仕事人

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愛媛県に関連のある仕事人
1983年 生まれ 出身地 愛媛県
のうか農家
あい
子供の頃の夢: 動物関係の仕事
クラブ活動(中学校): 剣道部
仕事内容
エコ米と野菜を作る
自己紹介
マイペース。動物が好き。

※このページに書いてある内容は取材日(2009年09月15日)時点のものです

水稲すいとう栽培さいばい

水稲栽培

わたしは野菜のタネをまいて育てたり,水田や畑の草引きをしたりして,お米と野菜を作っています。野菜作りでは,大根・かぶ・水菜などをパックにめて「おまかせパック」という野菜セットを直販ちょくはん所や大阪おおさかに発送しています。またお米作りでは,「エコ米」を作っていて,田植えをする時に除草剤じょそうざいを一回だけ使いますが,後は農薬を使いませんし,化学肥料ひりょうを使わない「安全・安心なお米作り」をしています。以前は,ロックウール(岩石を高温でかし,繊維状せんいじょうにしたもの)を使い,土を使わずにトマトを栽培さいばいしていました。また,πぱいウォーターというカビのこない水を使ったトマト栽培さいばいもしていました。田んぼは1haへくたーるあり,畑は35あーるあります。休みの時には,家族に手伝ってもらっていますが,基本きほん的には一人でしているので,エコ米と野菜を中心に作っています。

お米と野菜作り

お米と野菜作り

朝は8時から作業をします。野菜作りでは,毎日草きの他に,小さいトラクターで畑のうねを作ったり,タネをまいたりします。寒い季節になると畑にしもりるようになるので,お彼岸ひがんまでにタネをまきます。冬はハウスでキャベツやナスやきゅうりのタネをまき,夏は大根や白菜・ほうれん草のタネをまきます。温度が上がれば,ハウスの天窓てんまどが自動で開くように設定せっていしています。お米作りでは,いね収穫しゅうかく前までは水田に水を入れたり止めたりと,水の管理を朝と夕方2回しています。6月に田植えをし,9月の中旬ちゅうじゅんころ収穫しゅうかくしますが,り取りは他の人にも手伝ってもらって2日くらいかかります。収穫しゅうかく後は,田の草を引いたり土をたがやしたり,れんげのタネを植えます。日曜の午後から休みを取っています。雨の日はハウスの中で作業をします。

芽が出てくれない・・・

芽が出てくれない・・・

ハウスでタネを育てていて,1mmくらいの小さなタネを一つずつ丁寧ていねいに植えていきます。芽が出て少し大きくなったら植ええをするので,その時に根がきずつかないようにするためです。でも,芽が出ない時やれてしまうこともあります。どうしてかなと思い,色々いろいろ方法を変えながらタネを植えています。除草剤じょそうざいを使わないので草きは,大事な仕事です。一人でしているので少しずつ毎日しなければいけません。やっと終わったと思っても,初めにいた所からまた草が出ているのでいくらやっても終わりがありません。他に機械の手入れも大変な仕事ですが,できるかぎり自分でするようにしています。

収穫しゅうかくできる喜び

収穫できる喜び

自分がまいたタネが,どんどん大きくなっていく様子を見ることができるのはうれしいです。もちろん,野菜ができた時もうれしいです。初めて落花生を植えて実ができた時はびっくりしました。これからは色ちがいのものを育ててみたいと思っています。例えば,バナナピーマン(黄色で獅子唐ししとうのように細長いピーマン)がとてもあまいと聞いたので面白そうですし,白いゴーヤや黒いトマト,白や緑のナス,赤いオクラなど色ちがいのものが楽しそうだなと思います(笑)。農家の人が集まる「農業の会」というものがあり,養鶏ようけいをしている人,野菜を育てている人,花を育てている人,農業に関わる幅広はばひろい年代の方が集まり,色々いろいろ情報じょうほう交換こうかんをしています。

安全でエコな畑づくり

安全でエコな畑づくり

自然にあるものをムダにしないようにしています。いた草や,収穫しゅうかくが終わった後の葉やくきなどは堆肥たいひにしています。一ヶ所にまとめて積み重ねて置くと下の方からだんだん黒く土のようになってくるので,肥料ひりょうとしてうねを作る時にぜて使っています。米糠こめぬか籾殻もみがらなども肥料ひりょうにしています。化学肥料ひりょうを使わないので,安全でエコな畑作りをしています。他にも害虫がいればその天敵てんてきになる虫を見つけて葉にくっつけます。アブラムシがたくさんいれば,その天敵てんてきのテントウムシをとってきたり,ハチにキャベツにくっついているアオムシを運んでいってもらったりします。

安心して食べられる野菜

安心して食べられる野菜

安全で安心して食べられるお米や野菜を作りたいと思って農家になりました。お店にならんでいる物はどこで作られた物かわからないので,自分でタネから育てようと思いました。父親がしていたように,手をかけて消毒をしない,自然にも体にもやさしい食べ物作りを目指しています。高齢者こうれいしゃが多くなり,何も作っていない土地があるのでこれから何かできればと思っています。わたしは,愛媛えひめ県立農業大学校に2年通い,さらに専攻科せんこうかで2年勉強しました。その後は父親に教えてもらいながら農業の勉強をしようと思っていましたが,父がくなったのでみなにアドバイスを受けながら,父の遺志いしぎエコ栽培さいばいをしています。もう少し余裕よゆうができたら,ハウスでサラダ菜を作ったり,にわとりったりしたいです。出荷できない野菜はにわとりのエサにできますし,にわとりを放していたら草を食べてくれるので草が生えなくなります。さらに,にわとりふん肥料ひりょうとして利用できますしね。

鉄棒てつぼうやブランコで遊んだ

鉄棒やブランコで遊んだ

子どものころは,藤棚ふじだなの下に祖父そふが作ってくれた鉄棒てつぼう砂場すなばがあったのでよく遊んでいました。納屋なやにあったブランコでもよく遊びましたね。近所には牛をっている家があり,通学路にも牛舎ぎゅうしゃがありました。家でにわとりっていたのでにわとりを追いかけたり,つかまえたりして遊んでいました(笑)。小さいころから動物が好きだったので,動物園で働きたいと思っていました。でも,高校生の時に学校で野菜を育てて,その時に野菜ができた喜びを知って「農家になろう!」と決心しました。

「いただきます」と感謝かんしゃめて食べてください

「いただきます」と感謝を込めて食べてください

今は,太陽の光を当てないで電気で育てられた野菜や,滅菌めっきんの中(クリーン室)でできた野菜があります。わたしは,自然の中で太陽をたくさん浴びた,安全でおいしい野菜をこれからも作っていきたいと思います。命の大切さを考えてみてください。みなさんは食事の前に「いただきます」ときちんと言っているでしょうか。お米一粒ひとつぶを作るためにもたくさんの苦労があります。食べ物に対して感謝かんしゃわすれないでください。自分で育てたものを一度食べてしいですね。育てる喜びと,食べられるようになるまでの苦労も知ってしいと思います。

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取材・原稿作成:西条市産業振興課 加藤、編集:(c)学校ネット株式会社