仕事人

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東京都に関連のある仕事人
1998年 生まれ 出身地 千葉県

佐藤(さとう) 椋平(りょうへい)
子供の頃の夢: テニス選手
クラブ活動(中学校): 卓球部
仕事内容
建けん築ちく現げん場ばの施せ工こう管理を、明るく楽しく、メリハリをつけて行う。
自己紹介
自然のあるところや日本庭園が好きなので、登りやすい山に行ったり、ハイキングをしたり、庭園に行ったりします。ご飯が好きなので、おいしいお店を見つけて食べたり、飲んだりもしています。
出身大学・専門学校

※このページに書いてある内容は取材日(2025年11月21日)時点のものです

建物に空調設せつ備びや換かん気き設せつ備びを取り付ける仕事

建物に空調設備や換気設備を取り付ける仕事

私わたしが勤きん務むしている株かぶ式しき会社三さん企きは、エアコンや換かん気き設せつ備びなどの空調工事を専せん門もんに取とり扱あつかう会社です。手がける工事の規き模ぼはいろいろで、一いっ般ぱん家庭用のルームエアコンを一台取り付けるような小さな工事から、大きなビルや建物全体の空調を担たん当とうする大だい規き模ぼなものもあります。工事する場所もさまざまで、オフィス、学校、下水道局、観光施し設せつ、飲食店、美び容よう室しつ、病院など、いろいろな場所で工事を行っています。
エアコンなどの空調設せつ備びの工事の場合、新しん築ちくの建物に取り付ける場合と、古い建物に新たに設せつ備びを加えたり、元からあった設せつ備びを取とり替かえたりする改かい修しゅう工事の場合との、2つのパターンがあります。

予算や建物の状じょう況きょうに合わせ、最さい適てきな設せつ備びを決めていく

予算や建物の状況に合わせ、最適な設備を決めていく

新しん築ちくの場合は、建物の建けん設せつと同時進行で作業をしていきます。例えば10階建てのビルの場合は、1階がまずでき上がり、2階を造つくる段だん階かいになると、私わたしたちのような業者が1階で作業をスタートします。このように、でき上がったフロアから順々に作業をしていきます。ただ三さん企きでは、新しん築ちくよりも改かい修しゅう工事を請うけ負おうことが多いです。
改かい修しゅう工事の場合、工事を元もと請うけの業者がクライアントから請うけ負おい、私わたしたちはその元もと請うけ業者から依い頼らいを受ける、という形が多いです。元もと請うけ業者から依い頼らいが来たら、まずは現げん場ば調ちょう査さを行います。事前に電気系けい統とうの図面など、資し料りょうをもらえる場合はまずはそれを確かく認にんし、現げん地ちに行って実じっ際さいにどのような作業が必要か、どのような設せつ備びを設せっ置ちするかなどを考え、見積もりを作成します。一方、図面がなかったり、あっても実じっ際さいの現げん場ばと違ちがったりすることも多いです。現げん場ば調ちょう査さが終わり、見積もりが確かく定ていしたら、今度は作業をしてくれる職しょく人にんさんや材料を手配したり、設せつ備びを入れるための設せっ計けい図面を描かいたり、予算に合わせた具体的な設せつ備びを提てい案あんしたりします。また、工事に入る業者は私わたしたちのような空調設せつ備びの業者だけではありません。そのため、工こう程てい表ひょうを作成して元もと請うけ業者と打ち合わせをし、どういう時期にどういう手順で工事を進めるか、などを決めていきます。

なるべく現げん場ばにいるように

なるべく現場にいるように

勤きん務む時間は、会社で作業をしているときは8時に勤きん務む開始し、17時に退たい勤きんします。現げん場ばも基き本ほん的てきには同じ時間で動いていて、自分の会社が請うけ負おう範はん囲いの工事の責せき任にん者しゃとして現げん場ばにいることが多いです。私わたしの仕事の場合、責せき任にん者しゃが必ず現げん場ばにいなくてはいけないかどうかはそのときの状じょう況きょうによるのですが、何かトラブルが起こったときに対たい応おうしたり、職しょく人にんさんたちと顔を合わせることで体調を把は握あくしたり、現げん場ばの雰ふん囲い気きをよくすることにもつながることから、なるべく現げん場ばにいるようにしています。‎オフィスビルや病院、商業施し設せつなど昼間に工事できない場所では、夜間作業を行うこともありますし、オフィスビルの工事は土日に作業をすることもあります。
依い頼らいを受けてから工事が完かん了りょうして引ひき渡わたすまでの期間は、規き模ぼや条じょう件けんにもよりますが、大体1か月前後が多いです。

多くのことをしなくてはいけない工事初日

多くのことをしなくてはいけない工事初日

私わたし自身まだ経けい験けんが浅いこともあり、設せっ計けいや見積もりにまだ慣なれていないので、そういう作業は苦労します。でも、それよりも大変なのは工事初日です。初めて現げん場ばに来る職しょく人にんさんにいろいろと説明をする一方で、資し材ざいの搬はん入にゅうもあります。工事が始まって作業の流れができれば落ち着くのですが、始まってからの数日間はあたふたします。工事の段だん取どりをして軌き道どうに乗せるまでが一番大変で、段だん取どりをしているときは、仕事のことが夢ゆめに出てくるほどです。
また、工事の現げん場ばによっては資し材ざいの搬はん入にゅうが難むずかしい場所があったり、作業が進むうちに職しょく人にんさんとの間で「聞いていた話と違ちがう」というトラブルが起こったりすることもあります。人が作業をする現げん場ばですから、コミュニケーションも重要になります。
現げん場ばの暑さや寒さも大変です。特に私わたしは寒いのが苦手なので、冬はつらいです。でも、工事が終わってみるとそこにちゃんと形になったものがあり、自分が工事した現げん場ばの近くを通るたびに「これは自分がやったんだ」と思える。それはこの仕事の魅み力りょくだと思います。

お客さまに喜よろこんでもらえるうれしさ

お客さまに喜んでもらえるうれしさ

仕事のやりがいを感じるのは、引ひき渡わたした後に「涼すずしいね」など感想を言ってもらえたり、お客さまに喜よろこんでもらえて、感かん謝しゃの言葉をかけてもらえたりする瞬しゅん間かんです。引ひき渡わたしのときは元もと請うけの方と一いっ緒しょに行くことが多いですが、お客さまの前で試運転をする瞬しゅん間かんが一番ドキドキします。特に、換かん気き設せつ備びの場合はいろいろな方式があり、きちんと換かん気きがされるかどうかをあらかじめ計算して設せつ備びを設せっ置ちするのですが、きちんと吸すって吐はいているかどうか、うまく機き能のうしているかどうかを確かく認にんするまでは、とても緊きん張ちょうします。
また、たくさんお金をかけることができれば解かい決けつすることも、予算が限かぎられている工事、特に改かい修しゅう工事の場合はそうはいかないことが多いです。建物自体の断だん熱ねつ性せい能のうがよくないので提てい案あんされた予算で付けられる空調では効きかなかったり、既き存そんの配管につながなくてはいけないので設せっ置ちできる設せつ備びに制せい約やくがあったり、さまざまなケースがあります。こちらもいろいろな方法を提てい案あんしながら、予算内で収おさまるようにする必要があります。いつも頭を悩なやませることの一つです。

空調は、建物の安全や使う人の健康につながる重要なもの

空調は、建物の安全や使う人の健康につながる重要なもの

仕事で大切にしているのは、最後までやり切ることです。三さん企きの仕事は、社員一人一人がそれぞれいくつかの企き業ぎょうを担たん当とうしていて、担たん当とうする企き業ぎょうからの案あん件けんは、基き本ほん的てきにその担たん当とう者しゃが全て受け持つシステムになっています。打ち合わせをするところから始まり、実じっ際さいに工事をして、最後に引ひき渡わたし、書類を渡わたすまでの一連の作業を最初から最後まで、基き本ほん的てきに一人で担たん当とうします。
引ひき渡わたした後に設せっ置ちした設せつ備びがうまく機き能のうしてくれればいいのですが、ときには引ひき渡わたした後にトラブルが発生することもあります。建物の中で空調がうまく機き能のうしていないと、窓まどや壁かべに水すい滴てきがつく結けつ露ろが発生したり、うまく部屋が冷えない、暖あたたまらないなどのトラブルが起きることもあります。特に結けつ露ろは怖こわく、天てん井じょうから水が滴したたってきたり、壁かべ紙がみや天てん井じょうに水がたまってブヨブヨした状じょう態たいになったりすることもあります。そうなると電気系けい統とうにも危き険けんが及およびますし、水がたまった部分にカビが生えてしまい、建物を利用する人の健康被ひ害がいにもつながります。空調がうまく機き能のうしていないだけでそういうことがすぐ起こってしまうので、空調というのはとても重要なものなのです。この仕事では、そうしたトラブル発生の可か能のう性せいも全て含ふくめて、自分が責せき任にんを持たなくてはいけません。そういう意味では責せき任にんが大きく、重い仕事ではありますが、その分、やりがいもあります。

大学時代に被ひ災さい地ちを回っていた経けい験けんから建けん設せつ業ぎょうへ

大学時代に被災地を回っていた経験から建設業へ

大学では「災さい害がい社会学」を専せん攻こうしていました。きっかけは中学生のときに、祖そ父ふと一いっ緒しょに東ひがし日に本ほん大だい震しん災さいの被ひ災さい地ちに行ったことです。震しん災さいからは1年ほどがたっていて、港で船がひっくり返ったままになっている光景を見て衝しょう撃げきを受けました。しかし既すでにそのころ、テレビや新聞では震しん災さいの起こった3月にならないとそういうニュースは報ほうじられなくなっていました。その現げん実じつにギャップを感じました。
大学では、東ひがし日に本ほん大だい震しん災さい発はっ災さい時にボランティアとして現げん地ちに入っていた人たちへのインタビューや、陸りく前ぜん高たか田た市し、釜かま石いし市し、大おお船ふな渡と市しなど現げん地ちでのフィールドワークを行っていました。そういう活動を続ける中で、「大手企き業ぎょうに就しゅう職しょくすることが正せい解かいなのか?」と考えるようになり、自分の中で農業や建けん設せつ業ぎょうといった生活に欠かせない産業のほうが大切なのでは、という思いが大きくなっていきました。そんなときに三さん企きの代表と知り合い、今の仕事に就つくことにしました。学がく歴れきは関係なく、自分が頑がん張ばれば生活できるようになる職しょく業ぎょうだと思ったのが決め手です。

コミュニケーション能のう力りょくは今の仕事にも役立つことに

コミュニケーション能力は今の仕事にも役立つことに

小学生のころは毎日走り回っていて、とても活発な子どもでした。小学生のときはテニスをしていましたが、中学校では卓たっ球きゅう部ぶに入りました。卓たっ球きゅう部ぶには、すごく楽しそうだったので入ったのですが、中学2年生のときに先生が変わって急に厳きびしくなり、関東大会出場を目標にするようになりました。毎日遅おそくまで練習し、毎週末は遠えん征せいという生活になりました。
部活できつい練習に耐たえて努力した経けい験けんや、大学時代のフィールドワークで培つちかったコミュニケーション能のう力りょくは、今の仕事でも役に立っているのかなと思います。といっても、今の仕事で必要なコミュニケーション能のう力りょくは、話のうまさではなく「言っていることの筋すじが通っていて、それを相手に伝えられるかどうか」ということだと思います。

自分の周りにいる人こそ大切にしてほしい

自分の周りにいる人こそ大切にしてほしい

みなさんにお伝えしたいのは、今、感じていることを大事にしてほしいということです。また、生きていく上で必要なことを、大人になったときにきちんと知っていてほしいということです。それに加えて、周りにいる人を大切にしてほしいです。特に、自分の手の届とどく範はん囲いの人にこそ気をつかい、大事にしてほしいと思います。
「手を動かす」ということは何なん歳さいになっても楽しいものです。私わたしの仕事も、それが一番の魅み力りょくだと思っています。見た目は楽しそうではないかもしれませんが、やってみると楽しい仕事というのはたくさんあります。そういう職しょく業ぎょうにもぜひ、興きょう味みを持ち、目を向けていただければと思います。

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取材・原稿作成:川口 有紀(フリート)・東京書籍株式会社/協力:城北信用金庫