日本財団

海・川の仕事人

〈バースマスター〉の仕事

神奈川県川崎市
遠えん藤どう 昌まさ孝たかさん
(東亜石油株式会社)

私わたしは,神か奈な川がわ県けん川かわ崎さき市しの京けい浜ひん工業地帯にある東とう亜あ石せき油ゆ株かぶ式しき会がい社しゃの「京けい浜ひん川かわ崎さきシーバース」で,タンカーから原油を荷に揚あげする作業の総そう責せき任にん者しゃであるバースマスターの仕事をしています。シーバースは海上に設せっ置ちされた原油の荷に揚あげ施し設せつで,桟さん橋ばし型とブイ型とがあり,京けい浜ひん川かわ崎さきシーバースはブイ型です。私わたしはタンカーに乗船し,船長や水先人に助言してシーバースに船を係けい留りゅうしたり放したりする仕事と,荷に揚あげ作業の指し揮き監かん督とくをしています。

直径わずか10mのブイに全長300m以上の大型タンカーをぴたりと寄よせて係けい留りゅうするには,船長クラスの技ぎ術じゅつと,ブイの構こう造ぞうや周囲の海かい況きょうの知ち識しきが必要です。私わたしはタンカーに乗りこんで船長と水先人に舵かじや減げん速そくの助言をし,タンカーを押おしたり曳ひいたりするタグボートへの指し示じも依い頼らいします。並へい行こうして,東とう亜あ石せき油ゆの作業船せん団だんや作業員,タンカーの船長や一等航海士に指し示じを出して荷に役やくの準じゅん備びも進めます。

陸上のタンクからブイまでは,約4kmのスチール製せいのパイプが海底に敷しかれています。ブイを中ちゅう継けい点てんとしてパイプの先にホースを取りつけ,ホースの先せん端たんをタンカーの原油取り出し口に接せつ続ぞくします。そして船のポンプで原油を陸上タンクまで送ります。荷に揚あげの作業中,私わたしはタンカー内の荷に役やく制せい御ぎょ室しつにいて,スムーズに原油を送るためポンプの出力調整などをタンカーの一等航海士に指し示じし,安全管理も含ふくめた荷に揚あげ作業全体の指し揮きをとります。

助成:公益財団法人 日本財団
協力:NPO法人 共存の森ネットワーク,愛南漁業協同組合
取材・執筆:大浦 佳代/イラスト:友永 たろ,川島 星河,広野 りお