私(わたし)は，きのこの生産を手がける「ミスズライフ」という会社で販売促進(はんばいそくしん)を担当(たんとう)し，営業(えいぎょう)の販促物(はんそくぶつ)をつくる仕事をしています。私(わたし)が仕事をするうえで気を付けていることは，言われたことを忘(わす)れないようにメモを取ったり，仕事のスケジュールを立てたりすることです。「販売促進(はんばいそくしん)」というのは，お客さまに商品の良さを伝える活動のことです。
きのこをお客さまに勧(すす)める時に出す試食にも，工夫があります。例えば，イベントでミスズライフのきのこを使った料理を出す時には，試食がなくなってしまわないように，すぐに作って出せるメニューを考えます。もちろん味も大切なので，メニューをどういうものにするかを考える時にも，工夫が必要です。販売促進(はんばいそくしん)の仕事は，企業(きぎょう)としての思いが伝わるように考えることが大切です。大変ですが，おいしさをわかってもらえた時はうれしいです。ミスズライフのきのこを使ったレシピを考えたり，写真を撮(と)ってポップを作ったりするのも私(わたし)の仕事です。これらは，わかりやすく作るように心がけています。

私(わたし)たちは，主にカットぶなしめじを作って，販売(はんばい)しています。そのなかで，「ぶなクイーン」という，新しい，比較(ひかく)的大きなぶなしめじも開発しています。
こうしたきのこを育てるには，まず，「培地(ばいち)」というおからやおがくずなどを混(ま)ぜたものを，専用(せんよう)のプラスチック製(せい)のビンに入れて，そのビンごと滅菌(めっきん)します。そのあとで，種菌(たねきん)を入れて，温度や湿度(しつど)を管理した施設(しせつ)で培養(ばいよう)します。培養(ばいよう)だけではきのこにはならないので，「菌(きん)かき」という作業をして，きのこの芽を出しやすくします。温度や湿度(しつど)を管理した施設(しせつ)で，きのこの芽を出して，大きく育てていきます。そうして育てたきのこを，収穫(しゅうかく)の際(さい)に専用(せんよう)の機械で切って，袋(ふくろ)に入れて販売(はんばい)します。とてもおいしいですよ。

私(わたし)がこの仕事に就(つ)いた理由は二つあります。ひとつは，地元で働きたかったことです。もうひとつは，実家が農業をしていたことです。今は農業に関わる仕事ができて，さらに農業を地域(ちいき)の消費者の方に広めることができるので，とてもやりがいを感じています。
この仕事に就(つ)くには，特に資格(しかく)は必要ありません。パソコンを使いますが，仕事をする中で，基本(きほん)的なことは自然に身についていきます。これから仕事に就(つ)く人におすすめしたいのは，新聞を読んでいろいろな職業(しょくぎょう)を知ることですね。また，時間があれば，地域(ちいき)のイベントなどにもどんどん参加してください。