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- 海外に関連のある仕事人
ダイアン 吉日 -
子供の頃の夢
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クラブ活動（中学校）
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仕事内容
落語を通じて世界をひとつに
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自己紹介
バルーンアーティスト，ラフターヨガアンバサダーの一面も持つ着物大好き人間。写真，旅行，マウンテンバイク，キャンプ大好きのアウトドア派。
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出身高校
Broughton Hall High School
- 【このページに書いてある内容は取材日（2016年10月31日）時点のものです】
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ダイアン 吉日 -
仕事内容
落語を通じて世界をひとつに
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自己紹介
バルーンアーティスト，ラフターヨガアンバサダーの一面も持つ着物大好き人間。写真，旅行，マウンテンバイク，キャンプ大好きのアウトドア派。
旅の
途中 で出会った日本
イギリスはリバプール生まれの落語家，ダイアン
吉日 でございます。落語と出会って早１８年。イギリス人の私 がなぜ落語家になったのか，そのいきさつをお話しさせてください。
子どもの頃 は絵を描 いたりアクセサリーを作ったりするのが大好きで，学校を卒業後，グラフィックデザイナーの職 に就 きました。ただ，私 にはもともと自分の目でいろいろな国を見て回りたいという夢 があり，その仕事を辞め，リュックサックひとつで世界を巡 る旅に出たのです。日本に初めて来たのも各国を巡 っていたときのことでした。ヒッチハイクをしながら日本全国を旅行しているうちに，友達もでき，陶芸 や生け花，茶道といった日本の伝統 文化にも出会い，この国にすっかり魅了 されてしまいました。３か月だけ滞在 するつもりが，気がつけばそのまま住んでしまっていたのです。
その後，阪神 淡路 大震災 の被災地 でバルーンアートに出会いました。ボランティアのパフォーマンスを見たのがきっかけでのめり込 み，アメリカやヨーロッパへ勉強に行き，背景 のセットや衣装 もバルーンで作りました。次第にいろいろな依頼 をいただき，パフォーマンスを仕事にするようになりました。 -
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バルーンアーティスト，ラフターヨガアンバサダーの一面も持つ着物大好き人間。写真，旅行，マウンテンバイク，キャンプ大好きのアウトドア派。
落語の世界へ
日本に来て数年
経 ったころ，友人から「英語で落語をやっている方がいるんだけど，舞台 のアシスタントをやってみない？」と誘 われました。以前テレビで落語を見たときは内容 がよく理解 できなかったのですが，英語で聞けたことで，たった一人の噺家 が繰 り広げる世界に引き込 まれていきました。この舞台 が，桂 枝雀 さんとの出会いでした。
あるとき，英語落語の道場があると紹介 され，実際 に落語に挑戦 してみることになりました。オチで笑いを取ることがとても楽しく，だんだんと夢中 になり，舞台 に立つことを仕事にしようと決心しました。英語落語家として活動を始めた頃 は，やはり日本人のお客さんが多かったのですが，今では外国の方も多いです。お客さんの希望に応 じて，日本語を交えることも，日本語だけでやることもあります。学校での公演 も増 え，アメリカでのツアーに誘 われたり，観光船の中で落語をするという企画 をいただいたり，落語を通じていろいろな場所で公演 をする機会をいただいています。 -
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落語を通じて世界をひとつに
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バルーンアーティスト，ラフターヨガアンバサダーの一面も持つ着物大好き人間。写真，旅行，マウンテンバイク，キャンプ大好きのアウトドア派。
誰 もが楽しめる落語を目指して
世代や国を
超 えて落語を楽しんでもらうために，私 はひと工夫しています。古典落語では，今では使われていない言葉もたくさん出てくるので，若 い人に向けて分かりやすい言葉に直しています。また，日本人には馴染 みのある言葉でも，外国の人には分からないことが多く，言葉を置き換 えることがあります。「まんじゅうこわい」という有名な落語がありますが，外国人はまんじゅうがどんなものか想像 がつかないので，sushi（寿司 ）に換 えています。また，いろいろな国の宗教 に合わせて内容 をアレンジすることもあります。たとえば，中東のある国では飲酒が禁止 されているので，日本酒が出てくる場面はジュースやお茶に換 えました。これまでに欧米 からインドまで２８の国で上演 してきましたが，言葉の選び方は特に気をつけているところです。
そのほかにも，日本の人は初対面の人でも年齢 を聞くことがありますが，外国では失礼になってしまいます。そのことをネタにすると，日本人のお客さんは「そういえばいつも聞いていたな」と，外国人のお客さんは「そうそう，いつも聞かれるんだよ」と国を超 えた笑いが生まれます。こういったところも，落語の面白さのひとつです。 -
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バルーンアーティスト，ラフターヨガアンバサダーの一面も持つ着物大好き人間。写真，旅行，マウンテンバイク，キャンプ大好きのアウトドア派。
観る人の声を大切に
世界には英語が通じない国もたくさんあります。果たして英語落語が通用するのか最初は心配でしたが，
実際 のところ全く問題ありませんでした。ノルウェーで私 の公演 を観た子は「学校で英語を習っているところだから，今日は英語の勉強にもなったし，日本の文化の勉強にもなったよ」と言ってくれました。日本以外にも英語を勉強している国はたくさんありますし，日本文化はどこの国でも関心が高く，落語にも興味 を持ってくれる人が多いです。
公演 が終わった後は，お客さんの感想を聞き，次の舞台 にフィードバックすることにしています。お客さんから「すごく楽しい舞台 だった」「これに驚 いた」といったメールをいただくことも多く，とても励 みになっています。
今の落語の仕事は，毎日，場所も違 えばいらっしゃるお客さんも違 います。二度と同じ舞台 になることはないので，一期一会の精神 で取り組んでいます。 -
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「笑い」のエネルギー
つらいことに直面したときでも，笑うことによって，体内で幸せを感じる
物質 が作られると言われています。落語で笑うことを通して，いろいろな人に幸せな気持ちになってもらいたいという思いで，病院や介護施設 へ出向き，患者 さんだけでなく働いているスタッフの人も対象にした落語の公演 もしてきました。
東日本大震災 のときは，ボランティアとして被災地 の避難所 で落語の公演 やバルーンのパフォーマンスをしました。大きなトラウマになるような悲しいことを経験 した方でも，笑うことによってストレスを自分の外に出すことができます。被災地 での経験 を通して，落語という仕事を改めて誇 りに思うと同時に，自分を見つめ直す大きなターニングポイントになりました。被災 された方々 が苦しみを乗り越 えて前に進もうとする姿 は，今でも私 の原動力になっていますし，被災者 の方を思えば「これくらいは大したことじゃない。大丈夫 ！」とさまざまな困難 を乗り越 えることができます。 -
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日本の文化，イギリスの文化
私 が住んでいる大阪 は，生まれ故郷 のイギリス・リバプールと似 ています。話のノリが良くてコメディー好きなところや，知らない人同士でも気軽に世間話をしたりするところです。近所の方もとても優 しくて，よくお裾分 けをいただいり，困 っているときには助けてくれます。そんなところも故郷 の雰囲気 に似 ていますね。 一方，文化の違 いで苦労したこともあります。ある日，人と会う約束があり，遅刻 しないように早めに出たのに，電車の遅 れと渋滞 が重なり少し待たせてしまいました。私 は遅 れた理由を説明しようとしましたが，相手の人は言い訳 だと言って耳を傾 けてくれなかったのです。イギリスではきちんと理由を説明して謝 れば解決 するのですが，日本ではそうはいかないのがつらかったですね。
日本の人たちがいざというときに役割 分担 して団結 する力は，イギリスにはない，優 れているところだと思います。東日本大震災 の際 に，大惨事 でもお互 いに助け合う姿 を目の当たりにしました。日本人ならではの素晴 らしいところだと思います。 -
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バルーンアーティスト，ラフターヨガアンバサダーの一面も持つ着物大好き人間。写真，旅行，マウンテンバイク，キャンプ大好きのアウトドア派。
のびのびと育った子どもの
頃 
小さい
頃 はスポーツが得意でした。なかでも陸上競技 が好きで，元オリンピック選手の先生について毎日練習していましたね。負けず嫌 いで，やるならとことんやりたい性格 だったせいか，大会にもよく出ていました。一方で，人前で話すのは苦手で，大会で勝ったときの感想を言うのも嫌 いでした。今こうやって大勢 の前で話せるようになったのは，世界を一人で回って自分に自信が持てるようになったからだと思います。
思い立ったらすぐに実行に移 す私 の性格 は，母親譲 りです。父は反対に，ものごとのプラス面とマイナス面をよく考えてから実行する慎重 な性格 です。しかし，私 が世界を回りたいと伝えたとき，意外にも父は「後悔 しないように行ってきなさい」と送り出してくれたことを今でも覚えています。子どもの頃 に「アーティストになりたい」と言ったときも，普通 ならそれでは食べていけないと反対されると思いますが，私 の両親はやりたいことがあるなら応援 すると言ってくれました。
「この仕事にしなさい」とか「これを勉強したほうがいい」と押 し付けられることもなかったですね。そんな環境 で育つことができたのはとても恵 まれていたと思います。 -
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ダイアン 吉日 -
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笑顔を
忘 れずに，夢 を追いかけよう
今の
私 は，自分の大好きなことを仕事にして生活しています。自分にとって楽しいことだけをするようにして，たとえ周りから止められても，やりたいと思ったことにはチャレンジしてきました。もちろん努力もたくさんしましたが，この道を見つけられたのはとても幸運なことです。
実は高校のとき，語学の先生に「あなたはセンスがないから，外国語を話すのは絶対 無理よ」と言われました。そんな私 が今では日本語で会話をし，日本で仕事もしています。そして，落語を始めたときも「落語は男性 の世界だから，女性 にはできない」と言われましたが，私 は今，落語家を１８年も続けられています。難 しいことや未知のことにチャレンジしようとすると，周囲の反対にあうこともあると思います。どんなときでも怖 がらずに自信を持って，夢 を追いかけてほしいです。
英語が使われていない国では，言葉が通じないことがあります。でも，こちらから笑顔を見せれば相手からも笑顔が返ってきて，あとは身振 り手振 りでコミュニケーションが成り立つことに気がついたのです。笑顔は人々 をつなぐ架 け橋 です。笑顔の大切さをみなさんにも忘 れないでほしいと思います。
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