不動産企画・開発 の仕事
小林 彩子さん (戸田建設株式会社)
不動産企画・開発とは,土地を買って,その場所に何を作ったら街にとって価値があるのかを考えたり,すでに持っている土地や建物をどう活用したらよいかを考えたりしながら,開発を進める仕事です。現在は,戸田建設本社ビルの建て替え計画に携わっています。東京駅の東側,京橋という街にあるため,「京橋プロジェクト」と呼ばれています。「京橋プロジェクト」は,戸田建設の本社ビルと,隣に建つ別の会社が所有するビル,周辺の道路整備などを含めた開発計画で,戸田建設の本社ビルは2024年に完成する予定です。
私は「京橋プロジェクト」のプロジェクトマネージャーをしています。プロジェクトマネージャーは,さまざまな人と会って話をし,どんなビルにしていくかや,内容や予算などを決めていく,プロジェクトのリーダーです。社内でこのプロジェクトに関わっているのは約50人。設計や工事,お金のことを考える部署や営業の部署など,さまざまな人が関わっています。それ以外にも,例えば道路をつくる専門家や,アートの専門家など,さまざまな外部の人や会社と一緒にプロジェクトを進めます。
ビルが建ってこのプロジェクトが完了した後も,この場所を文化芸術の拠点として盛り上げ,街の価値を上げることは,とても大切な仕事です。このように街の価値を上げるための活動を「エリアマネジメント」といいます。京橋は,江戸時代から続く歴史のある街で,先祖代々,ずっと長く住んでいる人もいます。その歴史を尊重し,地域の人々の協力を得ながら,新しくできる街区のまちづくりに取り組むことで,街のにぎわいを作り出していければと考えています。