる仕事です。