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福岡県に関連のある仕事人
1982年 生まれ 出身地 沖縄県

こうくうかんせいかん航空管制官
玉城(たまき) 英之(ひでゆき)
子供の頃の夢: パイロット
クラブ活動(中学校): バスケットボール部
仕事内容
航空機が安全に飛べるよう「道案内」する
自己紹介
子どもが小さいので、休みの日はいつも子どもと遊(あそ)んでます♪♪
出身大学・専門学校

※このページに書いてある内容は取材日(2016年05月11日)時点のものです

航空機(こうくうき)の「道案内(みちあんない)」をする

航空機の「道案内」をする

私(わたし)は航空管制官(こうくうかんせいかん)として,福岡県内(ふくおかけんない)にある福岡航空交通管制部(ふくおかこうくうこうつうかんせいぶ)に勤務(きんむ)しています。関心(かんしん)がある人は,航空管制官(こうくうかんせいかん)といえば,空港(くうこう)にあるタワー(管制塔(かんせいとう))からパイロットとやりとりしている印象(いんしょう)があるかもしれません。しかし,実(じつ)は航空管制官(こうくうかんせいかん)には私(わたし)のように空港以外(くうこういがい)の場所(ばしょ)で勤務(きんむ)をする人もいます。
空港(くうこう)に勤務(きんむ)する航空管制官(こうくうかんせいかん)は,航空機(こうくうき)が安全(あんぜん)に離発着(りはっちゃく)できるよう誘導(ゆうどう)しています。一方(いっぽう),空港以外(くうこういがい)の施設(しせつ)で働(はたら)く航空管制官(こうくうかんせいかん)には,航空機(こうくうき)が離陸後(りりくご),目的地(もくてきち)に着陸(ちゃくりく)するまでの間(あいだ)の飛行(ひこう)を誘導(ゆうどう)する役割(やくわり)を担(にな)っている人,そして航空機(こうくうき)の交通量(こうつうりょう)を調整(ちょうせい)する役割(やくわり)の人がいます。私(わたし)は前者(ぜんしゃ)です。それぞれの航空管制官(こうくうかんせいかん)と協力(きょうりょく)し,離陸直後(りりくちょくご)の航空機(こうくうき),着陸(ちゃくりく)しようとする航空機(こうくうき),さらに日本上空を通過(つうか)する国際線(こくさいせん)の航空機(こうくうき),さまざまな目的(もくてき)を持(も)って飛行(ひこう)している航空機(こうくうき)を安全(あんぜん)に目的地(もくてきち)の空港(くうこう)まで送(おく)り届(とど)けるのが,私(わたし)の仕事(しごと)です。

11セクターの空の安全(あんぜん)を守(まも)る

11セクターの空の安全を守る

福岡航空交通管制部(ふくおかこうくうこうつうかんせいぶ)では,中国,四国,九州地方(きゅうしゅうちほう)の空を11に区切(くぎ)り,それぞれの区域(くいき)(セクターといいます)を飛(と)ぶ航空機(こうくうき)の「道案内(みちあんない)」をします。レーダーを使(つか)い,航空機(こうくうき)がどこを,どのくらいの高(たか)さや速(はや)さで飛(と)んでいるのか確認(かくにん)し,必要(ひつよう)に応(おう)じて飛(と)び方(かた)を変(か)えるよう指示(しじ)します。例(たと)えば,積乱雲(せきらんうん)に向(む)かって飛(と)んでいる航空機(こうくうき)があったとします。積乱雲(せきらんうん)に航空機(こうくうき)が入ってしまうと,大きく揺(ゆ)れるなど大変危険(たいへんきけん)です。そこで,その雲(くも)を避(さ)けて飛行(ひこう)できるように情報(じょうほう)を提供(ていきょう)します。しかし,ある航空機(こうくうき)が進路(しんろ)を変更(へんこう)すると,別(べつ)の航空機(こうくうき)の進路(しんろ)に入ってしまうおそれもありますから,安全(あんぜん)に飛行(ひこう)できるよう調整(ちょうせい)したり,指示(しじ)を出したりします。
11のセクターは,そこを飛行(ひこう)する航空機(こうくうき)の種類(しゅるい)(軍用機(ぐんようき)や国際線(こくさいせん)の航空機(こうくうき))や,空の下にある陸地(りくち)の地形(ちけい)や自然環境(しぜんかんきょう),目的地(もくてきち)となる空港(くうこう)の状態(じょうたい)がそれぞれ異(こと)なります。その特徴(とくちょう)や注意点(ちゅういてん)を十分理解(じゅうぶんりかい)しておくため,各(かく)セクターを管制(かんせい)するためには試験(しけん)があり,合格(ごうかく)しなければなりません。11のセクターに分(わ)かれているのは多(おお)いと感(かん)じるかもしれませんが,セクターが大きすぎると,たくさんの航空機(こうくうき)を同時(どうじ)に管制(かんせい)しなくてはいけなくなり,航空管制官(こうくうかんせいかん)の負担(ふたん)が大きくなりすぎてしまいます。ですので,なるべく細(こま)かく分(わ)けて,目が届(とど)きやすくなるよう配慮(はいりょ)されています。

20機(き)と同時(どうじ)に交信(こうしん)することもある

20機と同時に交信することもある

近年(きんねん),日本の上空を飛(と)ぶ航空機(こうくうき)の数(かず)がとても増(ふ)えています。福岡航空交通管制部(ふくおかこうくうこうつうかんせいぶ)が管制(かんせい)する航空機(こうくうき)は,一日に約(やく)3,000機(き)。年間(ねんかん)では1,055,430機(き)(平成(へいせい)27年度(ねんど))と昨年度初(さくねんどはじ)めて100万機(まんき)を超(こ)え,この10年で1.5倍(ばい)に増(ふ)えました。夜間(やかん)に比(くら)べ,昼間(ひるま)は特(とく)に航空機(こうくうき)が混雑(こんざつ)しますから,多(おお)いときは同時(どうじ)に20機以上(きいじょう)のパイロットと交信(こうしん)することもあります。それぞれの航空機(こうくうき)の動(うご)きや状態(じょうたい)を注意深(ちゅういぶか)く見ながら,分(わ)かりやすい英語(えいご)でパイロットや空港(くうこう)など関係機関(かんけいきかん)の人たちに指示(しじ)を伝(つた)えます。また,韓国(かんこく)や中国,台湾(たいわん)とも空を接(せっ)していますから,そうした諸外国(しょがいこく)の航空管制官(こうくうかんせいかん)とのやりとりもあります。
勤務(きんむ)は交替制(こうたいせい)で,朝(あさ)から夕方(ゆうがた),昼(ひる)から夜(よる),夜勤(やきん)があらかじめ決(き)められます。どのセクターを担当(たんとう)するかも日によって異(こと)なります。どちらかと言(い)えば夜勤(やきん)の回数(かいすう)は少(すく)なく,昼間(ひるま)の勤務(きんむ)となることが多(おお)いです。

思(おも)い通(どお)りに航空機(こうくうき)を飛(と)ばせないもどかしさ

思い通りに航空機を飛ばせないもどかしさ

私(わたし)が「こちらの方(ほう)に飛(と)んでほしい」と指示(しじ)を出しても,急(きゅう)な天候(てんこう)の変化(へんか)などの理由(りゆう)で「そのように飛(と)ぶことは難(むずか)しい」とパイロットから言(い)われてしまうこともあります。このとき,あらためて周囲(しゅうい)の状況(じょうきょう)を確認(かくにん)し,調整(ちょうせい)をしながら「それならばこのように飛(と)んでください」と別(べつ)の指示(しじ)を出しますが,私(わたし)が思(おも)い描(えが)いていた飛(と)び方(かた)から変(か)わってくると,焦(あせ)ってしまいますね。そして,指示(しじ)が伝(つた)わっているか,誤解(ごかい)がないか確認(かくにん)するために,パイロットは管制官(かんせいかん)からの指示(しじ)を必(かなら)ず復唱(ふくしょう)(リードバック)することになっています。リードバックを聞(き)きながら,パイロットが私(わたし)の言(い)っていることを理解(りかい)してくれているか,慎重(しんちょう)に確認(かくにん)をします。相手(あいて)に指示(しじ)を出す際(さい)は,相手(あいて)に分(わ)かりやすい言葉(ことば),発音(はつおん)で,誤解(ごかい)が生まれないよう進路(しんろ)や状況(じょうきょう)を伝(つた)えることが何(なに)よりも大切(たいせつ)です。
こうした仕事(しごと)を続(つづ)けていると,仕事(しごと)が無(な)い日でも空を見上げ,「あれはどこの航空機(こうくうき)だろう」などと考(かんが)えることもあります。また,「あのときもう少(すこ)し別(べつ)の指示(しじ)をしていたら良(よ)かったかもしれない」と振(ふ)り返(かえ)ることもあります。そうした振(ふ)り返(かえ)りは,次(つぎ)の勤務(きんむ)で必(かなら)ず活(い)かすようにしていますね。

チームワークが大切(たいせつ)

チームワークが大切

航空管制官(こうくうかんせいかん)は,チームワークの仕事(しごと)です。一つのセクターを,航空機(こうくうき)のパイロットとやりとりする人,空港(くうこう)などさまざまな機関(きかん)とやりとりする人,それぞれのサポートに入る人,3人1チームで管制(かんせい)します。特(とく)に航空機(こうくうき)が混雑(こんざつ)するときや,天候(てんこう)が悪化(あっか)して不測(ふそく)の事態(じたい)が起(お)こったときなど,大変(たいへん)な状況(じょうきょう)になったときはお互(たが)いが助(たす)け合(あ)いながら切(き)り抜(ぬ)けます。うまくチームワークを発揮(はっき)してそのような状況(じょうきょう)を切(き)り抜(ぬ)けたときは,「この人たちと一緒(いっしょ)に仕事(しごと)をして,空の安全(あんぜん)を守(まも)ることができた」と達成感(たっせいかん)とやりがいを感(かん)じます。このように,航空管制官(こうくうかんせいかん)の仕事(しごと)には協調性(きょうちょうせい)も非常(ひじょう)に大切(たいせつ)であると言(い)えるかもしれませんね。

研修(けんしゅう),試験(しけん)を受(う)けて技術(ぎじゅつ)を高(たか)める

研修,試験を受けて技術を高める

私(わたし)は沖縄県(おきなわけん)で生まれ,実家(じっか)が空港(くうこう)の近(ちか)くでした。幼いころから航空機(こうくうき)を数多(かずおお)く見ているうちに,航空機(こうくうき)と関(かか)わる仕事(しごと)がしたいと思(おも)うようになりました。
大学卒業後(だいがくそつぎょうご),「航空管制官採用試験(こうくうかんせいかんさいようしけん)」に合格(ごうかく)し,航空保安大学校(こうくうほあんだいがっこう)で6ヶ月の研修(けんしゅう)を受(う)けました。そこでは20歳前後(さいぜんご)から30代(だい)まで,幅広(はばひろ)い年代(ねんだい)の友人(ゆうじん)ができました。研修(けんしゅう)では『管制方式基準(かんせいほうしききじゅん)』という教科書(きょうかしょ)を使(つか)い,航空管制(こうくうかんせい)のために必要(ひつよう)な知識(ちしき)や技術(ぎじゅつ)の授業(じゅぎょう)を受(う)け,徹底的(てっていてき)に学びます。そして,管制施設同様(かんせいしせつどうよう)のシミュレーターでの研修(けんしゅう)も行(おこな)い,最後(さいご)に「基礎試験(きそしけん)」に合格(ごうかく)しなければなりません。研修中(けんしゅうちゅう)は毎日(まいにち)が試験(しけん)という感(かん)じでしたね。
無事(ぶじ)に「基礎試験(きそしけん)」に合格(ごうかく)して半年(はんとし)から1年くらいの現場管制機関(げんばかんせいきかん)での訓練(くんれん)を経(へ)て,一人前(いちにんまえ)の航空管制官(こうくうかんせいかん)になることができます。初(はじ)めてパイロットと交信(こうしん)したときの緊張(きんちょう)と,指示通(しじどお)りに航空機(こうくうき)が動(うご)いてくれた感動(かんどう)は,今(いま)でもよく覚(おぼ)えています。一人前(いちにんまえ)になった後(あと)も,国際的(こくさいてき)な基準(きじゅん)を満(み)たす知識(ちしき)や技術(ぎじゅつ)が保(たも)てているか,毎年試験(まいとししけん)があります。また,英語(えいご)のリスニングやスピーキングの試験(しけん)も3年に1度(ど)あります。航空管制官(こうくうかんせいかん)として独(ひと)り立ちしても,こうして勉強(べんきょう)する機会(きかい)はとても多(おお)く,成長(せいちょう)を感(かん)じながら仕事(しごと)をすることができます。

スポーツに親(した)しんだ子ども時代(じだい)

スポーツに親しんだ子ども時代

小学校のころは,友達(ともだち)とサッカーをしたり,ゲームをしたりして過(す)ごしました。中学校と高校(こうこう)ではバスケットボール部(ぶ)に入って,部活動(ぶかつどう)に熱中(ねっちゅう)しました。みんなと運動(うんどう)することが好(す)きでしたね。5教科(きょうか)のなかでは数学(すうがく)が特(とく)に好(す)きでした。今(いま)でも仕事(しごと)の中で計算(けいさん)が必要(ひつよう)になり,また縦(たて)に横(よこ)に広(ひろ)がる空を飛(と)ぶ航空機(こうくうき)の状況(じょうきょう)を想像(そうぞう)するために空間(くうかん)をイメージする力が必要(ひつよう)になりますから,数学(すうがく)が好(す)きでよく勉強(べんきょう)していたことが役立(やくだ)っているかもしれません。
読書(どくしょ)は苦手(にがて)でしたが,研修(けんしゅう)でたくさんの文章(ぶんしょう)を読(よ)み,試験(しけん)に備(そな)えたくさんの勉強(べんきょう)をする中で,だんだん苦手(にがて)を克服(こくふく)することができました。

チームワークとバランスの良(よ)い考(かんが)え方(かた)を身(み)につけてほしい

チームワークとバランスの良い考え方を身につけてほしい

航空機(こうくうき)の安全(あんぜん)を守(まも)る仕事(しごと)には常(つね)にプレッシャーがありますが,同時(どうじ)に責任感(せきにんかん)を感(かん)じながらやりがいも感(かん)じます。知識(ちしき)や技術(ぎじゅつ)は,研修(けんしゅう)や訓練(くんれん)で身(み)につけられますから,「向(む)いている,向(む)いていない」ということは考(かんが)え過(す)ぎず,空や航空機(こうくうき)が大好(だいす)きならばぜひ航空管制官(こうくうかんせいかん)を目指(めざ)してみてください。また,他(ほか)の仕事(しごと)を選(えら)ぼうとするときでも,可能性(かのうせい)や選択肢(せんたくし)は狭(せば)めず,ぜひ自分(じぶん)の興味(きょうみ)や関心(かんしん)を大切(たいせつ)に選(えら)ぶようにしてください。
そして,チームワークを大切(たいせつ)にしながら,予想外(よそうがい)なことが起(お)きても慌(あわ)てず,臨機応変(りんきおうへん)に対応(たいおう)できる柔軟(じゅうなん)さを,学校での勉強(べんきょう)や部活動(ぶかつどう)などを通(つう)じて身(み)につけてほしいです。
各教科(かくきょうか)バランスよく勉強(べんきょう)をしておくことも大事(だいじ)ですね。仕事(しごと)をしていると,いろいろなことが常(つね)に同時並行(どうじへいこう)になります。いろいろな教科(きょうか)をバランスよく勉強(べんきょう)することは,いろいろなことを同時並行(どうじへいこう)できるようになるための練習(れんしゅう)でもありますから,ぜひ意識(いしき)して取(と)り組(く)んでみてください。

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