仕事人

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東京都に関連のある仕事人
1991年 生まれ 出身地 神奈川県
亀田かめだ 好朗よしあき
子供の頃の夢: 医師
クラブ活動(中学校): 卓球部
仕事内容
みなさまからあずかった大切なお金をせきにんを持って運用する、とうのプロ。
自己紹介
おさないころからおもしろいことが大好きで、こうしんおうせいせいかくです。プロレス、ミュージカル、まんやテレビ、YouTubeなど、エンタメぜんぱんを楽しんでいます。
出身大学・専門学校

※このページに書いてある内容は取材日(2026年01月06日)時点のものです

59兆円ものさんを運用する会社

59兆円もの資産を運用する会社

わたししょぞくしているりそなアセットマネジメントかぶしき会社は、お客さまからお金をおあずかりしてとうをし、ふやすことを目的とするさん運用会社です。 当社は2015年にせつりつされたかくてき新しい会社ですが、りそなグループの中でのさん運用のれきは長く、60年にわたり、主に公的年金(国民年金・こうせい年金)やぎょう年金(ぎょうが自社のじゅうぎょういん退たいしょく後の生活をささえるために、公的年金に上乗せしてどくに運用し、給付するせい)といった法人のお客さまのために運用を行ってきました。りそなアセットマネジメントのせつりつ以来、グループで長年積み上げたそのほうなノウハウを生かし、より多くのお客さまにりそなの運用をとどけるためにじん向けのとうしんたくてんかい等にも力を入れています。げんざい、お客さまからおあずかりしているさんそうがくで約59兆円にものぼり、国内でも有数のになります。
わたしはファンドマネージャーをつとめています。「ファンド」とは、とうから集めたお金をきんとしてまとめ、運用のせんもんかぶしきなどにとう・運用を行い、その運用成果がとうそれぞれのとうがくおうじて分配される仕組みのきんゆう商品のことです。とうするぎょうふくすう選んで組み合わせ、とうするわりあいなどをコントロールしています。
わたしたちがぎょうとうをすると、ぎょうとうきんを活用し、新たな事業やじゅつを生み出すことができます。つまり、わたしたちはとうによって、ぎょうの成長のあとしができます。とうしたぎょうが成長してぎょうせきが上がり、かぶが上がった場合は、お客さまにえきかんげんできます。このように、とうを通してお金をじゅんかんさせることで、きんせんてきえきだけでなく、社会にもかんげんができると考えています。

かぶの動きとぶんせきを、ノートに手書きで

株価の動きと分析を、ノートに手書きで

わたししょぞくしているのは「アクティブチーム」という、えきを大きくすることを目指して積極的な運用(アクティブ運用)をするチームです。このチームはさらに4つのチームに分かれています。1つ目は「おおがたかぶ」に区分される大手国内ぎょうとうするチーム、2つ目は海外のぎょうとうするチーム、3つ目は本来のより低く見られているぎょうとうするチーム、4つ目は「ちゅうがたかぶ」という区分の国内ぎょうたいしょうとうするチームです。わたしちゅうがたかぶチームにしょぞくし、運用をたんとうしています。
毎日、午前7時半ごろからぎょうを開始します。最初に取り組むのは、新聞やけいざいじょうほうサイトでのじょうほうしゅうしゅうです。かぶは世の中の動きと連動して上下するため、世の中の動きをつねに知っておくことが大事です。例えば、「AIじゅつが急成長したから、AIを動かすためのはんどうたいが足りていない」というニュースが流れた場合、はんどうたいメーカーのかぶが急にがりするのうせいがあります。こうしたかぶうごきに関連しそうなじょうほうさえながら、とうはんだんをしていきます。
また、毎日、世界中のかぶしき市場のかぶすいに加え、かぶが変動した理由を自分でぶんせきして、手書きでノートにまとめています。そうすることで、自分の考えを持ったとうはんだんができるようにしています。
かぶしき市場が開いている午前9時から午後3時半までは、かぶの動きを見てとう配分を調整する、新たにとうをしたいぎょうをくわしく知るために取材をする、といったぎょうを行い、午後3時半にかぶしき市場がまった後は、りょうを読んで次にとうをするぎょうこうを選んだりします。とうさきを決めるにあたってはチームでのミーティングも行っており、最終的にはチームでろんして決めています。

入念な下調べと取材でとうさきぎょうを見つける

入念な下調べと取材で投資先企業を見つける

わたしとうさきぎょうさがすときには、『会社ほう』という4,000社近いぎょうじょうほうけいさいされたさっを活用します。その中でも「ちゅうがたかぶ」に区分される約2,000社のぎょうについて、事業ないようぎょうせきなどを1社ごとにかくにんしていきます。
その中でも、毎年ぎょうせきが10%ずつ上がっているなど、成長が見られるぎょうとうさきこうとしてピックアップしていきます。こうした作業をかえし、ピックアップする会社がえていくと、『会社ほう』はおのずとせんだらけになっていきます。
そこから、ピックアップしたぎょうの事業ないようけいえいじょうきょう、各ぎょうが発行しており、ぎょうせきがより具体的にさいされている「とうごうほうこくしょ」などをかくにんし、そのぎょうのことをよりくわしく調べていきます。とうごうほうこくしょぎょうによっては1社分で100ページ以上にもなるあつりょうなので、これをすべてかくにんするのは大変です。そこで、AIにませて自動的にスコア化するといったこともしています。とうはんだんをする上では「このぎょうは、かんきょう・社会・しきにとってよりよい取り組みをしているか」をそくていする「りそなESGひょう」という指標ももうけており、そうした指標も活用して、ぎょうひょうしていきます。
入念な下調べをて、とうさきこうぎょうしぼんだ後には、そのぎょうけいえいしゃや役員の方に取材をします。わたしの場合、3か月ごとに20社くらいのぎょうに取材を行っています。取材では、そのぎょうれきや事業のないよう、今後、会社を成長させていく上でどのような計画があるか、といったことをお聞きします。データだけではなく、ぎょうの方にちょくせつ話をうかがうことで、そのぎょうが成長しそうかどうかのはんだんがよりしやすくなります。

じょうほうしゅうしゅうとリスクの分散で、予想外の変動にそなえる

情報収集とリスクの分散で、予想外の変動に備える

この仕事の大変なところは、たった一つのけいざいニュースでかぶが大きく動くこともあるため、かぶかぶしき市場の動きをようにはそくできないところです。
例えば、気候変動が問題になって太陽光や風力発電などのさいせいのうエネルギーがじゅうようされ、日本せいでもさいせいのうエネルギーをやす計画を進めてきました。そのため、わたしたちも、さいせいのうエネルギーをあつかぎょうとうを行っていましたが、アメリカのだいとうりょうが変わって気候変動へのたいさくをやめるほうしんになりました。世界的に電気自動車をすいしんする動きがなやんでしまったりして、さいせいのうエネルギーをめぐるじょうきょうがガラッと変わってしまいました。そして、さいせいのうエネルギーをあつかっているぎょうかぶおおはばに下がってしまった、ということもありました。
このような予想外の動きをかんぺきそくすることはできませんが、予想外の動きにもそなえられるよう、わたしたいさくしていることは2つあります。まずはとうさきを分散させることです。ふくすうの業界やぎょうにバランスよくとうをすることで、一つの業界のかぶが下がってしまっても、他の業界のかぶは変わらなかったり上がっていたり、というじょうきょうをつくりやすいので、大きなそんしつにつながるリスクをらせます。
もう一つは、じょうほうを集めることです。自分の考えだけではなく、業界ごとに特化した研究をしているせんもんや、じっさいかぶしきなどのきんゆう商品をはんばいしているしょうけん会社のせんもんの考えを積極的に学びに行き、じょうほうを集めます。自分だけのてんでは知りえなかった業界のじょうや考え方がわかり、とうほうしんの決定に生かせるようになります。

だんの生活での気づきが、とうのヒントにつながる

普段の生活での気づきが、投資のヒントにつながる

自身の気づきをきっかけにとうはんだんをし、その後、とうさきぎょうかぶじょうしょうしたときや、かんせつてきぎょうの成長をあとしできたときには、一番楽しさを感じます。
例えば、2022年ごろ、わたしが観客として参加した音楽イベントにしゅつえんしていた海外のアーティストが、日本のアニメキャラクターの洋服やアイテムを身に着けていることに気づきました。さらにその後、海外で行われたアニメイベントの写真を見る機会があったのですが、イベントに参加した海外の人たちが、会場にかざられている日本のアニメキャラクターのフィギュアをきょうしんしんで見ている様子が写っていました。
それをきっかけに、わたしは、「日本のフィギュアは、日本だけでなく世界でもかつやくできるのうせいめているのではないか?」と考えて、国内でフィギュアをせいさくするぎょうとうをしました。その後、Netflix(ネットフリックス)などの動画配信サービスを通じて日本のアニメが世界中で流行し、人気アニメのキャラクターフィギュアの売り上げも大きくびました。その結果、とうしたフィギュアせいさく会社のぎょうせきおおはばびて、かぶも上がりました。こうしたときは、楽しいですね。
とうのヒントは日々の生活の中にもかくれています。「こんにゃくを使った健康によいめんや、本物の毛皮やレザーを使っているように見える洋服など、“こうひんしつなフェイク商品”がえてきた」とか、「最近は音声配信のサイトでいろいろなラジオを聞くようになった」など、自分の生活から流行を感じ取ることも、とうはんだんのきっかけとなります。

自分の考えとはんだんせきにんを持つ

自分の考えと判断に責任を持つ

わたしたちが日々向き合っているかぶしき市場には、けいざいぎょうに関するたくさんのじょうほうっています。じょうほうることは大事ですが、じょうほうまわされてしまうと、正しいとうはんだんができなくなってしまいます。そこでわたしが大事にしているのは、「自分なりの考え方をつねに持って、とうはんだんをしていく」ということです。
加えて、お客さまの大切なお金をおあずかりしてとうをしている以上、「なぜそのようなはんだんをしたのか」を説明するせきにんもあります。そのせきにんを果たすために必要なことは、主に2つあると考えています。
まずは、だいぜんていとなるきんゆうしきです。さん運用にたずさわる人は、しょうけんアナリストのかくを持っています。しょうけんアナリストは、会社の実力をきわめ、げんざいかぶがその会社の実力を本当に表しているのかをぶんせきするプロです。ぎょうけいえいじょうきょうがわかるりょうを正しく読み取ったり、ぎょうがどのようにお金を使っているのかをかいしたりするしきそなわっています。このようなしきをベースにして、ぎょうかいやニュース、せんもんしきなどのじょうほうげんから正しくじょうほうを整理し、どのように市場が成長していく見立てになるかなどを、きちんと話せるようにしています。
もう一つは、自分の手足もしっかり動かして、生きたじょうほうることです。わたしたちはかぶという「数字」に向き合っているのですが、その数字のうらには、そのぎょうで働くたくさんの人たちの気持ちや思いがめられていることもわすれてはいけません。そのために、じっさいぎょうけいえいしている方に取材する、ぎょうが持つ工場をじっさいに見学するなどしてかいを深めて、とうはんだんをしていくことも必要だと感じています。

かっこいいせんぱいたちにあこがれてんだきんゆうの世界

かっこいい先輩たちに憧れて飛び込んだ金融の世界

わたしは大学では理工学部にざいせきしていました。入学当初はきんゆうへの関心がうすかったのですが、大学3年生のときにきんゆう工学の研究室に出合いました。きんゆう工学は、きんゆうの問題を、数学やコンピューターを使ってかいけつしていく学問です。この研究室にいたせんぱいがたは、数学を用いて物事を考えることがとくな方々ばかりで、ろんてきに問題をかいけつしていく姿すがたを見て「かっこいい」とあこがれました。そんなせんぱいがたの仲間になりたいと思ってきんゆう工学の研究室に入ったのが、きんゆうれるきっかけとなりました。
この研究室にしょぞくしていたせんぱいがたしゅうしょくさきは、生命けん会社やけいえいコンサルティング会社など、やはりきんゆうにまつわるぎょうが多かったです。わたし自身も、きんゆう工学のしきを生かしながら、さん運用というぎょうを通して多種多様なぎょうと関わりたいと考えて、2016年、りそなグループのさん運用部門にはいぞくとなりました。
入社後は、にっけいへいきんかぶやTOPIX(トピックス)とばれるかぶ指数にもとづいてとうをする、「パッシブ運用」を行うチームの、国内かぶしきあつかうチームにしょぞくしていました。仕事をする中で、“いっぱんてきには知られていないもののしょうらいせいのある事業を行うぎょう”をさがしてより積極的なとうをする「アクティブ運用」のチームと関わる機会がありました。その仕事ないようれて「自分でも、自分がおもしろいと思うぎょうとうをしてみたい」と思うようになり、自らアクティブチームへのどうぼうしました。そして2020年に、げんざいしょぞくしているアクティブチーム内のちゅうがたかぶチームにはいぞくされました。

おもしろいこと」を積極的に追い続けた学生時代

「面白いこと」を積極的に追い続けた学生時代

おさないころのわたしは、母や姉によると、どこに行っても自分がおもしろいと思うものを見つけては、楽しそうに笑っているような子どもだったそうです。
わたし自身も昔からこうしんおうせいだという自覚はあり、おもしろいと思う物事には強いきょうを持っていたと思っています。中学生から高校生のころは、音楽ざっやパソコンのざっなど、さまざまなジャンルのざっんだり、いろいろなパーソナリティのラジオ番組を聞いたりして、新たなしきることに楽しさを覚えていました。また、お笑い芸人がパーソナリティをつとめる深夜のラジオ番組が好きで、よく番組にとう稿こうをしていた時期もあります。学校でごしているときにも番組に送るネタを考えて、ネタを書いたはがきを通学ちゅうにポストにとうかんするなど、熱心に活動していました。
えんげきやミュージカルにもきょうがあったので、大学時代はミュージカルサークルにしょぞくしていました。せいてきおもしろい仲間たちがたくさんいるかんきょうで、さまざまなかんれ、世界が一気に広がりました。そこで、仲間のせいを生かしておもしろいものをつくりたいと考えて、えんしゅつきゃくほんたんとうしていました。だれかと関わり、おもしろいことをする楽しさを覚えたのは、大学時代のけいけんが大きいかもしれません。

あなたがけいけんしたことが、あなただけのになる

あなたが経験したことが、あなただけの価値になる

今後、AIがますます発達していき、AIが人間よりも先によりせいの高い答えを出す時代がやってくると予想されています。そんな時代に大事にしてほしいことは、「自分が好きだと思うことをどんどんふかりしていく」ということです。そのふかりが、その人だけのかんや考え方になり、AIにはない「人間らしさ」を養います。
もし、好きなことやちゅうになれるものがないというときには、自らいろいろなことがられられるかんきょうをつくっていくことが大事です。スマートフォンやパソコンからられるじょうほうだけではなく、自ら街に出て、気になるものをさがしてほしいと思います。少しでもきょうを持ったものがあれば、気軽に調べることから始めてみましょう。調べた結果、きょうがなくなってすぐにきてもだいじょうです。少しでも物事をふかりしたことは、あなたのたしかなけいけんとして積み重なっていきます。
そして、失敗をおそれずにちょうせんしていくということも重要になると思います。AIがすぐに答えを出せるようになった今、せいかいよりも「あなたがどのような失敗をして、どのようにかいぜんしてきたか」というけいけんに、あなただけのが生まれてくるはずです。

私のおすすめ本

岡本 太郎
自分を信じ、常識にとらわれず生きる大切さを教えてくれる本です。これからの時代、社会は変わり続けますが、他人と比べることなく、自分の情熱を信じ、挑戦し続けることが大切だと感じました。自分自身を知り、自分のペースで進んでいくことが、成長と楽しさにつながると思います。

もっと知りたいこの仕事人

取材・原稿作成:棚橋 千秋(Playce)・東京書籍株式会社/協力:株式会社りそな銀行