仕事人

社会にはいろいろな仕事があるよ。気になる仕事や仕事人をたくさん見つけよう!

東京都に関連のある仕事人
出身地 兵庫県

佐賀(さが) 祐二(ゆうじ)
子供の頃の夢: サッカー選手
クラブ活動(中学校): サッカー部
仕事内容
医療(いりょう)用医薬品の提供(ていきょう)・収集(しゅうしゅう)・伝達
自己紹介
努力して,人を大切にしていれば,たくさんのチャンスがやってくると信じ,日々(ひび)精進(しょうじん)しています。繋(つな)がった人の輪を大切に,仕事や勉強,休日や勤務(きんむ)後には趣味(しゅみ)のサッカーやランニングにも全力で取り組んでいます。

※このページに書いてある内容は取材日(2015年11月24日)時点のものです

より良い医療(いりょう)への貢献(こうけん)と自社製品(せいひん)の情報(じょうほう)提供(ていきょう)が仕事

より良い医療への貢献と自社製品の情報提供が仕事

医薬情報(じょうほう)担当者(たんとうしゃ)(MR)は,一般(いっぱん)に,製薬(せいやく)メーカーの営業(えいぎょう)部門に所属(しょぞく)しています。主な業務(ぎょうむ)は,医師(いし)が処方(しょほう)する自社医療(いりょう)用医薬品における,品質(ひんしつ),有効(ゆうこう)性(せい),安全性(せい)に関する情報(じょうほう)の提供(ていきょう)・収集(しゅうしゅう)・伝達です。医薬品情報(じょうほう)を適切(てきせつ)に伝え,より良い医療(いりょう)の実現(じつげん)に貢献(こうけん)すること,患者(かんじゃ)さんの病気を治す助けとなる自社の医薬品の紹介(しょうかい)をすること。大きくわけてその2つがMRには求められている仕事です。企業(きぎょう)によって異(こと)なりますが,1つかそれ以上の医薬品を専門(せんもん)に担当(たんとう)して,病院などの医療(いりょう)機関を訪問(ほうもん)します。

1日で4,5軒(けん)の病院を訪問(ほうもん)

1日で4,5軒の病院を訪問

朝,医薬品代理店で打ち合わせをしてから出社し,情報(じょうほう)提供(ていきょう)や情報(じょうほう)収集(しゅうしゅう)が必要な医師(いし)などに面会の予約をします。そして,製品(せいひん)サンプルなどを持って医療(いりょう)機関を訪問(ほうもん)し,医薬品に関する情報(じょうほう)提供(ていきょう)を行います。また,医師(いし)や薬剤師(やくざいし),看護師(かんごし)から自社医薬品使用後の意見を収集(しゅうしゅう)したり,新医薬品のご紹介(しょうかい)など販売(はんばい)促進(そくしん)活動も行います。その後帰社し,情報(じょうほう)を整理してから退社(たいしゃ)します。基本(きほん)的に週休2日制(かせい)です。私(わたし)が所属(しょぞく)している課には7名のMRがいて,主に輸液(ゆえき)・栄養製品(せいひん)を扱(あつか)っています。それぞれ東京23区のうちの1区を担当(たんとう)し,1日で4,5軒(けん)の病院を訪問(ほうもん)します。

治療(ちりょう)や薬への知識(ちしき)の習得は必須(ひっす)

治療や薬への知識の習得は必須

頭脳(ずのう)明晰(めいせき)で知識(ちしき)も豊富(ほうふ)な医師(いし)と,治療(ちりょう)に関する打合せをしなければならないことが,少し大変ですね。そのため事前に,自社製品(せいひん)だけでなく,他社の製品(せいひん)情報(じょうほう)も含(ふく)めた多くの周辺情報(じょうほう)を収集(しゅうしゅう)します。文献(ぶんけん)や学会の抄録(しょうろく)集で症例(しょうれい)報告(ほうこく)を調べたり,実際(じっさい)に学会に参加して研究者から話を聞いたりもします。このように,治療(ちりょう)や薬への知識(ちしき)を習得していかなければなりません。この仕事を始めたばかりのころ,「その症例(しょうれい)でしたら,こちらの薬のほうが良いと思います」と提案(ていあん)したところ,「何を根拠(こんきょ)に言っているのですか?どんな文献(ぶんけん)があるのですか?」と聞かれて,しっかりと答えることができずに,「それは無責任(むせきにん)です」とお叱(しか)りを受けたこともありました。

情報(じょうほう)提供(ていきょう)が役立つ喜び

情報提供が役立つ喜び

輸液(ゆえき)製品(せいひん)もいろいろな種類があり,実際(じっさい)に患者(かんじゃ)さんの症状(しょうじょう)をお聞きして,「それでしたらこちらのほうがいいかも知れません」と,文献(ぶんけん)の情報(じょうほう)もあわせて提案(ていあん)します。その処方(しょほう)提案(ていあん)を医師(いし)にも納得(なっとく)していただいて,実際(じっさい)に処方(しょほう)いただけるとうれしいですね。そして一番の喜びは,その情報(じょうほう)提供(ていきょう)によって,「患者(かんじゃ)さんの状態(じょうたい)が良くなった」というコメントをいただいた瞬間(しゅんかん)です。MRの仕事をしていて良かったと特に感じますね。

真摯(しんし)な気持ちで公平な情報(じょうほう)を提供(ていきょう)

真摯な気持ちで公平な情報を提供

医療(いりょう)現場(げんば)に,患者(かんじゃ)さんに,医療(いりょう)従事者(じゅうじしゃ)に対して,真摯(しんし)な気持ちで情報(じょうほう)提供(ていきょう)を行うことが,一番大切なことだと思います。自社製品(せいひん)を売(う)り込(こ)むことばかりを考えていると,医師(いし)からは「医療(いりょう)のことを考えているのではなく,売(う)り込(こ)みだけで来ている」とすぐに見透(みす)かされてしまいます。MRは患者(かんじゃ)さんに直接(ちょくせつ)触(ふ)れることはありませんが,医療(いりょう)の一端(いったん)を担(にな)っているという気持ちでいなくてはなりません。また,扱(あつか)っている情報(じょうほう)や自社医薬品は,患者(かんじゃ)さんの体に関係するものばかりです。提供(ていきょう)した情報(じょうほう)や自社医薬品が患者(かんじゃ)さんの利益(りえき)となるように,まちがっても不利益(ふりえき)を与(あた)えることにならないよう,常(つね)に気を引(ひ)き締(し)めて仕事をしています。

入社後の研修(けんしゅう)でMR資格(しかく)を取得

入社後の研修でMR資格を取得

就職(しゅうしょく)活動のときは,幅広(はばひろ)く業界・職種(しょくしゅ)を見ました。そして,サッカーが好きでしたので,スポーツ,特にサッカーに関わっているメーカーを選びました。製薬(せいやく)業界の待遇(たいぐう)が良かったことも1つの決め手となりました。MRという職業(しょくぎょう)も当時は,病院を訪問(ほうもん)して自社の薬を売(う)り込(こ)むイメージ程度(ていど)で,これほど社会的責任(せきにん)が重い職種(しょくしゅ)だとは,正直なところ思っていませんでした。なお,MRには認定(にんてい)試験があります。私(わたし)も入社してから研修(けんしゅう)を受け,その年の12月に公益(こうえき)財団(ざいだん)法人MR認定(にんてい)センターが実施(じっし)するMR認定(にんてい)試験を受けて合格(ごうかく)しました。絶対(ぜったい)ではありませんが,病院によってはMR認定(にんてい)資格(しかく)を持っていないと立ち入ることができない所もあります。

子どものころはサッカー漬(づ)け

子どものころはサッカー漬け

子どものころは,暴(あば)れん坊(ぼう)と言われていました。小学校5年生までは学習塾(がくしゅうじゅく)に通っていましたが,塾(じゅく)に行かずにフラフラ遊んでいるのが親に知られて,学習塾(がくしゅうじゅく)をやめることになりました。Jリーグが開幕(かいまく)して日本中がサッカーで盛(も)り上(あ)がっていて,私(わたし)も毎日サッカーをしていました。中学校・高校時代も,勉強はほどほどに,サッカー中心の日々(ひび)でした。今は仕事のための勉強する機会が多いのですが,勉強が楽しいと感じることが多くありますね。あのころもっと勉強しておけばよかったと,少し後悔(こうかい)するときもあります。

いろいろな経験(けいけん)をして,今を生きる

いろいろな経験をして,今を生きる

成功したり,失敗したり,後悔(こうかい)したり,いろいろな経験(けいけん)をして大きくなって欲(ほ)しいと思います。過去(かこ)は取(と)り戻(もど)せないですが,その分はきっと未来で取(と)り戻(もど)すことができます。今何ができるか,前を向いて今を生きて欲(ほ)しいと思います。MRを始めて3年目に,仕事を辞めようと思ったことがあります。自分の仕事は患者(かんじゃ)さんの役に立っているのか?営業(えいぎょう)成績(せいせき)のための仕事になっていないか?医療貢献(いりょうこうけん)と営業(えいぎょう)成績(せいせき)のジレンマに苦しみました。そのときに,本部のマーケティング部に来ないかと声を掛(か)けていただき,「新しい道が開けるかも知れない,それでもダメだったら,そのときに辞めればいい」と考え,異動(いどう)させてもらいました。2年間だけでしたが,他部署(たぶしょ)での経験(けいけん)を通じ,医療(いりょう),薬,会社,MRに対する考え方が大きく変わりました。今では医療(いりょう)の役に立てていると感じることが多く,また,医療(いりょう)への貢献(こうけん)が,営業(えいぎょう)成績(せいせき)へと結びつくことも多く,毎日充実(じゅうじつ)していて,この仕事に就(つ)いてよかったと思っています。

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N.H.クラインバウム
アメリカの全寮制で規律も厳しい進学校が舞台の小説で、映画化もされました。学校に新しく赴任してきた教師が、それまでの校風とは違う教育方針で生徒に接し、いま自分のやりたいことを見つけて、自由にさせようとします。主人公の高校生が役者の道に進みたいと考えたが、親の反対に合い、最後は自殺してしまいます。そのことで、その教師は首になってしまいますが、残されたクラスの生徒たちは、退学になってもかまわないと、先生を辞めさせないように声を上げます。中学生のときにこの本に出会い、「自分の思いを貫くこと、それがいまを生きるということなんだな」と感動したことを覚えています。

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どんな職場?
取材・原稿作成:株式会社ユニバーサルデザイン総合研究所/東京書籍株式会社