仕事人

社会にはいろいろな仕事があるよ。気になる仕事や仕事人をたくさん見つけよう!

福井県に関連のある仕事人
1964年 生まれ 出身地 東京都
山崎やまざき 貞人さだと
子供の頃の夢: 教師
クラブ活動(中学校): バスケットボール部
仕事内容
商社のじょうほう関連事業部の管理。
自己紹介
プロレス,すも,空手などかくとうどうが好き。仕事で家にほとんど帰れないので,週末はつまと近所を散歩しながらきんきょうほうこくし合っています。
出身大学・専門学校

※このページに書いてある内容は取材日(2017年06月07日)時点のものです

IT関連のさまざまな問題にはばひろたいおう

IT関連のさまざまな問題に幅広く対応

わたしは「三谷商事」という会社の「じょうほうシステム部」の部長で,部門全体のせきにんしゃです。わたしたちのしょではコンピューターのシステムやネットワークを作ったり,ソフトウェアを開発しています。そして,それがうまく運用できるようにお手伝いをします。お客さまは主にかんこうちょうぎょう,病院など。また,多くの小学校や中学校にもIT機器やネットワークをどうにゅうしています。IT業界は日々進化していますし,要望もお客さまによって本当にさまざまで,それぞれに合ったていあんをしています。
仕事ではまず,えいぎょうたんとうしゃがお客さまのところへうかがい,聞いてきたないようをシステムエンジニア(SE)に伝え,使いやすいシステムを作ったり,トラブルのたいおうにあたります。えいぎょうとSEはつねに協力しながら,お客さまの仕事のないようまで細かくぶんせきし,どうしたら問題をかいけつできるか,より作業がしやすくなるかをいっしょうけんめい考えます。メーカーでも同じことをやっていますが,うちの会社はモノをちゅうかいする商社なので,自分の会社の商品にげんていされることなく,お客さまの要望に最も合う商品や方法を自由に選べるというのが強みです。

部下をどうする管理者としての仕事

部下を指導する管理者としての仕事

わたしは30年ほど会社につとめていて,今は事業部長として約300人の部下たちを管理・どうしています。わかいころはえいぎょうマンとしていろいろな会社に出かけては,コンピューターを売ったり,じょうほうシステムの仕組みをていきょうしたりしていました。えいぎょうちょくせつお客さまに説明する時は,自分ひとりががんればいいし,その後もたんとうのSEといっしょに考えていけば何とかなります。しかし今は,社員一人一人と話したり説明したりすることはできません。わたしがしなければならないのは,社員たちがそれぞれ仕事をしやすいような仕組みを作ること。自分がちょくせつ動かなくても会社全体の仕事がうまく回るよう,かじ取りをする役目です。社内のシステム作りはもちろん,がんろうと思えるようふんげたり,社員がまよっているようだったらアドバイスをして,ほうこうせいいっしょに考えます。

人を動かすのは,自分が動くより何倍もむずかしい

人を動かすのは,自分が動くより何倍も難しい

みなさんは,「部長とか社長とかかんしょくになると,自分がちょくせつ,細かな仕事をしなくてもいいから楽そうだな」なんて思っていませんか? でも正直,自分でやる方がよっぽど楽です。部下とはいえ,おおぜいの“他人”を動かすのですから,なかなか思い通りにはいきません。わかの社員たちが何を考えているかをさぐり,自分の考えを知ってもらうために,だんからできるだけ社員たちの動きを見て,はげましたりめたりなどの声かけをするようにしています。
わたしは東京のてんふくを行ったり来たりしており,また夜はお付き合いやせったいでお酒を飲むことも多く,なかなかしょくの自分のつくえでゆっくりできる時間はありません。でも,そうした中から最近のじょうほうを仕入れたり,おもしろい人と知り合ったりできて,そこから新しい仕事の話が生まれることもあります。それを会社に持ち帰り,じょうほうとして部下たちに伝え,事業に結び付けることもわたしの大切な仕事です。

むずかしいからこそよくがわく。目標をクリアするかいかん

難しいからこそ意欲がわく。目標をクリアする快感

えいぎょうげんにいる時も,かんしょくになった今も,目標をせっていし,それに向かってがんって達成するのが楽しいんです。その楽しさは,目標がむずかしければむずかしいほど大きくなります。うまくいくためにどうしたらよいかを,いつも考えていますね。ていてゆめの中で「これだ!」とアイデアがかんで,すぐに起きてメモを取ったり,トイレでかんがんでなかなか出てこられなかったりということもしょっちゅうです。
わかいころはとにかく毎日お客さまのところへ足を運んで,せいしんせいたいおうしていました。また,新人時代はせんぱいにお酒を飲みに連れて行ってもらって,そこで仕事のことを深く教わったり,社外にもいろんな仲間を作るようにしていましたね。仕事もいっしょうけんめいやり,そして会社の外でもいっしょうけんめい遊び,人脈を作っていたことが,その後,いろいろな場面で役に立ちました。
ITの業界はどんどん進化し,できることも広がっています。要望以上のものが出来て,おめの言葉をいただいた時はうれしいです。今は,取引先の方に部下をめられた時が,自分がめられる以上にうれしいですけどね。

“風を読む”ことが重要

“風を読む”ことが重要

わたしつとめる三谷商事は,商社です。商社は「何かがしい人」と「何かを売りたい人」を結び付けるのが仕事です。あつかう商品はさまざまで,三谷商事でもセメントや生コンクリート,ガソリンなどもあつかっています。会社は,安く仕入れて高く売れるとえきが多くなります。でも,みんなと同じように動いていても売り上げはばせないので,いつもじょうほうしゅうしゅうのアンテナをっているわけです。
自分の仕事をやっているだけでは,入るじょうほうかぎられています。だからこそ,積極的に外の人と交流することが大切だと思います。わたし退たいしゃ後にしゅのスポーツをしたり,多くの人と話したりしました。そこから,人々の考えを知ることが多かったです。世の中はつねに変化していて,昨日までと同じことをしていてはいつの間にか時代おくれになって,商品を買ってもらえなくなります。“風を読む”とも言うんですが,今,世の中でどういうことが求められているのかをキャッチすることは,どんな仕事でも大切です。そのためには,じょうしきにとらわれないかんせいが必要。「考えが固まらないように」と,自分自身に言い聞かせています。

目の前の仕事を楽しんでやることが大切

目の前の仕事を楽しんでやることが大切

東京の大学を卒業して実家のあるふくもどる時,本当はテレビ業界にきょうがありました。ちょうど三谷商事がケーブルテレビの事業を始めたと聞き,「これはおもしろそうだ」と思って入社しました。でも,ケーブルテレビの会社は,本体の商社とは別の関連子会社だったんです。とんだあわて者ですね。
三谷商事はコンピューター時代のとうらいして,早くからじょうほうの分野に力を入れていて,わたしはそこにはいぞくされました。当時のわたしじょうほう産業という分野が何をするのかもよくわからず,まったくしきがありませんでした。ですから,入ってから勉強して,しきを身につけました。今はITけいの仕事をしたいという人は,最初から高校や大学,せんもん学校で学んできて,それなりにしきほうですね。でも,何より大切なのは,目の前の仕事を楽しんでやることです。ほとんどのことは,いっしょうけんめいやっていると自然に楽しくなってくるんですよ。

これと決めたら全力をくして手に入れる

これと決めたら全力を尽くして手に入れる

子どものころは東京に住んでいました。昔からこだわりが強いというか,「これ!」と思ったら何が何でも手に入れたいという子どもで,合体ロボのおもちゃがしいときは,3つのパーツを1人では買ってもらえないから,弟と妹をその気にさせて兄弟3人で親におねだりしたり。しいものがどうすれば手に入るかを,とことん考えるんです。この「目標を定めてそれに向けてあらゆる手をくす」というのは,仕事にもつながっているかもしれません。
子どものころから1人でいるのが平気なタイプで,人のことは気にならないせいかくでした。 どちらかというと,仲のいい,決まった友達とよく遊んでいましたね。6年生の時,母の実家があるふくに転校しても,すぐにみんなと仲良くなれましたよ。中学校は,バスケットボール部。高校では,ギターをやってバンドを組んだり,たりだいに本を読んだり。やっぱりいつもの仲間とつるんでいるより,好きなことを1人でやっている方が好きだったですね。

目の前の好きなことに全力投球を!

目の前の好きなことに全力投球を!

わたしは世代も上ですので,わたしけいけんしたことがみなさんの時代にそのまま当てはまることはないと思います。でも,ただひとつ思うことは,せんもんてきしきを深めることも大切だけど,広いしきを持つことはもっと大切だということです。人生はどこでどう変わるかわからないからです。わたし自身も目指した業界とは少しちがう世界で働くことになりましたが,それまでやってきたことや身につけたしきは,その後,いろんな場面で役に立ちました。
まずは目の前のことに全力投球することですね。勉強だけではなくて,きょうをもったこと,例えば運動でもしゅでもいい。その仕事に進まなくても,いっしょうけんめいやったけいけんとそれで味わった達成感というのは,どんな仕事をすることになっても,自分をささえてくれると思います。目標達成のしゅだんはひとつではありません。ありきたりのやり方にとらわれず,いろんな方法を考えてみることも大切です。

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司馬 遼太郎
戦国時代が形成されていく過程が,興味深く描かれています。司馬遼太郎は他にも『竜馬がゆく』『太閤記』『覇王の家』など読んでみてほしいですね。

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取材・原稿作成:株式会社 fuプロダクション /協力:三谷商事株式会社