鉄道車両開発になるには・鉄道車両開発の仕事内容

鉄道車両開発は、鉄道車両を対たい象しょうに、新しい技ぎ術じゅつの研究・開発、新しい車両の設せっ計けい・開発のほか、既すでに使用されている車両の改かい造ぞうや、発生した不具合の修しゅう繕ぜん方法の決定まで行う仕事です。

新しい車両を設せっ計けい・開発するときは、構こう造ぞうやデザインを考えて図面を作り、シミュレーションや試作した車両での実験や検けん証しょうを行い、その結果をふまえて改かい善ぜんを重ねます。完成したら製せい造ぞうに入り、その後、営えい業ぎょう運転が開始されます。また、将しょう来らいの車両に向けた新しい技ぎ術じゅつの開発は、常つねに行っています。

鉄道車両を設せっ計けい・開発する際さいには、モーターや電気系けい統とうの性せい能のう、車体の軽量化や強度、安あん定てい性せい、車両の振しん動どうを軽けい減げんすることなどを考える必要があります。座ざ席せきの配置やディスプレイの位置、空調といった、車内の設せつ備びについても、仕様や配置を決めていきます。多くの人を輸ゆ送そうするため、安あん全ぜん性せいは最さい優ゆう先せんされるほか、環かん境きょうへの負ふ荷か、コストなども考えながら設せっ計けい・開発を進めていきます。一つの車両には車体やモーター、電気系けい統とう、インテリアなどのさまざまな要よう素そが複ふく合ごうしており、多くの技ぎ術じゅつが求められます。このため、鉄道会社が、それぞれの分野に強い、さまざまなメーカーと連れん携けいして設せっ計けい・開発を行うのが一いっ般ぱん的てきです。一つの車両を設せっ計けい・開発するには数年かかり、超ちょう電でん導どうリニアのような新しいものだとそれ以上の年月がかかります。

鉄道車両開発の仕事をするためには、工業高校や専せん門もん学校、大学・大学院などで、機械工学や電気電子工学などの工こう学がく系けいの知ち識しきを身につけてから、鉄道会社に就しゅう職しょくするのが一いっ般ぱん的てきです。多くの関係者とともに働くことになるので、コミュニケーション能のう力りょくや協きょう調ちょう性せい、リーダーシップも大切です。