仕事人

社会にはいろいろな仕事があるよ。気になる仕事や仕事人をたくさん見つけよう!

兵庫県に関連のある仕事人
1964年 生まれ 出身地 兵庫県
松本 満生
子供の頃の夢: サッカー選手 、プロゴルファー
クラブ活動(中学校): サッカー部
仕事内容
プロサッカーチームの運営をする
自己紹介
おおらか、何事にも前向きに思考する。ドライブが好き。

※このページに書いてある内容は取材日(2006年06月01日)時点のものです

GM(ゼネラル・マネージャー)という仕事

GM(ゼネラル・マネージャー)という仕事

わたし はサッカー関西リーグのクラブチーム「バンディオンセ神戸」のGMの仕事をしています。GMはチーム全体の取りまとめ役で,ふだんその存在そんざい はあまり気づかれないことが多いです。ゼネラルマネージャーになる人は過去かこ に選手を経験けいけん した人が多いようですね。日本語でいうと強化部長という言葉になるでしょう。Jリーグでは選手の獲得かくとく や選手との交渉こうしょう ,選手と会社との交渉こうしょう などを仕事にしています。もちろんわたし もそういう仕事を担当たんとう しています。

GMと監督(かんとく)のちがい

GMと監督(かんとく)のちがい

GMは練習試合や公式戦などの日程にってい 調整や,サッカー協会や他のクラブチームとの練習試合の申し込もうしこ みなどを行い,チーム全体のスケジュールを組み立てます。チームがきちんと練習や試合ができるように準備じゅんび するのがGMの主な仕事です。いっぽう,監督かんとく はチームの勝利だけを考えます。そしてどういう戦い方をし,どの選手を起用するかを決めます。さらにはどんな練習をしていくか,その方法も考えます。みな さんが観戦する試合では監督かんとく の意見が選手を動かしているんです。チーム内の方針ほうしん やルールを最終的に決定するのはGMであるわたし です。監督かんとく はチームの戦術せんじゅつ スタイルを決めます。選手の起用方法や育成方法は監督かんとく が決めることですので,その場合のGMの役割やくわり は,監督かんとく の良き相談者になることです。

Jリーグをめざす「バンディオンセ神戸」

Jリーグをめざす「バンディオンセ神戸」

バンディオンセ神戸の目標はJFLというアマチュア全国リーグをめざすことと,将来しょうらい はJリーグの加盟かめい をめざすことです。わたし はそのために必要なチームづくりを行なっています。日本サッカー協会にはピラミッドの形をイメージしたグループ分けがあります。ピラミッドの一番上にあるのは,みな さんよく知っている「JリーグのJ1」です。次に「J2」というグループがあり,その次は「JFL」です。わたし たちのチームはその次の「関西リーグ(地域ちいき リーグ)」に所属しょぞく しています。そしてピラミッドの一番下に府県リーグというものがあるんです。府県リーグの中でチーム数が多い県は兵庫,大阪おおさか ,京都,奈良なら 滋賀しが ,和歌山の順で,だいたい800チームぐらいあります。その中から勝ち進んだトップ16チームが関西サッカーリーグに参加することができるんです。1年間に公式戦(リーグ戦・社会人大会・天皇てんのう はい ・国体)を30試合くらい,練習試合を30試合くらい,合わせて60試合ほどの試合を行ないます。全国にはJリーグへの加盟かめい を目指しているチームが30チームほどあって,その中でもバンディオンセ神戸はJリーグに近いチームのひとつなんです。

サッカーをプレーする人を増(ふ)やすために。

サッカーをプレーする人を増(ふ)やすために。

サッカー界ではわか い世代のサッカー人口を やすことで,最終的には世界最高峰さいこうほう の大会で優勝ゆうしょう できるような技術力ぎじゅつりょく を持ち,世界ランキングの上位に入ろうという目標があります。そこで,少しでも多くの優秀ゆうしゅう な選手が誕生たんじょう できるような環境かんきょう づくりを進めているんです。キッズ・幼稚園ようちえん といった小さい子どものころ からサッカーボールを りはじめ,中学・高校へ行ってもサッカーを続けることで人口を やすという目的を持っています。クラブチームの中のグループ分けは,一番下のグループであるキッズからはじまり,小学生,中学生,高校生,社会人の順にして,しっかりとしたピラミッドのカタチをチームの中で構築こうちく していくのが,サッカークラブの理想といわれています。バンディオンセ神戸でもそのカタチをめざし,小学生のチームを昨年発足しました。現在げんざい 幼稚園ようちえん ・小学生・中学生・社会人という4つのグループがありますので,残るは高校生のチームをはじめるだけです。

新しいチームのGMになりました。

新しいチームのGMになりました。

昨年から現在げんざい のバンディオンセ神戸というチーム名に変更へんこう しました。チーム名はスペイン語の「バンディード(山賊さんぞく )」,「オンセ(11)」,二つの言葉を合わせて「バンディオンセ神戸」としました。神戸には六甲山ろっこうさん という山がありますのでその六甲山ろっこうさん 出没しゅつぼつ するサッカー好きの強い男たちという意味が められています。わたし はバンディオンセ神戸になる前のチームで監督かんとく をやっていました。このチームをもっと強くし,そしてJリーグ入りを実現じつげん したい…そう思いチーム名を変更へんこう し,新たに監督かんとく まね きました。そしてわたし がGMに就任しゅうにん したわけです。監督かんとく をできる人は私以外わたしいがい にも優秀ゆうしゅう な人がたくさんいますが,GMをできる人がこのチームにはわたし しかいなかったんです。監督かんとく でもありコーチでもあり,子どもたちの指導者しどうしゃ でもある。バンディオンセ神戸全体をまとめていこうという気持ちがわたし にはありました。

プレッシャーとの戦い

プレッシャーとの戦い

サッカーやスポーツをするうえで一番大切なのは「楽しむ」ということだと思います。でも,わたし たちのように真剣しんけん 勝負の場でプレーを続けていると,楽しさと同じぐらい苦しさも出てきます。やはり今いる場所よりも上の世界を目指すとなると,苦しい場面は多くなるので,GM,監督かんとく ,選手,スタッフ,ひとり一人がいろいろなプレッシャーと戦いながら目標に向かっています。うれ しい瞬間しゅんかん は試合に勝った後の5分か10分の間だけかもしれませんね。そのあとはもう,次の試合をどう戦うか考えています。

子どもの頃(ころ)からサッカーが大好きでした。

子どもの頃(ころ)からサッカーが大好きでした。

わたし はサッカーを小学校4年生から始めたので,今年でサッカーを始めてから30年になります。社会人チームでもプレーし,35さい まで現役げんえき のサッカー選手として活躍かつやく していました。バンディオンセ神戸のキッズチームには3さい ,4さい の子がいますから,4年生でサッカーをはじめるというのは,今の時代なら少しおそ いスタートなのかもしれませんね。わたし の子ども時代はテレビゲームなどありませんでしたから,外で遊ぶのがあたりまえでした。家にはランドセルを置きに帰るぐらいで,ほとんど家の中にはいませんでした。山や川で遊んだり,野球やサッカーで遊んでいました。その中で野球を本格ほんかく 的にやる子と,サッカーを本格ほんかく 的にやる子に分かれたのですが,やっていて楽しいと感じられたサッカーを選びました。ポジションはフォワード。特にシュートを決める喜びというかうれ しさは最高でしたね。

夢(ゆめ)を持ち,それに向かう気持ちを大切に。

夢(ゆめ)を持ち,それに向かう気持ちを大切に。

選手に必要なものは選手自身がゆめ を持つことだと思います。サッカーにしても仕事にしても,ゆめ を持って,そしてそのゆめ に向かってどう自分を高めていくかを考えることが大切です。わたし ゆめ や目標はJFLやJリーグへ昇格しょうかく することです。いまバンディオンセ神戸には,そういうゆめ や目標を持った選手が多く集まってきています。チームとしての目標がはっきりしているので,選手たちはそれに向かっていろいろなことを乗り越のりこ えているんだと思います。とにかくゆめ に向かってチャレンジすることが大切だと,わたし は思います。

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