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出身地 神奈川県

つうやく通訳ガイド
根岸(ねぎし) 正(まさし)
子供の頃の夢: 海外へ行って活躍する。外国人を案内する。
クラブ活動(中学校): なし
仕事内容
日本を訪れる観光客を外国語で案内する
自己紹介
物怖(ものお)じしない。なんでもチャレンジしてみる。すばしっこい。

※このページに書いてある内容は取材日(2014年11月27日)時点のものです

日本を訪(おとず)れる外国人観光客を案内

日本を訪れる外国人観光客を案内

通訳(つうやく)案内士(通訳(つうやく)ガイド)は,日本を訪(おとず)れる観光客から報酬(ほうしゅう)をいただいて,旅行の案内を外国語ですることが仕事です。法律(ほうりつ)で定められた国家資格(しかく)で,試験に合格(ごうかく)して都道府県知事の登録を受けないと,仕事をすることができません。現在(げんざい)は,英語をはじめ10カ国語が決められています。全国の登録者は約18,000人。私(わたし)が事務(じむ)局長を務(つと)める日本観光通訳(つうやく)協会には,およそ700名が参加して活動しています。外国から来た旅行者に日本のことを知っていただき,良い印象を持って帰っていただくために,語学力だけではなく,日本の歴史や地理,経済(けいざい)や産業,文化などについて幅広(はばひろ)い知識(ちしき)が求められます。

旅行の企画(きかく),通訳(つうやく)案内,安全管理の3役

旅行の企画,通訳案内,安全管理の3役

ガイドの申(もう)し込(こ)みは,お客様が旅行会社やホテルなどを通してきますが,最近ではインターネットで直接(ちょくせつ),申(もう)し込(こ)んでくることも多くなりました。お客様の希望を聞いて旅行の日程(にってい)を組み,鉄道やバスなどを手配し,一緒(いっしょ)に観光地へ行ってご案内します。楽しんでもらうためには,事前の準備(じゅんび)が大切です。私(わたし)は,歴史の本をたくさん読みましたが,たとえば東京をご案内するときには,現代(げんだい)の話だけではなく江戸(えど)時代の人々(ひとびと)の暮(く)らしなどをお話すると喜んでいただけます。また,気象や交通事情(じじょう)はもちろんですが,出かける前に火山情報(じょうほう)などもチェックし,安全管理にも気を配る必要があります。

日本人には思いもよらない外国人の目線

日本人には思いもよらない外国人の目線

お客様がスマートフォンやタブレットなど携帯(けいたい)端末(たんまつ)を使うと,簡単(かんたん)に観光地の案内を調べることができるので,ガイドの話を聞いてくれないということも起こります。スマートフォンやタブレットには無い新しい情報(じょうほう)やエピソードなどを話さないと,お客様は満足してくれません。たとえば,案内する内容(ないよう)を100個(こ)用意していたとしても,お客様に関心がないように見えたら途中(とちゅう)でやめてしまうこともあります。関心があればお客様から質問(しつもん)してきますから,用意していた以上の説明が必要になることもあります。相手が何に興味(きょうみ)を持っているかを感じ取って対応(たいおう)します。アメリカの大ヒット映画(えいが)のロケ地である,渋谷(しぶや)の交差点に行って記念撮影(さつえい)したいというリクエストに驚(おどろ)いたこともあります。海外では,思わぬことで有名になっている場所もありますので,外国人がどういう目線で日本を見ているのか,知っておくことも重要になります。

また来るよと言われることがうれしい

また来るよと言われることがうれしい

「ありがとう」と言っていただけることは,もちろんうれしいことですが,お別れするときに,「また来るよ」「友達にも勧(すす)めるよ」と言っていただくと本当にうれしいですね。良い印象をもって帰っていただくことは,ガイド個人(こじん)にとってだけでなく,外国人の旅行者を大幅(おおはば)に増(ふ)やそうとしている日本にとっても重要なことです。まさに魅力(みりょく)の尽(つ)きない日本として,1度だけでなく,2度,3度と日本へ来ていただくためには,通訳(つうやく)ガイドの仕事も大きな役割(やくわり)を果たしていると思います。

おもてなしの心を大切にする

おもてなしの心を大切にする

ガイドをしていると,苦情(くじょう)を言われることもあります。富士山(ふじさん)に行ったのに雨で全然見えなかった,紅葉(こうよう)の時期に日光に行ったら渋滞(じゅうたい)で予定がすっかりくるってしまった…とか。その日の状況(じょうきょう)で,いろいろ予定を変えることもあります。時には,払(はら)い戻(もど)しを求める人もいます。そんなときでも大切なことは,私(わたし)は発信型のコミュニケーションと言っていますが,どうすればお客様に楽しんでもらえるか,相手の気持ちを察して,心と心の橋渡(はしわた)しをする「おもてなしの心」だと考えています。外国語が得意で知識(ちしき)があるだけでは,通訳(つうやく)ガイドに向いているとは言えません。Smile(微笑(ほほえ)み),Sincerity(誠実(せいじつ)),Service(奉仕(ほうし))の3つのSを大事にしながら,一生懸命(いっしょうけんめい)にやっているとお客様に伝わり,不満が出ることはほとんどありません。

海外に行く夢(ゆめ)をかなえる

海外に行く夢をかなえる

子どもの頃(ころ)に父の本棚(ほんだな)にあった英会話の本,横浜(よこはま)で外国人と初めての出会い,中学校の英語の教科書にのっていたアメリカの暮(く)らしを通して,外国への強いあこがれを持ちました。そして,高校卒業後に旅行代理店に入社。独学(どくがく)で勉強しながら,社内の語学試験を受けました。思いがかなって海外勤務(きんむ)も11年経験(けいけん)し,英語に慣(な)れて会話はできるようになっていきました。通訳(つうやく)案内士の資格(しかく)をとったのは,50歳(さい)を過(す)ぎてからです。ほかにもTOEICや旅行業務(ぎょうむ)英検(えいけん)など全部で7つの資格(しかく)をとりました。そうした経験(けいけん)で,現在(げんざい)は大学やカルチャーセンターで講師(こうし)もしています。私(わたし)の場合は,独学(どくがく)でしたので,英語と日本語の本を読むように心がけました。

英語が大好き

英語が大好き

初めて英語に出会ったのは6歳(さい)の頃(ころ)で,それ以来,ずっと海外に行きたいと思い続けていました。中学,高校でも英語が好きなのはもちろんですが,地理や歴史も好きで,いろいろと本を読みました。気に入った本は今でもとってあります。高校生の頃(ころ)には鎌倉(かまくら)や日光などへ1人で行き,外国人観光客に話しかけることもしていました。そこで学んだことは暗記だけに頼(たよ)るコミュニケーションは役に立たないということです。自分なりに表現(ひょうげん)して発信,工夫することが必要だと知りました。

基礎(きそ)をしっかり身につけて,目標を立てる

基礎をしっかり身につけて,目標を立てる

今やっている学習をしっかりと身につけることが,通訳(つうやく)ガイドになるためにも役に立ちます。国語や歴史など,基礎(きそ)がしっかりしていないと,そこに自分なりの表現(ひょうげん)をしようとしても失敗してしまいます。夢(ゆめ)をもって,目標を立てて努力すれば,結果は必ず着いてきます。「念ずれば花開く」という言葉がありますが,1つのことをしっかりと続けていれば,いろいろなことに対応(たいおう)できるようになり,チャンスも増(ふ)えてきます。昨年,小学生で通訳(つうやく)案内士の資格(しかく)を取った方がいますが,この仕事は元気でいれば高齢(こうれい)になっても続けることができます。自分の学んだことを発揮(はっき)できる仕事ですので,ぜひ,チャレンジしてほしいですね。

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私のおすすめ本

ジェームス W.ヤング
発想法の本がいろいろ出ていますが、中学、高校くらいになると読めると思う。こうした本を読むと、いま、ばらばらにあるものを自分なりにつないで組み立て、企画をしたり、アイデアを出す基本になる。大学などで論文を書くのにも、仕事についても役にたつと思う。また、発信型のコミュニケーションにもヒントを与えてくれる。
中山正和
この他にも「KJ法―渾沌をして語らしめる(著者:川喜田二郎)」もおすすめ。

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取材・原稿作成:株式会社ユニバーサルデザイン総合研究所/東京書籍株式会社/協力:横浜銀行