仕事人

社会にはいろいろな仕事があるよ。気になる仕事や仕事人をたくさん見つけよう!

東京都に関連のある仕事人
1996年 生まれ 出身地 東京都

小林(こばやし) 弘幸(ひろゆき)
子供の頃の夢: ミュージシャン
クラブ活動(中学校): 剣道部
仕事内容
加工してみがいた銅どう製せい品ひんをお客さまに納おさめる。
自己紹介
プラモデルなど,ものを作ることが大好きです。年ねん齢れいに関係なく,どの年代の人とも話せる,元気で明るい性せい格かくです。

※このページに書いてある内容は取材日(2017年08月28日)時点のものです

銅どう製せいの部品をみがいて検けん査さする

銅製の部品をみがいて検査する

私わたしは東京都足立区にある「株かぶ式しき会社オーティエス」という会社で働いています。銅どうを材料とした,機械の部品を作っている会社です。ポテトチップスなどの食品を作る機械や印刷機,テレビの液えき晶しょうなど,さまざまな機械に使われる部品を作ります。工場には金きん属ぞくを削けずる「旋せん盤ばん」や,板金を金型で加工する「プレス機」,プログラム通りに全自動で金きん属ぞくを加工する「マシニングセンタ」という機械などがあります。
主に扱あつかうのは銅どうを材料とした部品ですが,銅どうは比ひ較かく的てき,柔やわらかい金きん属ぞくなので,加工中にどんどん反ってきます。また,加工で発生した熱で変形しやすく,加工が難むずかしい金きん属ぞくです。私わたしの仕事は,金きん属ぞくを削けずったり曲げたりして完成した部品をきれいにみがき,寸すん法ぽうの検けん査さをし,キズがつかないように梱こん包ぽうして送り出すというものです。注文された図面通りに部品ができているかや,部品の大きさ,開けた穴あなの内径や深さ,切った溝みぞの幅はばなどを,10分の1ミリ,時には100分の1ミリの単位で精せい密みつに検けん査さをします。

進行を確かく認にんしながら仕事を進める

進行を確認しながら仕事を進める

朝の8時,工場の中と外をみんなで清せい掃そうすることから仕事が始まります。清せい掃そうが終わったら朝礼を行って,今日の仕事の内ない容ようを確かく認にんします。自分がその日に何をすればいいのか,予定外に入った仕事はあるのか,全員が知っておくための朝礼です。
仕事にかかる前に,道具のチェックをします。私わたしが主に使う道具は,モーターで紙ヤスリを細かく振しん動どうさせる「サンダー」という電動工具です。仕上がってきた銅どうの部品は加工時に細かなキズがついてしまうため,サンダーでみがいて傷きずを消していきます。部品の全面をくまなくみがき終わったら,洗せん浄じょう剤ざいやアルコールで細かな銅どうの削けずり粉を洗あらい落おとし,保ほ護ごフィルムを貼はってキズから守ります。このフィルム貼はりは,小さなものはひとりでできますが,1メートルを超こえるような大きな部品には,2人で呼こ吸きゅうを合わせて貼はります。フィルムを貼はったら,さらにエアキャップなどでくるみ,梱こん包ぽうをします。こうしてでき上がった部品をお客さまのところに届とどけます。
夕方5時半には終礼を行い,その日の仕事の進行を確かく認にんします。掃そう除じをして日にっ報ぽうを書いたら仕事は終しゅう了りょう,長引いても6時には終わり,残業はほとんどありません。

銅どうはデリケート

銅はデリケート

扱あつかっているものが金きん属ぞくですから,重くて持ち上げるだけでも大変です。重い部品は2人で持ち上げ,もっと重いものは工場のクレーンを使います。さらに,みがき上げた銅どうは空気に触ふれただけでもすぐに変色する,デリケートなものです。銅どうに手の脂あぶらがつくと,拭ふいてもとれませんし,つばが飛んでもいけないので手て袋ぶくろとマスクは欠かせません。梅つ雨ゆ時どきの湿しつ度どが高い時期は変色も早まりますから,仕上げて梱こん包ぽうするまでは時間との勝負です。
仕事を始めたころは,進行の度合いを報ほう告こくするのがしんどかったですね。仕事が進んでいないと怒おこられると思って,遅おくれていることを報ほう告こくしたくありませんでした。でも,自分一人で勝手に考えて,工場全体の仕事の予定を遅おくらせてしまうのが一番いけないことです。仕事が進まないのは何か理由があるのですから,なぜ進まないか考えて解かい決けつしなければなりません。みんなに報ほう告こくするなかで理由がわかることもあるし,そうでなければ他の人に手伝ってもらいます。工場の中でのコミュニケーションをいつも心がけています。

仕事はお客さまが第一

仕事はお客さまが第一

お客さまからの発注があって初めて仕事が発生します。だからお客さま第一というのが私わたしのポリシーです。そのためには仕事がきちんと進むようにしなければなりません。道具のチェックが済すんでいるか,検けん査さがきちんとできているか,仕事の進行を全員が共有しているか。これらのことが全部うまくできると仕事がきちんと回り始めます。
コミュニケーションも大切です。特に営えい業ぎょう職しょくとのコミュニケーションをしっかり取れば,製せい造ぞうの現げん場ばにいる私わたしも,お客さまが何を求めているか知ることができます。お客さまが私わたしたちの仕事にどんなことを期待しているのか,納のう期きはどうか,クレームはないかを知ることで,期待に応こたえることが可か能のうになります。
自分の仕事が「きれいにできていた」と評ひょう価かされるのは嬉うれしいですね。お客さまからの要望で予定より早く仕上げることもありますが,営えい業ぎょうの人から「お客さまが喜んでいた」と聞くと,がんばって仕事をしてよかったと感じます。

子どものころからもの作りが好きだった

子どものころからもの作りが好きだった

小さいころからものを作るのが好きで,プラモデル作りに熱中しました。ロボット好きで,よく作ったのはガンダムです。また,私わたしの実家は自じ営えい業ぎょうで,看かん板ばんやプレート,サインなどを取り付ける仕事をしています。ビルの階数表ひょう示じとか,学校の教室名のプレートがありますね。そういったものを正せい確かくな場所に取り付ける仕事です。私わたしも就しゅう職しょくする前にはよく仕事を手伝いました。
高校は機械科でしたので,旋せん盤ばんを使った金きん属ぞく加工の授じゅ業ぎょうがありました。学校でこの会社の求人票を見つけ,家の近くにある金きん属ぞく加工の会社ということで入社することにしたんです。細かな部品や精せい密みつな作業が好きな性せい格かくなので,今の仕事は自分に合っていると感じています。

じっとしているのが嫌きらいな子どもだった

じっとしているのが嫌いな子どもだった

子どものころはやんちゃな子でした。少しもじっとしておらず,泳いでいないと死んでしまうというマグロみたいに,いつも何かしていましたね。プラモデルの他に,少年野球にも夢む中ちゅうでした。
中学では剣けん道どう部ぶ,高校では合唱部に入りました。母校の小松原高校(当時)は,私わたしが高校生の時に,NHKの全国学校音楽コンクールに出場して優ゆう良りょう賞しょうをとりました。今もOB合がっ唱しょう団だんに入って活動し,大会にも出場しています。
学校の勉強は好きではなく,特に算数・数学が苦手だったのですが,今の仕事では,製せい品ひんの検けん査さで計算をしなければいけません。先せん輩ぱいに教えてもらって,複ふく雑ざつな計算もできるようになりました。仕事で必要なことはなんとか身につくものです。

できるまでやってみる探たん究きゅう心しんを持とう!

できるまでやってみる探究心を持とう!

人と人との関わりはとても大事です。友だち,家族,先生と話してコミュニケーションをしっかりとることで,自分に役立つたくさんの知ち識しきを得ることができます。いまの自分は何をしなければならないかを理り解かいするには,コミュニケーションを取るのが大切です。先生には,自分がわかるまで何度でも質しつ問もんして答えてもらいましょう。それが探たん究きゅう心しんを持つということです。
どんな仕事をしたいかと子どもたちに聞くと,“パティシエ”や“消しょう防ぼう士し”といった,カッコいい職しょく業ぎょうを答えます。それもいいのですが,例えばテレビを作るには,誰だれがどんな作業をしているのか。マンションの建けん設せつ現げん場ばでは,どんな専せん門もんの人たちが,どんな機械を使って大きなマンションを建てているのか。こうしたことを考えてみるのも面おも白しろいものです。これも探たん究きゅう心しんです。
何かがうまくできないことがあったら,自分で一いっ生しょう懸けん命めい考えて,工く夫ふうしてやってみるのもいいでしょう。先せん輩ぱいに聞いてみることも大事です。自分の考えと,先せん輩ぱいの経けい験けんのいいところを合わせてやってみればきっとうまくいきます。できるまでやってみる探たん究きゅう心しんをもつことが大切ですよ。

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原 ゆたか
小学校や児童館の図書室には必ずそろっていると思います。お話もとても面白いのですが,ゾロリは一度決めたことは絶対に曲げない,強い信念の持ち主です。ピンチでもあきらめないゾロリに学んでほしいと思います。

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取材・原稿作成:東京書籍株式会社/協力:城北信用金庫