仕事人

社会にはいろいろな仕事があるよ。気になる仕事や仕事人をたくさん見つけよう!

奈良県に関連のある仕事人
1993年 生まれ 出身地 奈良県

吉川(よしかわ) 佳寿(かなか)
子供の頃の夢: バレリーナ
クラブ活動(中学校): バドミントン部
仕事内容
細かいところまで目を向けて,喜んでもらえる建物をつくる。
自己紹介
明るく,楽しいことが好きです。大おお雑ざっ把ぱなところもありますが,こだわるところには,とことんこだわります。休みの日は買い物に出かけたり,友人と遊んだり,旅行したりと,その日の気分で過すごしています。
出身大学・専門学校

※このページに書いてある内容は取材日(2019年01月29日)時点のものです

障しょう害がい福ふく祉し施し設せつの建けん設せつ現げん場ばで,現げん場ば監かん督とくとして働く

障害福祉施設の建設現場で,現場監督として働く

私わたしは村むら本もと建けん設せつ株かぶ式しき会がい社しゃに所しょ属ぞくし,今は奈な良ら県けん奈な良ら市しにある,県立の障しょう害がい福ふく祉し施し設せつの建けん設せつ現げん場ばで,現げん場ば監かん督とくとして働いています。
私わたしは入社3年目で,これまで総そう合ごう病院やコミュニティセンター,認にん定ていこども園などの建けん設せつ現げん場ばで現げん場ば監かん督とくとして働いてきました。今回の現げん場ばはまだスタートしたばかりで,今は基き礎そ工事を行うために整地をしている段だん階かいです。現げん場ば監かん督とくは私わたしを含ふくめ4人いますが,現げん在ざい,私わたしは工事現げん場ばを外部から仕切るために建てる仮かり囲がこいや建物を建てるための足場,工事に使用するための電気や水道設せつ備びの設せっ置ちなど,「仮か設せつ工事」と言われる準じゅん備び工事を担たん当とうしています。現げん場ばに出て,どのような工事が行われているかを確かく認にんし,記録用に写真を撮とりながらチェックし,報ほう告こく書しょ類るいにまとめていきます。足場や仮かり囲がこいの設せっ計けい図ずを自分で作成したり,測そく量りょうをしたりすることもあります。この先,工事が進んでいくと,また別の作業を担たん当とうしていくことになります。

職しょく人にんさんたちの作業がスムーズに進むよう調整する

職人さんたちの作業がスムーズに進むよう調整する

現げん場ばには朝7時半に出しゅっ勤きんし,8時から始まる全体の朝礼のあと,その日の工事を担たん当とうする工種の方たちと,その日の工事箇か所しょや作業内ない容ようを確かく認にんしていきます。その後は現げん場ばを確かく認にんしたり,報ほう告こくや確かく認にん用に現げん場ばの写真を撮とったりするほか,事じ務む所しょで書類や図面を作る作業も行います。今回は仮か設せつ工事の図面以外は専せん門もんの方に任まかせていますが,現げん場ばによっては「施せ工こう図ず」という実じっ際さいに作業をするための図面を,設せっ計けい図ずを元に自分たちで作成することもあります。そういう場合,現げん場ばで変へん更こうが発生したら,修しゅう正せい図面も自分たちで作成します。一日の作業が終わるとまた職しょく人にんさんたちと作業の進しん捗ちょくの確かく認にんをし,職しょく人にんさんたちが帰った後に報ほう告こく書しょなどをまとめて帰き宅たく,というのが大体の一日の流れです。
工事が進むにつれ,さまざまな職しょく種しゅや業者の方々が関わることになります。たとえば基き礎そ工事の段だん階かいでは土木工,掘くっ削さく工,杭くい打うちや仮か設せつ工事のための鳶とびの職しょく人にんさんなど。建物本体を建てる躯く体たい工事では鉄てっ筋きん工こう,型かた枠わく工こう,コンクリート工などの業者さんが入ります。躯く体たいができ上がったら内ない装そう工事に入ります。間仕切りなどのほか,水道や電気などの設せつ備び工事も進めます。最後に床ゆかを貼はり,家具を入れて終しゅう了りょうですが,これらもすべて,それぞれの職しょく種しゅの方が担たん当とうします。
作業が大おお詰づめになると,さまざまな作業を同時進行で行わなくてはいけません。しかし同時に同じ場所で別々の作業はできないので,それぞれの業者さんのその日の作業がバッティングしないよう,毎日それぞれの作業の進行を確かく認にんして,細かい作業工こう程ていを決めていきます。いろいろな複ふく雑ざつな要よう素その組み合わせを考えながら管理するので,まるでパズルのようです。

体力的な面では悔くやしい思いをすることも

体力的な面では悔しい思いをすることも

現げん場ばの職しょく人にんさんたちは,私わたしよりも年上で,はるかに経けい験けんもある方が多いです。しかし私わたしは年下ではありますが,立場上,現げん場ば監かん督とくとして現げん場ばを統とう括かつし,職しょく人にんさんたちをまとめなければいけません。言葉づかいや説明の仕方などには気をつけ,しっかりと自分の考えを持ったうえで説明できるように心がけています。
また,女じょ性せいであるということで,苦労する点もあります。たとえば現げん場ば監かん督とくといえども,ときどきは力仕事をする場面もあります。サッシなど注文した材料が現げん場ばに届とどいたときに,運んだりすることがあるんです。そんなとき,どうしても男だん性せいに比くらべると体力差があり,「みんなはできているのに自分はできていない」ことに対し「だから女は」と言う人はいませんが,それをつらく感じることもあります。基き本ほん的てきにはみんな優やさしく助けてくれますが,だからこそ悔くやしく思うことは多いです。
また,どうしても屋外にいることが多い仕事なので,冬は寒く,夏はとても暑いです。そこもまた,この仕事で苦労するところです。

足場が取とり払はらわれるときにはテンションが上がる

足場が取り払われるときにはテンションが上がる

施せ工こう現げん場ばに発注者の方やオーナーさんが来られて,うれしそうな反はん応のうをされたときは,私わたしも喜びを感じます。入社1年目で担たん当とうした現げん場ばで,発注者さんが作業中の現げん場ばを見ながら「すごいなあ」とか「めちゃくちゃでき上がってきてるなあ」など,とてもうれしそうに言ってくださったことがありました。その言葉を聞いたときは,1年生ながらとてもうれしかったです。
また,認にん定ていこども園の建けん設せつに関わったときは,一番最後に「開園式」という形で,園児や保ほ護ご者しゃさんだけでなく,その工事に携たずさわった設せっ計けい者しゃ,私わたしたち施せ工こう担たん当とう者しゃも含ふくめ,関係者全員を集めて遊ゆう戯ぎ室しつでセレモニーが開かい催さいされました。そのときの子どもたちや保ほ護ご者しゃの方々の喜ぶ顔は忘わすれられません。この仕事をしていてよかったなと思いました。
また,個こ人じん的てきに好きな瞬しゅん間かんは,工事が進んで足場を解かい体たいし,建物の全景が見えたときでしょうか。基き本ほん的てきに躯く体たい工事中は建物は足場で覆おおわれているので,建物の全景は完成予想図でしか見ることができないんです。足場がすべて取とり払はらわれて全景が登場するときは,一番テンションが上がる瞬しゅん間かんですね。

自分できちんと理り解かいをし,細部までこだわる

自分できちんと理解をし,細部までこだわる

どんな作業にしても,細かいところまでこだわることを心がけています。たとえば施せ工こう図ずを自分で描かくときは,細部まで描かくのはもちろん,ぱっと見て分かりやすい図面になるよう工く夫ふうしています。図面にはある程てい度どの決まりはありますが,色の使い方や数字の置き方などは自由です。また,工こう程ていをよりわかりやすくするため,ときには工事の順番ごとに図ず解かいをすることもあります。こうした「理り解かいしやすくする」ための工く夫ふうは作成者しだいなので,工く夫ふうのしどころです。
入社したてのころは,自分自身もよく図面のことを理り解かいしないまま時間をかけず,大おお雑ざっ把ぱに描かいてしまっていたこともあり,後から自分で職しょく人にんさんに指し示じするときに困こまってしまったこともあります。丁てい寧ねいに描かいていけば自分自身できちんと理り解かいすることができますし,後から指し示じするときにもスムーズにいくことがわかり,以い降こう,気をつけるようになりました。ですので,わからないことはそのままにせず,理り解かいできるまで調べたり,先せん輩ぱいに聞いたりするようにもしています。
また,現げん場ばでは常つねに笑え顔がおでいることも心がけています。やっぱりみなさんには気持ちよく仕事をしてほしいですからね。

小学生のときに接せっした女じょ性せい設せっ計けい士しがきっかけで,今の道に

小学生のときに接した女性設計士がきっかけで,今の道に

小さいころから図工や技ぎ術じゅつなど「ものを作ること」が好きな子どもでした。また,小学校6年生くらいのときに実家をリフォームすることになったのですが,担たん当とうの設せっ計けい士しの方が女じょ性せいだったんです。父がその設せっ計けい事じ務む所しょの所長さんと仲がよかったので,遊びに行くといろいろな模も型けいやパース(建物の外観や室内を立体的に描かいた完成イメージ図)を見せてくれたり,私わたしの住む家のパースも描かいて見せてくれたりもしました。そのときに,子どもながら「すごく楽しそうな仕事だな」と思い,建けん築ちくの道に進むことを決めました。
大学では建けん築ちくコースに進み,最初は設せっ計けい者しゃを目指していたんですが,当時の先生に「現げん場ば監かん督とくとして現げん場ばの管理をしておいたほうが,将しょう来らい,設せっ計けいをするにしても絶ぜっ対たいに役に立つし,自分のためになる」と言われたんです。それで現げん場ば監かん督とくとして現げん場ばの管理ができる今の会社に入社を決めました。実じっ際さいに現げん場ば監かん督とくとして働いていて,先生の言ったことはその通りだなと感じています。今は現げん場ば監かん督とくとして一人前になることが目標ですが,長期的な目標としてはこの経けい験けんを生かし,設せっ計けいの道に進みたいと思っています。いつか自分の家を設せっ計けいするのが夢ゆめです。

建けん設せつ関係の仕事をしている父とも話が弾はずむように

建設関係の仕事をしている父とも話が弾むように

幼おさないころは,基き本ほん的てきにとても活発な子どもでした。小学校のときにはバレエや塾じゅくなど,習いごとをいろいろやっていたので,毎日,何らかの習いごとに通っていましたね。父の友人たちが家に遊びに来たり,一いっ緒しょに旅行に行ったりすることが多い家庭だったので,年上の人たちと接せっすることには慣なれていたと思います。今,現げん場ばで自分よりも年上の人たちと接せっするうえで,このことはとても役に立っていますね。
父は建けん設せつ業ぎょうに関わる仕事をしていて,周りにも同じ業種の方が多かったので,私わたしにとって建けん設せつ業ぎょうは身近な世界でした。土木と建けん築ちくでジャンルこそ違ちがいますが,父は私わたしが今この仕事をしていることがうれしいようで,特に専せん門もん的てきな用語や内ない容ようを私わたしと話せるということがうれしいみたいですね。父とはもともと仲がいいんですが,仕事を始めてから,さらにコミュニケーションが増ふえ,話が弾はずむようになりました。

「もっと勉強しておけばよかった」と後こう悔かいしないように

「もっと勉強しておけばよかった」と後悔しないように

自分が中学生のころ,まわりの大人からよく言われたのは「勉強はしておきなさい」という言葉でした。当時は「勉強なんてしなくても大だい丈じょう夫ぶ」と思っていたんですけど,今になって思うのは「もっと勉強をしておけばよかった」ということです。みなさんも,今,周囲から「勉強しなさい」と言われることが多いかもしれません。でも,そうした言葉を流してしまうのではなく,ちゃんと受け止めて,本当に勉強をしなければいけないときにはしてほしいなと思います。後こう悔かいしても後から戻もどることはできないので。
私わたしが今,特に後こう悔かいしているのは,英語をきちんと勉強しておくべきだったなということです。以前,現げん場ばでフィリピン人の方々と作業をしたこともありますが,今後,建けん設せつ現げん場ばもそうですし,他の仕事でもさまざまな国こく籍せきの方と関わる機会は増ふえると思います。そういう意味でも,英語などの外国語を身につけておくことは,ぜひおすすめしたいです。
また,仕事をしていたら,ときにはつらいこともありますが,親には心配をかけたくないし,なかなか話せないこともあります。そういうときに助けてくれるのは友達なんですよね。今,私わたしが相談できる相手もやはり中学校時代,高校時代から仲のいい友達です。ですから,みなさんには友達を大切にしてほしいなと思います。

ファンすべてを見る

(東京都 小6)
(沖縄県 小4)
(京都府 小5)
(島根県 中2)
(宮城県 中1)
(茨城県 小6)
※ファン登録時の学年を表示しています

私のおすすめ本

赤川 次郎
推理小説が好きで,特に何を読んでも面白い,赤川次郎の作品が好きです。なかでもこの本は19世紀のロンドンを舞台にしていて,好きな時代の好きな推理ものということで,何度も読み返しています。それなりにボリュームのある小説ですが,物語のテンポがいいのでスラスラと読めてしまいます。
MdN編集部
昔から西洋建築が好きで,この本は見ているだけで楽しくなる一冊です。この本の写真を見て,この建物にはどんな時代背景が隠されているのだろうか……と調べることもしばしばあります。いつか行きたい!と思いながら眺めています。

もっと知りたいこの仕事人

けんせつ小町(日本建設業連合会)
けんせつ小町
特集ページ
けんせつ小町特集
取材・原稿作成:東京書籍株式会社/協力:一般社団法人 日本建設業連合会,村本建設株式会社