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グッジョブ運動で沖縄を元気に

一般社団法人グッジョブおきなわプロジェクト 代表

喜屋武きゃん 裕江ひろえ さん

みんなでグッジョブ運動

沖縄県は,返還以来ずっと完全失業率が高い状態が続いています。そこで,平成19年に県の主導で始まったのが,「みんなでグッド沖縄県は,返還以来ずっと完全失業率が高い状態が続いています。そこで,平成19年に県の主導で始まったのが,「みんなでグッジョブ運動(沖縄県産業・雇用拡大県民運動)」です。働く場が少ない,雇用のミスマッチ,若い人たちの働く意欲が低いという3つの要因を改善するために,県民の一人一人が当事者となって取り組んでいこうという運動です。運動の柱は,1つが企業誘致などによる雇用の創出であり,もう1つが人材育成です。アメリカで生まれた「ジョブシャドウイング」という試みが,沖縄の大手企業と2つの高校でモデルケースとして行われていました。私は2年目から参加していますが,若年層に対する取り組みが表にでていないことが気になっていました。

ジョブシャドウイング

ジョブシャドウイングは,職場で働く人に影のように寄り添って働く人を観察するものです。実際に働くわけではないので,小学生にも様々な仕事を知る機会がつくれると考え,宮古島の小学校で100人の生徒を対象にしたプログラムを始めたのです。アメリカのプログラムと変えた点は,地域との関わりを大事にし,体験後には学校で報告会を開催することにしたことです。報告会には,協力してくれた企業の方だけでなく,親御さんも出席してくれて,子ども達も張り切って発表します。それによって,地域の企業と学校,大人達と子ども達の絆が生まれると考えています。ただ,仕事の中身を知るだけでなく,大人の姿を通して,たとえば時間を守ること,約束を守ることが大切であること,学校での勉強が将来の仕事にどうつながるかなども,知ってもらいたいと思いっています。

今後の課題

ジョブシャドウイングは,県の支援が一昨年で終りましたが,現在でも18市町村が独自に続けています。また,多くの企業に参加してもらうために,業界団体の協力を得て,見学ツアーや出前事業なども展開しています。時代とともに仕事は変化しますし,職業の前に,業界というものの特徴を知ることで,子ども達が将来の仕事の選択肢として興味を持つことができると思います。いま,県外からも私たちの取り組みに興味をもってくださる方たちからの問い合わせも増えています。沖縄も離島などの問題もありますが,地方の過疎化に悩んでいるところなど,ぜひ,協力していきたいと考えています。