仕事人

社会にはいろいろな仕事があるよ。気になる仕事や仕事人をたくさん見つけよう!

海外に関連のある仕事人
1971年 生まれ 出身地 愛媛県
けいこ姉けいこねえ
子供の頃の夢: ケーキ屋さん
クラブ活動(中学校): 合唱部
仕事内容
ホテルのレストランとバーを仕切る
自己紹介
元気で明るいのが取り。友人と集まって食事するのが好き。数日休みが取れると計画無しに、旅行に出る。一人でふらっと、どこにでも出かけます。

※このページに書いてある内容は取材日(2011年11月10日)時点のものです

海外のホテルで働いています

海外のホテルで働いています

わたしは中東にあるドバイという国のホテルで働いています。ホテルには色々いろいろな仕事がありますが,わたしは,ホテルの中のレストランとバーのマネージャーをしています。マネージャーとは,店員の人に指示しじを出したり,お店の売り上げを管理したりする仕事です。自分のお店を経営けいえいしている人のように,ホテルからお店のことを全てまかされています。また,料理におうじた食事の出し方や食器を,店員に教えることもマネージャーの仕事です。だから,マネージャーは当たり前のようにそうしたマナーを知っていなければなりません。覚えることはたくさんありますが,日々ひび頑張がんばって勉強しています。

予約やスケジュールの確認かくにん

予約やスケジュールの確認

毎日朝は9時30分に出勤しゅっきんします。1時間ほどメールチェックや予約の状況じょうきょう,前の日の売り上げなどの確認かくにんを行います。その後は,レストランのランチ(昼ご飯)が11時30分から始まるので,店員達と今日の確認かくにんを行い,準備じゅんびをしていきます。他にも新しく入った予約や,その対応たいおうについても打ち合わせをしています。ランチの時間が終わると事務じむ所にもどり,部署ぶしょの他のマネージャー達との打ち合わせがあります。ここでは他のレストランの状況じょうきょう把握はあくしたり,上司から運営うんえいについての指示しじをもらったりします。夜は19時からレストランのディナー(夜ご飯)が始まるので,ランチの時と同じように確認かくにんと打ち合わせを行います。この時間になると,バーの店員も出勤しゅっきんしてくるので,バーの確認かくにん,打ち合わせも行います。レストランのディナーが終わるころにはバーがみ始めるので,その対応たいおうをして,わたしの1日の仕事が終わります。お客様に楽しく食事をしていただくため,何か問題が起きても上手く対応たいおうできるように,1日に何度も確認かくにんや打ち合わせをしています。店員同士でお店全体の情報じょうほうを共有することが,最高のおもてなしにつながると思います。

働く国のことを知ることが大切

働く国のことを知ることが大切

外国で働くには,その国のことを知ることが大切です。わたしも初めて外国に行ったころは,その国の事情じじょうが分からず戸惑とまどうことも多かったのですが,今は仕事で来ているので,「知らなかった」では通用しません。その国の習慣しゅうかんや文化,法律ほうりつなど,初めて行く国でも知っておかなくてはいけないことがたくさんあります。例えば,ドバイはイスラム教を国教としていて,店員が仕事中においのりに行くことがゆるされていたり,お酒を飲むことは禁止きんしされていたりと,日本とちがうことがたくさんあります。また,わたしが働いているホテルはお酒を出す許可証きょかしょうを持っているのですが,絶対ぜったいにお酒を出してはいけない日が決まっています。外国で働くには,こうした様々さまざまちがいを受け入れる能力のうりょくも必要になるかもしれません。

問題を乗りえた時の達成感が好き

問題を乗り越えた時の達成感が好き

海外のホテルで働いていると,普段ふだん日本で会えないような人に出会うことができます。世界的な俳優はいゆうやスポーツ選手・各国の王族の方にもお会いすることがあります。その方々かたがたにおもてなしをするのはとても緊張きんちょうしますが,一生の間でなかなか経験けいけんできることではないので,とてもやりがいを感じています。以前,王族の方に折り紙で何か作ってほしいとお願いされ,つるを折ったことがあります。すごく喜んでいただけ,うれしかったですね。ホテルに来られるお客様は,記念日や何か特別な日に来てくださる方が多いです。だからこそ,お客様のお願いをどうにかかなえたい,精一杯せいいっぱい取り組みたいと思います。それにこたえることができた時はとてもうれしく,達成感を感じます。この仕事は同じことのり返しではなく,毎日色々いろいろなことが起こるので,いつもわくわくしながら仕事をしています。きっとわたしにはこの仕事が向いているのでしょうね。

相手への気遣きづかいやおもてなしの心

相手への気遣いやおもてなしの心

この職場しょくばでは,色々いろいろな国の人が一緒いっしょに働いていて,それぞれ話す言葉や文化,慣習かんしゅうなどちがうことばかりですので,おたがいを分かり合うことは簡単かんたんではありません。国によって意味がちがうもの,とらえ方がちがうものもたくさんありますので,店員に仕事の説明をするときは,一人ひとりに分かりやすい説明になるように気をつけています。また,店員は自分の祖国そこくはなれてらしている人が多く,色々いろいろな面でストレスを感じることもあると思います。だから,なやんでいることがないか,体調はどうかなど普段ふだんからコミュニケーションを図り,信頼しんらい関係をきずくことも大切ですね。あとは,お客様には楽しくごしていただきたい,このホテルで思い出を作っていただきたい,そういうおもてなしの心を持つことが大切なのだと思います。お客様にまた来たいなと思っていただけることが,何よりも一番うれしいですね。

元気いっぱい!いろんなことにチャレンジ

元気いっぱい!いろんなことにチャレンジ

子どものころは,小学校時代から,色々いろいろなことに取り組んでいました。児童会にも入っていたし,バスケや水泳などのスポーツも好きで,学校の競技会きょうぎかいにも積極的に参加していました。先生からたのまれごとをすることも多く,いつもこころよくすぐに引き受けていました。中学校になってからは生徒会に入っていました。合唱部に入り,市の使節として他の合唱部の子達と一緒いっしょに中国に行ったこともあります。何にでも興味きょうみを持っていたので,すごく充実じゅうじつした子ども時代をごせたと思います。

やりたいことを続けていたらこの仕事に出会いました

やりたいことを続けていたらこの仕事に出会いました

高校を卒業してから,日本にある地元の会社で事務じむをしていました。その後「ワーキングホリデー」という,海外で働くための制度せいどを使って,オーストラリアに1年間留学りゅうがくしました。この時,英語が全く話せなかったため,向こうの友達と上手に話すことができなくて,とてもくやしい思いをしました。そこで,日本に帰ってからお金を貯めて,もう一度オーストラリアへ行きました。始めは英語の勉強をしていたのですが,人とせっする仕事に活かせることを勉強したいと思い,観光やホテルの接客業せっきゃくぎょう専門せんもん学校に入学しました。3年間ホスピタリティ(おもてなし)を勉強した後,オーストラリアの大学に編入へんにゅうして,働きながら大学に通っていました。その後ホテルで働き始め,シンガポールに赴任ふにんし,さらにドバイに異動いどうして今にいたります。わたしは負けずぎらいなので,何事も自分が納得なっとくできるまで続けてきました。だからこそ今の自分があるんだと思います。

自分で人生を切り開いてほしい。

自分で人生を切り開いてほしい。

みなさんは,将来しょうらい何をするかについて選択肢せんたくしがたくさんあると思いますが,そこからどれが良いかを考えて1つに選ぶのは大変です。だから何を選ぶかの前に,まず何があるのかを知ってもらいたいです。色々いろいろなことに興味きょうみを持って,チャレンジしてほしいと思いますね。学校で勉強することも大事ですが,人に言われて何かをするより,自分の目でたしかめてそこから興味きょうみのあるものを見つけることが大切だと思います。自分に向いていないことを見つけるのも,人生において必要なことです。失敗をおそれず,何事も一生懸命いっしょうけんめいに取り組んでください。みなさんには,自分で人生を切り開いてほしいですね。

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遠藤周作の文学作品も好きですが、このユーモアあふれるエッセイもすばらしいです。
取材・原稿作成:西条市商工労政課・黒河陽子、編集:(c)学校ネット株式会社