社会との関わり
大塚竹管楽器では,“篠笛”という日本古来の横笛を作っています。お祭りになると,かねや太鼓と一緒に「ピーヒャララ」という笛の音がしますよね。あれが篠笛の音です。お祭りだけでなく,民謡の伴奏や歌舞伎などの舞台音楽にも使われています。
江戸時代の末期に「獅子田」という篠笛づくりの名人がいました。当社の初代は中村甚五郎という笛師で,大正時代の1924年に獅子田流篠笛の製作所を起こしました。大塚竹管楽器はその技術を受け継いで,伝統の音色を今に伝えています。現在の社長は四代目にあたり,父でもある三代目とともに篠笛を作り続けています。
篠笛には,吹いて出る音の高さで12種類の“調子”があります。笛の長さが長くて一番低い音の出るものが「一本調子」で,あとは二本調子,三本調子と半音ずつ音が高くなっていき,一番高い音が出る短い笛が「十二本調子」です。この中でも多く使われるのは五本調子から七本調子ですが,お祭りごとにおはやしは少しずつ違うので,その地域ごとに,どの調子の篠笛を使うかは決まっています。大塚竹管楽器では,篠笛を通じて,日本の伝統の良いところを伝えていければと考えています。
日本古来のおはやしの音程に合わせた“古典調”の篠笛以外にも,最近ではピアノなどの洋楽器と一緒に演奏できる“洋楽調”の,ドレミファの音階に合わせた篠笛も作っています。おはやしや民謡だけでなく,最近では朗読に篠笛を使われる方や,自分のコンサートで篠笛を吹くフルート奏者の方もいらっしゃいます。新しい場所で篠笛が使われるようになるのもうれしいことです。
江戸時代の末期に「獅子田」という篠笛づくりの名人がいました。当社の初代は中村甚五郎という笛師で,大正時代の1924年に獅子田流篠笛の製作所を起こしました。大塚竹管楽器はその技術を受け継いで,伝統の音色を今に伝えています。現在の社長は四代目にあたり,父でもある三代目とともに篠笛を作り続けています。
篠笛には,吹いて出る音の高さで12種類の“調子”があります。笛の長さが長くて一番低い音の出るものが「一本調子」で,あとは二本調子,三本調子と半音ずつ音が高くなっていき,一番高い音が出る短い笛が「十二本調子」です。この中でも多く使われるのは五本調子から七本調子ですが,お祭りごとにおはやしは少しずつ違うので,その地域ごとに,どの調子の篠笛を使うかは決まっています。大塚竹管楽器では,篠笛を通じて,日本の伝統の良いところを伝えていければと考えています。
日本古来のおはやしの音程に合わせた“古典調”の篠笛以外にも,最近ではピアノなどの洋楽器と一緒に演奏できる“洋楽調”の,ドレミファの音階に合わせた篠笛も作っています。おはやしや民謡だけでなく,最近では朗読に篠笛を使われる方や,自分のコンサートで篠笛を吹くフルート奏者の方もいらっしゃいます。新しい場所で篠笛が使われるようになるのもうれしいことです。
どんな職場
篠笛は竹から作ります。大塚竹管楽器では素材として,九州産の竹を仕入れています。3メートルもある原料の青竹を,まず節で切ります。竹の太さを測って,どの“調子”の篠笛にするかを決め,それに合う長さで再度,正確に切ります。切ったら,まだ青い竹を会社の屋上に並べ,白くなるまで日光にさらしてから,屋内で自然乾燥させます。最低でも3年,長いものは10年寝かせると,竹はすっかり乾燥して,割れることはほとんどなくなります。
こうして寝かせた竹の長さと太さをもう一度チェックしてから,曲がりのある竹は炭火で温めて曲がりを修正します。竹は自然の材料ですから,曲がり具合も柔らかさも一本一本,違います。そのため,すべて手作業です。その後,いよいよ笛の形にしていきます。頭をふさぎ,指穴をあけ,息を吹き込む歌口を作ります。吹いては削り,また吹いては削って,音色を確かめながら,細かく調整をしていきます。この他にも,うるしを塗ったり,笛によっては籐を巻いたりするものもあり,製作工程は60工程以上にもなります。例えば,最後に笛の筒の内側に細い筆を使ってうるしを塗る工程がありますが,小さな穴から塗っていくことになるので,とても繊細で難しい作業です。そうした工程も,自分たちでこなしています。
でき上がった篠笛は,楽器問屋を通して全国で売られるほか,当社で直接販売もしています。もっとも売れるのは夏祭りから秋祭りにかけての期間です。ですから冬の間に笛をたくさん作って,お祭りのシーズンに備えます。
「モノづくりのものがたり」ページへ
こうして寝かせた竹の長さと太さをもう一度チェックしてから,曲がりのある竹は炭火で温めて曲がりを修正します。竹は自然の材料ですから,曲がり具合も柔らかさも一本一本,違います。そのため,すべて手作業です。その後,いよいよ笛の形にしていきます。頭をふさぎ,指穴をあけ,息を吹き込む歌口を作ります。吹いては削り,また吹いては削って,音色を確かめながら,細かく調整をしていきます。この他にも,うるしを塗ったり,笛によっては籐を巻いたりするものもあり,製作工程は60工程以上にもなります。例えば,最後に笛の筒の内側に細い筆を使ってうるしを塗る工程がありますが,小さな穴から塗っていくことになるので,とても繊細で難しい作業です。そうした工程も,自分たちでこなしています。
でき上がった篠笛は,楽器問屋を通して全国で売られるほか,当社で直接販売もしています。もっとも売れるのは夏祭りから秋祭りにかけての期間です。ですから冬の間に笛をたくさん作って,お祭りのシーズンに備えます。
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