会社名
かぶしきがいしゃおおくらせいさくしょ株式会社大蔵製作所
従業員
45名
場所
東京都荒川区荒川5-4-6 [地図]
業種
各種標識製造,金属加工

社会との関わり

大蔵(おおくら)製作所(せいさくしょ)では,金属(きんぞく)を加工する技術(ぎじゅつ)を生かして,主にアルミ製品(せいひん)設計(せっけい)製作(せいさく)施工(せこう)を行っています。具体的には,みなさんがよく目にする道路標識(ひょうしき)や,地下鉄の構内(こうない)にある,路線図などの案内看板(かんばん)を作っています。また,アルミを加工する技術(ぎじゅつ)を生かして,「ミニ標識(ひょうしき)」などのグッズも製造(せいぞう)し,販売(はんばい)しています。「ミニ標識(ひょうしき)」は,サイズは小さいのですが,実物と同じ素材(そざい)を使っているので,とてもリアルな仕上がりです。

道路標識(ひょうしき)については,当社では標識(ひょうしき)の土台となる「基板(きばん)」という,アルミの板の部分を作っています。丸い標識(ひょうしき)なら,丸いアルミの円盤(えんばん)と,裏面(うらめん)の取り付け用の金具の部分です。標識(ひょうしき)支柱(しちゅう)などに取り付けて使われるので,(うら)に取り付け用の金具がついています。この部分まで(ふく)めて,当社で製造(せいぞう)をしています。最終的な製品(せいひん)を作っている会社は別にあり,当社からそうした会社へ基板(きばん)(おさ)めます。また,中にLEDライトが入っていて光る,高速道路の行先表示(ひょうじ)看板(かんばん)なども製造(せいぞう)しています。

地下鉄の案内看板(かんばん)については,路線図や入り口の看板(かんばん),料金表などさまざまなものがありますが,地下鉄の構内(こうない)はスペースが(かぎ)られているため,天井(てんじょう)から()るすか,(かべ)()()む場合が多いです。これには強度と軽量化が必要なのですが,当社では持っている技術(ぎじゅつ)を生かし,アルミサッシを組み合わせて作ることで,強度と軽量化を実現(じつげん)しています。鉄道看板(かんばん)については,設計(せっけい)製造(せいぞう)から,現場(げんば)での取り付け作業までを当社で行っています。

どんな職場

大蔵(おおくら)製作所(せいさくしょ)は昭和元年に創業(そうぎょう)し,当初は鉄製(てつせい)耐火(たいか)金庫を製造(せいぞう)していました。戦時中は国の命令で戦艦(せんかん)のハッチなどを作り,終戦後はスチール家具などを作っていたのですが,当時はまだ新しかったアルミにいち早く目をつけ,昭和39年から,アルミサッシなどのアルミ製品(せいひん)を作り始めました。アルミサッシにはレールがありますが,レールの部分と本体の部分は別々(べつべつ)に作るわけではなくて,「ところてん」のように型から()し出す方法で,一気に作ります。実は道路標識(ひょうしき)(うら)の,取り付け用の部分も同じ構造(こうぞう)になっており,アルミサッシと同じ作り方で作れます。このため,昭和42年からは道路標識(ひょうしき)や関連品を作り始めました。最近ではさらに技術(ぎじゅつ)を進化させて,「雪がたまりづらい形状(けいじょう)の道路標識(ひょうしき)」なども作っています。

当社では,道路標識(ひょうしき)や鉄道の看板(かんばん)など,公共事業と直結した事業を手がけているので,当社の製品(せいひん)を通して社会貢献(こうけん)をしていきたいという思いを持って,社員一同,日々(ひび)の仕事に(のぞ)んでいます。また,アルミ溶接(ようせつ)職人(しょくにん)を養成することにも取り組んでいます。ロボット化が進んだことでアルミ溶接(ようせつ)職人(しょくにん)激減(げきげん)してしまいましたが,ものづくりの現場(げんば)には,熟練(じゅくれん)した技術(ぎじゅつ)を持った職人(しょくにん)が欠かせません。当社では,技術(ぎじゅつ)継承(けいしょう)を大事にしています。


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