仕事人

社会にはいろいろな仕事があるよ。気になる仕事や仕事人をたくさん見つけよう!

愛媛県に関連のある仕事人
出身地 愛媛県
伊丹いたん 陽子ようこ
子供の頃の夢: 美容師
クラブ活動(中学校): 器械体操部
仕事内容
介護サービスの計画と調整を行う
自己紹介
小さいころは内向的な性格でした。大きくなるにつれ、自己主張し始め?ました。大ざっぱなところと神経質なところが極端きょくたんな性格とよく言われます。熱しやすく冷めやすいとも言われます。マンガが大好きで自宅の2階にはマンガ喫茶きっさが開けるくらい、マンガ本がたくさんあります。

※このページに書いてある内容は取材日(2007年11月20日)時点のものです

気持ちよく介護かいごサービスを受けられるための仕事

気持ちよく介護サービスを受けられるための仕事

身体が不自由なお年寄としよりや障害者しょうがいしゃの方に対して,リハビリや入浴などのサポートを行う仕事を介護かいごサービスと言います。介護かいご保険ほけんでは,人が家に訪問ほうもんしてくれるヘルパーさん,施設しせつまるショートステイやデイサービス,デイケアなどのサービスを申請しんせいすることができます。わたしは「ケアマネジャー」と言って,お年寄としよりや障害しょうがいをお持ちの方から相談を受けて,その人の希望や体の状態じょうたいおうじた介護かいごサービスが利用できるように,市役所や介護かいごサービスを提供ていきょうする会社,介護かいご保険ほけん施設しせつなどと調整する仕事をしています。具体的には,介護かいご保険ほけん申請しんせいをご本人さんに代わって市役所に持って行ったり,その人に介護かいごが必要かどうかを認定にんていしたりしています。また,利用者さんの体の状態じょうたいなどをよくお聞きし,利用者さんがどのサービスを受けるかということを記入したケアプランという計画を作ります。このケアプランをもとに,利用者さんは介護かいごサービスを受けています。サービスを利用し始めた後も,毎月利用者さんの自宅じたく訪問ほうもんし,うまくいっているかどうか,何か問題がないかなどをお聞きし,ケアプランの変更へんこう,サービス事業者との調整などをしています。

利用者さんは私たちの訪問を楽しみにしている

利用者さんは私たちの訪問を楽しみにしている

朝仕事に出てからは,まず,その日の予定を確認かくにんし,昨日の記録の残りをパソコンに入力したりします。その後,介護かいごサービスを行う業者,施設しせつ,利用者さんの自宅じたくなどへ電話連絡れんらくしたり,相談に来られた方の面接めんせつをしたりします。月に一度は受け持ちの利用者さんたく訪問ほうもんしなければならないので,一日1けんから4けん程度ていど訪問ほうもんしています。お年寄としよりの方は,わたしたちが訪問ほうもんしてくるのを楽しみに待っていますので,話もはずみ,時間もついつい延長えんちょうしがちです。帰ってきたらもう夕方ということも多いです。会社に帰ってからはパソコンでケアプランや利用票を作る仕事があるのですが,なかなかゆっくり時間をとることができません。朝や夕方に,施設しせつの名前が入った送迎そうげいバスを見たことがあると思います。これは,デイサービスといって,朝,利用者さんをおむかえに行き,施設しせつで健康チェックを受け,お風呂ふろに入ったり,レクリエーションに参加したり,リハビリを受けたり,午後から集団しゅうだん体操たいそうを行ったり,おやつを食べたりして3時半ころからまた自宅じたくへ送っていくというサービスです。利用者さんが家から出ることで,少しでも刺激しげきを受けて,元気になって帰っていただくということで,利用者のみなさんも楽しく参加されているようです。こういったサービスを利用するための調整をすることもケアマネジャーの仕事の一つです。

家族と利用者の方が納得できるサービスを提供したい

家族と利用者の方が納得できるサービスを提供したい

介護かいごサービスを受ける計画を立てるときに,お年寄としより本人と家族の方の思いがちがっていると,どちらの言い分をお聞きすればいいのか,どちらにも良い方法はないのか,いつもなやみます。介護かいご保険ほけんという制度せいどは,利用料としてサービスを受ける人が費用の一部を負担ふたんすることが必要です。だから,かかる費用のことも考えながら実施じっししなければなりません。また,本当はこんなサービスを利用したほうがもっと良くなれるのにと思っておすすめしても,利用者の方が納得なっとくされないとサービスに結びつきません。「説得させるだけの知識ちしきが足りないのかな」と専門家せんもんかとして力不足を感じる時もあります。

人生の過程の一部に関わらせていただくことは幸せ

人生の過程の一部に関わらせていただくことは幸せ

わたしがケアマネジャーとして関わることで,お年寄としよりが無事退院たいいんすることができたり,家で生活ができるようになったときなどは,やってて良かったなと思います。家で生活している様子を見ていると,表情ひょうじょうが活き活きしています。たとえ人生の最期をむかえたとしても,わたしたちケアマネジャーが関わったことで,家族の方から「少しでも長く自宅じたくごせた」とか,「その人らしく生活できた」とか,「よくてあげられてよかった」と言っていただけると大変うれしいです。人間は,年をとることと死ぬことからげることはできません。みんないずれ年をとっていき,介護かいごが必要になってきます。その人の人生の過程かていの一部に関わらせていただくことは,ある意味で大変ありがたいと思っています。また,人生経験けいけんゆたかなお年寄としよりのお話しは勉強になりますし,おもしろいです。年をとって身体が不自由であるといっても,何かできる可能かのうせいはたくさんあります。その人なりの生きる力にはいつも感心させられます。

その人なりに一生懸命いっしょうけんめいがんばっていることに対し応援おうえんしていく

わたし保健ほけんになるための学校に通っていたとき,先生がよく言われていた言葉があります。在宅ざいたく介護かいご自宅じたくでの介護かいご)の場合,60%でも70%でも,その人なりにがんばって生活が送れているのであればそれで「良し」。100%はありえない。援助えんじょする立場として100%完璧かんぺきを望んでは,その人に負担ふたんをかけるから望まない,ということです。60%でも70%でも,その人が一生懸命いっしょうけんめいがんばっていることに対しては,応援おうえんする気持ちが大切だと思います。その人にはその人なりの考え方があるということで,決して自分の考えをおしつけないことが大切です。

地域や自宅の訪問で多くの人と関わることができる

地域や自宅の訪問で多くの人と関わることができる

ケアマネジャーとして働くには,年に1回行われる試験に合格ごうかくし,その後研修けんしゅう受講じゅこうし,県に登録されなければなりません。試験を受験するには,医師いし薬剤師やくざいし看護師かんごしなど法律ほうりつで定められた仕事で5年以上の働いた経験けいけんがあることなどの条件じょうけんがあります。わたしは最初,訪問ほうもん看護かんごを行うために病院に就職しゅうしょくし,保健ほけんとして自宅じたくにいる患者かんじゃさんを訪問ほうもんし,処置しょち指導しどうをしていました。そのため,ケアマネジャーの試験ができた一番初めの年に受験することができました。今は,老人保健ほけん施設しせつの横にある居宅きょたく介護かいご支援しえん事業所というところにいます。わたしの場合,基本きほんとなる職業しょくぎょう保健ほけんですので,仕事の場としている地域ちいき在宅ざいたくは身近なものでした。わたしにとって,病院での看護かんごよりも,地域ちいき,家族が見える仕事の方が,家族全体を支援しえんできるのでやりがいがあります。どんな仕事でもそうですが,人と関わらない仕事はありません。人と関わった中で,大変なことやうれしいことを体験していきます。そうすることで,自分自身の成長につながればいいなあと思います。それが仕事のやりがいかなと思います。

内向きな性格でおとなしい性格の子だった

子どものころは,すごくおとなしい性格せいかくの子だったです。運動も苦手でした。家のとなりが病院だったので,病院の庭などでよく遊んでいました。ですから,小さいころから病院を身近に感じていたかもしれませんね。内向きな性格せいかくでもの言わない子でしたが,年をとるにしたがって,たくさんものを言うようになりました。

よく遊び,よく食べて,よく

よく遊び,よく食べて,よく寝る

仕事を始めて特に思うのは,身体が元気なことが一番だと思います。よく遊び,よく食べて,よくること。そのためには,朝からきちんと食事をすること。まず,食べないといけません。夜ふかしはしない。最後に勝つのは,体力です。一人で生きてけるような力をつけてもらいたいです。

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長野ヒデ子
出産の日を書いた本ですが、子どもでも生まれた日の様子がよく分かります。作者は愛媛県出身の方です。

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取材・原稿作成:西条市産業振興課 戸田、編集:(c)学校ネット株式会社