日本財団

海・川の仕事人

〈水族館のいくいん/学芸員〉の仕事

福島県いわき市
むら さん
(アクアマリンふくしま)

わたしは,ふくしまけんいわきの水族館「アクアマリンふくしま」のいくいんです。いくの仕事では,えさやりやすいそうせいそう,生き物の体調の観察などを行います。てんたんとうし,いくいん仲間で話し合って,定期的に生き物をえています。今はウミガメやミノカサゴなどが泳ぐあたたかい海の生き物のすいそう,「海のゆりかご」ともばれるアマモという海草を植えたすいそうなどのてんたんとうしています。アマモのすいそうでは,ヨウジウオなどのアマモにかくれている生き物をさがしてもらい,生き物と自然かんきょうの関わりについて考えてもらえるようにしています。

わたしは,教育プログラムの開発とじったんとうしています。のあるたいけんがたせつでは,った魚をさばいて食べて,命にかんしゃする体験のガイドをしています。また,県内の学校を「どう水族館車」でおとずれることもあります。ヒトデやナマコにさわれるタッチプール,タツノオトシゴなどの魚のすいそう,サメのはくせいなどをみ,水族館ならではの,本物にふれられるじゅぎょうをしています。このほか,参加者をしゅうして館内などで行う,子ども向けのこうも受け持っています。

水族館や動物園には,生き物のはんしょくや研究というやくわりもあります。アクアマリンふくしまでははんしょくに力を入れていて,サンマやめずらしいクラゲの一種など,日本で初めてはんしょくに成功した事例が多くあります。新しい命のたんじょうは感動的で,小さな魚でも,いくしている生き物が子どもを産むと,とてもうれしいです。研究は,いくいんそれぞれが好きなテーマで行っています。わたしはカエルアンコウという魚の一種を研究していて,メスがたまごをわきにかかえるというとくしゅさんらん行動のさつえいに,おそらく世界で初めて成功しました。

助成:公益財団法人 日本財団
協力:NPO法人 共存の森ネットワーク,愛南漁業協同組合
取材・執筆:大浦 佳代/イラスト:友永 たろ,川島 星河,広野 りお