• 三重県に関連のある仕事人
  • 1974年 生まれ

    出身地 兵庫県

みえけんちじ三重県知事

鈴木すずき 英敬えいけい

  • 仕事内容

    決断と説明責任を果たすこと

  • 自己紹介

    小さいころは泣き虫だった。その後はけずぎらいになり、スポーツも勉強も頑張がんばるようになった。

  • 出身高校

    私立灘高等学校

  • 出身大学・専門学校

    東京大学 経済学部

  • 【このページに書いてある内容は取材日(2015年04月22日)時点のものです】

鈴木 英敬


仕事人記事

予算配分から防災ぼうさいまで知事の仕事は多岐たきにわたる

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知事の仕事は大きく分けると,以下の3つに大別されます。第一は,お支払しはらいいただいた税金ぜいきんを使って,県民のみなさんが幸せにらしていくためにどう配分するか,また企業きぎょう団体だんたい方々かたがたにお手伝いいただいて,どのように有効ゆうこうに予算を使っていくのかを考えること。第二は,県民のみなさんがやりたい仕事に関して,法律ほうりつ上の許可きょか認可にんかを出すこと。第三は,県や地域ちいきがさらに繁栄はんえいするように,知名度を上げ,注目を集めるような広報こうほう活動やセールス活動の先頭に立つことです。三重県知事の仕事としては,例えば尾鷲おわせ市は屋久島やくしまに次いで日本で2番目に雨が多く,台風の被害ひがいも受けやすい地域ちいきなので,風水害をふくめた防災ぼうさい対策たいさくに力を注いでいます。また,三重県は海岸線が1100キロもあることから津波つなみ対策たいさくにもつねに取り組んでいます。

三重県の良さをもっと多くの人に伝えたい

三重県の良さをもっと多くの人に伝えたい

知事の日常にちじょう業務ぎょうむは実にさまざまです。ある日の様子は,午前8時半に登庁とうちょうし,すぐに看護師かんごしさん確保かくほのための予算についての会議,続いて来年度の予算について職員しょくいんとディカッション。昼食後はベトナムの総領事そうりょうじをおむかえして会議。次いでメディアからの取材を受け,その後,地域ちいきの観光協会の方々かたがたと打ち合わせ。さらに夜も団体だんたいみなさんの会合に出席したり,挨拶あいさつしたりと仕事は続きます。また,東海4県の知事さんや市長さんとの会議に出席するなど,広域こういき連携れんけいに関する仕事もあります。ただ,どのような仕事をしていても,わたしの考えの基本きほんにあるのは,三重県民のらしが良くなること,そして幸せになることです。そのためにまず三重の良さを多くの方々かたがたに知ってもらうため,認知度にんちどのアップとPRには特に力を注いでいます。

どんな政策せいさくでも100%の人が賛成さんせいすることはない

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知事の仕事で苦労するところは,どんなことにも賛成さんせいの人と反対の人がいて,それでも最終的には,どちらかに決めなくてはいけないということです。例えば,県では,視覚しかく障害しょうがい者の方が盲導犬もうどうけんを連れてレストランなどに入ることを推進すいしんしているわけですが,他のお客様がいやがるという反対の意見も出てくるわけです。このように100%の方から賛成さんせいが得られる政策せいさくはないのです。ですから,何かを決める場合は,反対側の意見を良く聞き,どのように説明すれば納得なっとくしていただけるかということを考えます。政策せいさくを実行するにあたり,いろいろな場所に説明にうかがいますが,選挙で選ばれた知事はわたし一人。代わりはいないのです。健康管理も大切ですね。

「三重が前より元気になった」という声がうれしい

「三重が前より元気になった」という声がうれしい

わたしは知事になって二期目をむかえましたが,一期目の4年間でさまざまな現場げんばを1,000カ所ほど訪問ほうもんしました。また,「みえの現場げんば・すごいやんかトーク」という名称めいしょうで,地域ちいき頑張がんばっているみなさんと対話をし,地域ちいき実情じつじょう把握はあくに努めてきました。このトークイベント開催かいさいは,4年間で100回となりました。さらにツイッターやフェスブックでも県民のみなさんの声をつねに広く聞いています。そんな意見の中から「三重が前より元気になった」とか「三重が注目されるようになってうれしい」とか「県政けんせいが身近にかんじられるようになった」という声が多くなってきました。これはわたしにとってとてもうれしいことです。さらに,障害者しょうがいしゃみなさんの雇用こよう促進そくしん事業に特に力を注いで来たわけですが,障害者しょうがいしゃみなさんから感謝かんしゃの言葉をいただき,このときもうれしかったですね。

仕事は総合力そうごうりょくで結果を出す

仕事は<ruby><rb>総合力</rb><rp>(</rp><rt>そうごうりょく</rt><rp>)</rp></ruby>で結果を出す

知事の仕事も行政ぎょうせいの仕事も,当然ですが,一人では何もできません。県庁けんちょう職員しょくいんみなさん,団体だんたい企業きぎょうみなさん,そして県民のみなさんの協力がつねに必要です。ですから,わたしの得意分野の仕事は当然しっかりやりますが,自分が不得意なところは,周囲のみなさんに協力していただき一緒いっしょに仕事を進め,最終的には全員で結果が出せるようにしています。わたしはまだ40さいで,全国の現職げんしょくの知事さんの中で一番わかいわけですから,知らないことは知らない,できないことはできないとハッキリ言うことにしています。自分一人でかかえこんで,無理な仕事をしてしまうと,県民のみなさんに迷惑めいわくをかけてしまいます。ですから,みんなで力を合わせて仕事を進め,そしてどんなことも前向きに考えるというのが,現在げんざいわたしのポリシーです。

三重の素晴すばらしさをもっと多くの人に伝えたい

三重の<ruby><rb>素晴</rb><rp>(</rp><rt>すば</rt><rp>)</rp></ruby>らしさをもっと多くの人に伝えたい

大学生の時から官僚かんりょう政治家せいじかを目指していたわけではありません。就職しゅうしょく活動のとき,いろいろな民間企業きぎょうの試験も受け,いくつかの省庁しょうちょうもまわりました。その中でたまたま出会った面接官めんせつかんの面白い質問しつもんに感動し,ここに行きたいと思ったのが経済けいざい産業省でした。そして経済けいざい産業省で働き始め,政策せいさく立案にたずさわり,政治家せいじかと共に働く機会がえてきました。そんな時,当時の政治家せいじかの行動に物足りなさを感じたり,違和感いわかんを覚えたりしました。そして,これでは日本は変わらないと思い始め,政治家せいじかこころざすことになったのです。三重県知事になろうと思ったきっかけは,三重を歩き,じっくり観察してみると,食べ物も自然も人々ひとびとらしもとても素晴すばらしく,この素晴すばらしい三重を,もっと多くの人へ知らせたいと思ったからなのです。

泣き虫だった小学生

泣き虫だった小学生

小学生になったころは,通知表にも書かれるほどの泣き虫でした。一人っ子でさびしがりやで,あまえんぼうだったからでしょうか。それが小学3年生くらいから,変わってきました。良いことをして,できるだけ多くの人にかまってもらいたくなったのです。そのころからけずぎらいにもなってきました。その二つの点がわたしの原点になっているような気がします。小学5年でじゅくへ行き始めたのですが,最初の模試もし成績せいせきで,14クラスの下から3番目のクラスにけられたのです。そのとき,けずぎらいの気持ちに火がつき,頑張がんばって勉強して希望の中学に入学しました。そして,そのころから,勉強以外でも自分の個性こせい発揮はっきするようになり,ソフトボール部では4番でキャッチャーでしたし,高校では生徒会長にもなりました。

周囲の人への感謝かんしゃわすれずに

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みなさんには,自分を育ててくれた人に感謝かんしゃの気持ちを持ってほしいです。それはお父さんやお母さん,おじいちゃんやおばあちゃん,または周囲の大人の人かもしれない。自分がここにいるのは自分を生んでくれた人,育ててくれた人のおかげなのです。はらが立つこともあるかもしれませんが,感謝かんしゃの気持ちをわすれずに,自分の道へチャレンジしてほしいのです。自分の道を歩みだして分かるのは,どんなチャレンジも結局,自分一人ではできないということ。いつも親や家族や友人や周囲の大人達が,どこかでささえてくれているのです。それは,わたしの仕事においても同じです。自分の親や家族に感謝かんしゃできない人は,仕事をしても上手くはいきません。
それから,もう一点,しっかりとした生活習慣しゅうかんを身につけることは,とても大切です。わたしも体調管理のために,朝走ったりして体を動かしています。みなさんも体をきたえて,自分をコントロールしながらゆめ実現じつげんさせてください。

  • 取材・原稿作成:株式会社ユニバーサルデザイン総合研究所/東京書籍株式会社

私のおすすめ本

  • 竜馬が行く

    司馬遼太郎

    竜馬は剣の達人でもあったが、ブーツを履いたりコーヒーを飲んだり、時代を先取りする卓越した人物でもあった。その生き方に学ぶべき点はとても多い。

  • 超訳 ニーチェの言葉

    白取春彦

    ページごとに、前向きに生きるためのニーチェの言葉が掲載されている。困難な状況になったときに読むと、前向きに奮い立つことができる貴重な一冊だと思う。