• 愛媛県に関連のある仕事人
  • 1979年 生まれ

    出身地 神奈川県

とうじきせいぞう・はんばい陶磁器製造・販売

なおこ

  • 仕事内容

    陶磁器を作って売る

  • 自己紹介

    食いしんぼう。どじ。気分のおもむくままにごす。

  • 【このページに書いてある内容は取材日(2010年10月12日)時点のものです】

なおこ


仕事人記事

土を使って陶磁器とうじきを作る

土を使って<ruby><rb>陶磁器</rb><rp>(</rp><rt>とうじき</rt><rp>)</rp></ruby>を作る

わたしは,土を使ってお皿やコップ,お茶碗ちゃわんなどの陶磁器とうじきを作る仕事をしています。大まかな流れを説明すると,まず原土から粘土ねんどを作ります。次に,水につけ,石を取りのぞき,ほどよいかたさにかわかしてから練っていきます。そして,よく練った粘土ねんどでろくろや型を使って器の形を作っていきます。それをかわかしてから素焼すやきをし,釉薬ゆうやくはい粘土ねんど・長石などを水でぜたもの)をかけて本焼きをします。最後に,焼きあがったら,砥石といしややすりを使って仕上げをして出来上がりです。原料となる土は,本当にたくさんの種類があるのですが,できるだけ愛媛えひめ香川かがわなど,地元の近くでれる土を使うようにしています。同じ土でも粘土ねんどの作り方,釉薬ゆうやくの配合や焼き方1つで,色んな味が出てくるので,たくさんの種類の作品が出来上がります。それがとってもおもしろいですね。

かまく日に合わせて準備じゅんび

<ruby><rb>窯</rb><rp>(</rp><rt>かま</rt><rp>)</rp></ruby>を<ruby><rb>焚</rb><rp>(</rp><rt>た</rt><rp>)</rp></ruby>く日に合わせて<ruby><rb>準備</rb><rp>(</rp><rt>じゅんび</rt><rp>)</rp></ruby>

陶芸とうげいの仕事は,かまく日に合わせてそれまでの作業の予定が決められていきます。例えば,土から粘土ねんどを作るなら,水につけてから3日は必要ですし,ろくろで形を作った後は1~2日ほど待って,ほどよくかわいたタイミングを見計らってけずりという作業を行います。形ができたものをかわかすのにも1週間ほどかかりますし,どの作業にも必ず待つ時間が必要になってきます。だから,季節や天気に影響えいきょうされながら色々いろいろな作業を同時進行で行い,かまに向けて準備じゅんびをしていきます。わたしは,ガスがまたきぎがまの2つを使い分けて作品を作っているのですが,ガスがまでは最低でも一か月前くらいから準備じゅんびし,たきぎがまだともっとたくさん焼けるので,2か月以上前から準備じゅんびしていきます。

「焼く」ときが勝負!

「焼く」ときが勝負!

作業の中で一番大変なのは,「焼く」時です。土の状態じょうたいの時は,水につけたらやり直すこともできますが,一度火に入れると,かまを開けて中を見ることができないし,もう後戻あともどりができません。物の大きさや種類によって焼き時間は大きく変わってくるので,いつも火加減ひかげんや温度変化のデータを取り,次に役立てています。特にたきぎがまの場合は,中がとても広くなっているので,火の通り道などを把握はあくし,大きさや形によって焼け方を予測よそくして,置く場所を決めています。大きい物は均等きんとうに焼けなかったり,れてしまったり・・・失敗もたくさんあります。だからその都度データを取って反省点を見つけ,何度も挑戦ちょうせんしています。

新しい発見がたくさん!

新しい発見がたくさん!

土は,山ほど種類があります。同じ土でも,新しい発見がたくさんあります。かわいている時,粘土状ねんどじょうの時,焼いた時,それぞれの特徴とくちょうをつかみ,新しい発見をして,工夫を加えていくことが本当に楽しいです。材料の面白さをどうやって活かしていくかということは仕事のやりがいです。またり返し同じ作業をすることも苦にならないので,自分自身ものづくりが好きなのだと思います。そして,人は食べないと生きていけません。その「食」が少しでも楽しくなるような器を作りたいと思っています。作った器を生活の中でたくさん使ってもらえたらうれしいですね。

材料を無駄むだにしない

材料を<ruby><rb>無駄</rb><rp>(</rp><rt>むだ</rt><rp>)</rp></ruby>にしない

わたしが大切にしていることは「材料を無駄むだにしない」こと。土,水,木,ガス,空気・・・これらは,どれも人が生み出すことのできない資源しげんです。だから,無駄むだにしないように大切に使うようにしています。今,陶芸とうげいというと美術びじゅつ芸術げいじゅつとして思われる方が多いですが,焼き物は生活に必要なものを,身近な材料を使い生産してきたいとなみの結晶けっしょうだと思います。素材そざいを知り,工夫を積み重ねていくことで,自然のめぐみを生かす知恵ちえ技術ぎじゅつを身につけていきたいと思っています。

自分の手でものを生みだしたい

自分の手でものを生みだしたい

わたしは昔から物を作るのが大好きで,木・紙・ぬのなど,何でもさわっては遊んでいたので,自分の手で何かを作る仕事がしたいと思っていました。どの材料を使って何を作ろうかな?と考えていた時に,もっとも身近に感じた素材そざいが土でした。わたしたち人間は,土からできた物を食べて生きているし,生き物はいつか土にかえります。そんな素敵すてきな土のことをもっと知りたいと思い,土を使ったお仕事である陶芸とうげいをすることにしました。大学卒業後,焼き物の学校で勉強をして,石川県の窯元かまもと就職しゅうしょくしました。最近では,作る過程かていで機械が入るところも多いのですが,わたしは自分の手で最初から最後まで作りたいといつも思っています。

自分で遊びを見つけて没頭ぼっとう

自分で遊びを見つけて<ruby><rb>没頭</rb><rp>(</rp><rt>ぼっとう</rt><rp>)</rp></ruby>

子どものころは,男の子とよく遊んでいました。高いところから飛びりたりするような,ちょっとあぶなっかしい遊びが好きでした。そのせいか,よく男の子と間違まちがわれていました・・・。でも,一人でいることも全然苦じゃなくて,一人で親を待っている時間も,自分で遊びを見つけて遊んでいました。砂場すなばどろ団子だんごを作ってよく遊んでいたなと今でも時々ときどき思い出します。何かを作ることが好きというのは,今も昔も変わらないのだと思います。

当たり前だと思うことの中にあるヒント

当たり前だと思うことの中にあるヒント

今の自分にとって,ごく当たり前だと思うことが,もしそうじゃなかったら・・・?と考えたことはありますか?例えば,ご飯を食べていること,電気がついていること,自分が生きていること,何かを好きなこと,きらいなこと,どんなことでも,どんなに小さなことでもいいんです。ふとした瞬間しゅんかんに,ぼんやりと想像そうぞうしたことを,いつから当たり前になったんだろう?どうしてこうなったんだろう?と考えてみて下さい。何気なく思いついた疑問ぎもんの中には,未来へのヒントや新たな道がたくさんねむっているはずです。自然も社会も人も,いつも変化し続けています。今ある自分がすべてではなく,日々ひびを楽しくごす中で,可能かのうせいを広げていってください。

  • 取材・原稿作成:西条市商工労政課・戸田佳奈子、編集:(c)学校ネット株式会社