日本財団

海・川の仕事人

〈シラスりょう
の仕事

神奈川県横須賀市
いわさき こうさん
(山茂丸水産)

がみわんに面したがわけんよこじまという漁村で,シラス漁とシラスの加工・はんばいをしています。わたしつまむすめむすむすつまの5人で仕事をぶんたんする家族けいえいです。漁でとったシラスは市場には出さず,すべて自分の加工所でかまげシラスなどに加工して,直売店やつうはんのほか,産直の会社などと大口のけいやくを結んではんばいしています。漁船と直売店の名前は「やましげまる」という屋号を名乗っています。

「シラス」はイワシ類やウナギ,アユなどのぎょのこと。わたしはおもにカタクチイワシのシラスをとっています。漁期は3月から12月で,4月ごろがいちばん多くとれます。漁場は陸に近い沿えんがんです。むすいっしょに1そうの漁船に乗り,ぎょぐんたんでシラスのれを見つけたら,U字型のあみを引いてれごとあみの中に入れてとります。漁では海の中のあみじょうたいあみに対するシラスのはんのうなどをイメージして,ふうをしています。

わたしはずっと自分が本当に「おいしい」と思える食べ物を,真心こめてつくることを心がけてきました。せんするため,とった魚はすぐ氷でていねいに冷やします。また加工のさいにはひょうはくざいぞんりょうなどのてんぶつは使わず,最新の機械で風味をさいだいげんに引き出すように努めています。わたしちょくせつはんばいをしているので,お客さんの声をちょくせつ聞くことができます。お客さんの「おいしい」という声が最大のやりがいです。

助成:公益財団法人 日本財団
協力:NPO法人 共存の森ネットワーク,愛南漁業協同組合
取材・執筆:大浦 佳代/イラスト:友永 たろ,川島 星河,広野 りお